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【海外試乗】MINIクーパーSEはまるでゴーカートのような走りが楽しめるアグレッシブなEVだ

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【海外試乗】MINIクーパーSEはまるでゴーカートのような走りが楽しめるアグレッシブなEVだ

多様なフィールドテストを行い、その後のBMW i3デビューにも大いに貢献したモデルのMINI E。いよいよ、市販モデルが本国でデリバリー開始となった。最新型MINIのバリエーションモデルとしての特徴と魅力を感じてみた。(Motor Magazine 2020年7月号より)

航続距離は欧州基準で235~270km
私が最初にドライブしたMINIの電気自動車(EV)はすでに10年前の話で、ハリウッドのロデオドライブを走った記憶がある。リアシートを犠牲にしたリチウムイオンバッテリーはおよそ260kgでとてつもなく重く、物凄く減速Gの強い回生ブレーキで「なんだこりゃ!」の連続で、将来がやや心配になる試乗だった。

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だがBMWは、このMINI Eだけでなく1シリーズベースのアクティブEとともにフィールドテストを積極的に行い、やがてドイツプレミアムブランド初の本格的BEVであるi3へと発展させていったのである。そして、いよいよプレミアムサブコンパクトのMINIにBEVが完成して、量産へのゴーサインが出た。

このMINIクーパーSEのエクステリアデザインは、スタンダードの3ドアとまったく変わらず、特徴はグリル内の黄色いライン、そして同じく黄色のハウジングを持ったドアミラーなどだ。

ボディサイズは、全長3845mm、全幅1727mm、、全高1432mmとほとんど変わらず、ラゲッジルーム容量も通常時で211L、バックレストを倒すと731Lである。注意深く見ると全高が上がっているが、これはフロア下にリチウムイオンバッテリーを収納するので、地上高を確保するためのものだ。しかし重心位置は、重いバッテリーのために標準モデルより低くなっている。

搭載されるリチウムイオンバッテリーのエネルギー容量は32.6kWhでライバルと目されるフォルクスワーゲンeアップ!の36.8kWhに近い。ちなみにまもなく欧州で発売されるホンダeの同容量は35.5kWである。

電気モーターは最高出力135kW(184ps)、最大トルク270Nmを発生して前輪を駆動する。ただし重量は1440kgとノーマルのクーパーSより145kgも重い。0→100/h加速は7.3秒、最高速度は150km/h(リミッター)だ。

そして、もっとも重要な航続距離は、NEDC(欧州基準)値で走行条件によるが235~270kmと公表されている。ホンダeの222kmやeアップ!の260kmと堂々、肩を並べている。充電時間はドイツの家庭用充電器(オプション)で3.5時間、50kWのDCチャージャーでは分35で、80%の充電が可能である。

MINIらしさは健在。リーズナブルに楽しめる
見慣れたコクピットに潜り込み走り出すと、思わずニヤリとしてしまった。というのは、まず実用域での鋭い加速である。0→60km加速がわずか3.9秒、市街地ならほとんどの状況で先頭に出ることができるダッシュ力だ。

加えて、街角のコーナーを回った時のクイックでダイレクトなハンドリングフィール、ドライバーとボディが一体になって瞬間移動するようないわゆるゴーカートフィーリングの健在ぶりである。それを可能にするシャシは確かに硬いが、それでもソフトでホールド性が高く快適なシートのおかげで街中ではパッセンジャーと一体になって、まるでミズスマシのように駆け抜けることができた。

ドライブモードはエコ+、エコ、ミッド、スポーツの4種類。ただしブレーキ回生率はどのモードでも一定で、ドライブペダルを戻すと通常のブレーキをかけたくらいの減速G、多分0.3Gくらいの制動力がかかる。いわゆるワンペダルドライブというチューニングで、いったん慣れれば市街地での頻繁なブレーキ操作をしなくても済む。ただし、どうしても違和感を持つドライバーはスタート&ストップスイッチを押しておけばソフトな回生状態になる。

このクーパーSEにはもちろん豊富なADAS(運転支援機能)とコネクティビティ(MINIコネクト)も装備されているので、ファーストカーとして十分に日常使用が可能だ。ドイツで付加価値税19%込みで3万2500ユーロ(約380万円)がベース価格というのもリーズナブルだ。(文:木村好宏)

■MINI クーパーSE 主要諸元
●全長×全幅×全高=3845×1727×1432mm
●ホイールベース=2495mm
●車両重量=1440kg
●モーター最高出力=184ps
●最大トルク=270Nm
●駆動方式=FF
●トランスミッション=1速固定

[ アルバム : MINIクーパーSE はオリジナルサイトでご覧ください ]

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