F1は2024年度第3四半期の財務結果を発表し、全体的な状況は依然として良好であるものの、前年同期と比較して主な収益がわずかに減少したと報告した。
第3四半期の総収益は9億1100万ドル(約1391億円)で、2023年同期の8億8700万ドル(約1354億円)から2.7%増加した。しかしながら、F1の主な収益は8億8700万ドルから8億6100万ドル(約1315億円)となり、3%の減少となった。
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この減少は、主に四半期内に開催されるレース数の差によるもので、これは通常シーズンベースの収益に影響を及ぼす要因となっている。グランプリレースの商業権利保有者であるリバティ・メディアは、第3四半期の収益を発表するなかで、レースカレンダーの変更による影響を明らかにした。
「2024年の第3四半期には7レースが開催されたのに対し、2023年の第3四半期には8レースが開催された」とリバティ・メディアは述べた。
「22のイベントが開催された2023年と比べ、2024年のレースカレンダーには24のイベントが予定されている」
今年の第3四半期スケジュールはイギリスGPからシンガポールまでで、そこには注目すべき変更点があった。この期間ではアゼルバイジャンGPと日本GPの開催時期が変わり、オーストリアは前の財務報告期間に移された。
「第3四半期のF1の主な収益では、今期に開催されたレースがひとつ少なかったことで放映権料とスポンサー収入が減少し、シーズンベースの収益の減少が認められた」
さらにスポンサー収入は、リバティが「レースの組み合わせがイベント固有の料金に与えた影響」と表現した要因により若干の打撃を受けたが、新たなスポンサー契約によりその減少は部分的に緩和された。
第3四半期には、F1の3つの主な収入源であるレースプロモーション料、放映権料、スポンサーシップが、レーススケジュールが調整されたために引き続き影響を受けた。レース数が減るとメディア放映権契約からの支払いが少なくなり、特有のレース会場のラインアップが、イベント固有の料金の面でスポンサー収入に影響を及ぼした。
それでも、新たなスポンサーが財務面で影響を和らげており、リバティ・メディアは通年で堅調な業績を期待している。
主な収益は減少したものの、F1の営業利益は11%増加し、2023年の1億3200万ドル(約201億5600万円)から2024年には1億4600万ドル(約222億9300万円)に増加する見込みだ。
このスポーツの年初のパフォーマンスは特に好調で、ビジネスの面では年間記録更新を目標に据え続けることができた。F1は昨年の総収益32億2000万ドル(約4917億円)を上回る勢いで進んでおり、第4四半期には目標達成が見込まれている。
「我々の事業は、優れた競争力と財務の勢いから恩恵を受けている」と、F1の会長兼CEOであるステファノ・ドメニカリはコメントした。
「2025年に向けてLVMHと画期的なパートナーシップを締結し、レノボやアメリカン・エキスプレスとの関係を拡大し、レゴやマテルのホットウィールとのライセンス契約を締結したことで、F1はレースカレンダーを超えてファンの家庭にまで広がった」
「スリリングなレースと接戦が行われているチャンピオンシップは、シーズンが進むにつれて視聴者数とデジタルエンゲージメントに利益をもたらした。レース観客数は今シーズンこれまでに580万人に達し、ほぼすべてのレースで満員となっている」
「ベテランドライバーと、将来長いF1キャリアを歩むであろう若手ドライバーの両方が、コース上で才能を発揮しているのを見るのは素晴らしいことだ」
第3四半期の業績には複雑な側面があるが、F1は依然として財政的に堅調であり、急成長中のビジネスだ。このスポーツの長期戦略は、強力なブランド力と世界的な魅力が相まって、今後何年にもわたって継続的な成功につながっていくことだろう。
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