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新型レクサスGX初試乗…石の上でも確かにLEXUSだった

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新型レクサスGX初試乗…石の上でも確かにLEXUSだった

2023年9月、富士スピードウェイ内の特設オフロードコースで新型レクサスGXの報道陣に向け体験試乗会が開催された。同車は8月に発表されたランドクルーザー“250”の兄弟車である。いずれもプラドをベースとした現行型から一転、オフ色を前面に出したタフネス仕様に刷新した。

待ち遠しい選択肢

新型ランドクルーザー“250”。シリーズ名はなぜ「250」なの?

2023年6月にアメリカ・テキサス州で世界初公開された新型レクサスGXは、トヨタ ランドクルーザー“250”シリーズの兄弟車だ。先代までは日本に導入されなかったが、新型は世界的なSUV人気によって、ついに母国の土を踏むことになった。今年末から世界の各地域に順次展開。日本では24年中の発売を予定している。

車名は「グランドクロスオーバー」の頭文字から。LXの弟分にあたる本格オフロードSUVというポジションは、基本的に従来どおりだ。しかし、ラグジュアリーなレクサスSUVの旗艦であるLXに対し、新型GXは泥が似合う本格オフローダーの中心モデルという役割が強化されている。

外観は異彩を放つスクエアなタフデザイン。オリジナルにこだわるレクサス車には珍しく、基本フォルムはランクル“250”との共通性が非常に高い。いたずらにデザインのためのデザインを行うのではなく、パッケージや悪路の視界などすべてに考え抜かれたランクルの機能あるカタチを素直に採用しているのだ。この点は先代GXも同じである。

本格オフローダーの象徴である伝統のラダーフレームは、LXと同じ最新世代のGA-Fプラットフォームに刷新された。ホイールベースも共通になり、ボディの全長・全幅はLXに迫る体躯に大型化している。

基本的なメカニズムも共通だ。ガソリンの3.5L V6ツインターボエンジン、10速AT、ロー/ハイレンジのトランスファー付きフルタイム4WDという組み合わせは、LXと同じ。前ダブルウイッシュボーン独立式/後トレーリングリンク車軸式のサスペンション、AVS(減衰力可変サス)、マルチテレインセレクトやクロールコントロールといった悪路走破性をさらに高める最新の電子制御装備にしても同様だ。

そのうえで、新型GXは新たな個性を加えている。まず、ランクル250の新世代2.4Lガソリンターボ+パラレル式ハイブリッド(HV)をラインアップ。組み合わせるのは8速ATだ。フレーム車のHVはレクサス初となる。

汚れているほうがサマになる

そして、今回オフロードでチョイ乗りした“オーバートレイル”仕様だ。こちらはランクル300のGRスポーツと同様に、悪路走破性をいっそう高めたモデルである。ベース車は3.5Lターボ搭載のGX550。低回転から6Lガソリン並みの巨大トルクを過給ラグなしに発揮する実力は、LXや300系で実証済み。

オーバートレイルの特徴は、これもレクサス初のE-KDSS(Electronic-Kinetic Dynamic Suspension System)。前後スタビライザーの効力を路面状態に応じて最適に電子制御する。スタビライザーがフリーになると、サスストロークがさらに伸びてタイヤが路面から浮きにくくなる。ボディの揺れの少なさも長所で、極悪路を走っているとは思えないほど乗り心地がいい。

フル電動のパワーステアリングはLX譲り(ランクル300は電動式の操舵アクチュエーターを加えた油圧式パワステ)。スッキリ軽い操舵力でキックバックが気にならず、操縦性はじつに上質で快適だ。

トランスファーをローレンジにし、マルチテレインセレクトでオートモードを選べば、あとはアクセルを踏み込むだけ。起伏の大きなモーグル路も岩石路も、4輪の理想的な駆動力制御でウソのように走破してしまう。頻繁に制御が入っているに違いない4輪独立ブレーキの作動音や振動がまるで気にならない点は、300系で体験したのと同じだ。いわば「オフロード用微速クルーズコントロール」のクロールコントロールを使えば、ドライバーはアクセル操作からも解放されステアリング操作に集中できる。

さらに、新型GXはレクサスらしさを存分に堪能できるオンロードの走りも両立しているという。鍛え上げた舞台は、「日本のニュルブルクリンク」とも言われるトヨタの下山テストコース。オンもオフもその実力を存分に確かめるのは、1年後のお楽しみだ。

〈文=戸田治宏 写真=山内潤也〉

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