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ロシア制裁が「中古車市場」に影響!? 最大輸出先のロシア…今後の影響はいかに

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ロシア制裁が「中古車市場」に影響!? 最大輸出先のロシア…今後の影響はいかに

■ロシアは日本の中古車輸出の最大市場

 ロシアによるウクライナへの侵攻が開始されてから、まもなく2か月近くが経過します。
 
 その影響は世界経済全体に及びつつあり、日本もその例外ではありません。
 
 そのひとつとして、日本における中古車価格も影響を受けているといわれていますが、実際にはどうなのでしょうか。

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 自動車関連だけに絞ってみても、原油価格高騰によるガソリン価格の上昇、生産に必要な部品供給網の損壊による納車遅れなど、日本のユーザーへの影響が見られつつあります。

 さらに、ロシアとウクライナの戦争状態は、新車市場のみならず、中古車市場にも暗い影を落としているようです。

 日本中古車輸出業協同組合によると、2021年には、122万4924台の中古車が日本から海外へ向けて輸出されています。

 そのうち、約13.3%にあたる16万2249台がロシアへの輸出となっており、2位のアラブ首長国連邦(UAE)、3位のニュージーランドを押しのけて1位となっています。

 また、2021年はコロナ禍の影響を大きく受けた2020年に比べて、ロシアへの輸出台数は30%近く増加しています。

 加えて、2022年の1月と2月も前年比30%以上の輸出台数となるなど確実に回復基調にありました。

 コストパフォーマンスと耐久性に定評のある日本車は、内外装のコンディションが悪かったり過走行であったりするなどして、日本ではほとんど商品価値がなくなったものでも、海外では問題なく売れる場合があります。

 ロシアに対しては、新潟港や富山港などから輸出され、極東ロシアの中心的都市であるウラジオストクなどへと運ばれます。

 実際に、ウラジオストクで多くの右ハンドルの日本仕様のクルマを見ることができます。

 しかし、ロシアによるウクライナ侵攻をうけて、日本政府はロシアに対してさまざまな経済制裁措置を発動。

 中古車に関しては、600万円以上の中古車の輸出禁止が4月5日から実施されています。

 600万円以下の中古車についても、不安定なロシア経済の影響を受け、輸出台数は大幅に減少しているようです。

■下落傾向の中古車価格、現時点ではロシアの影響は軽微か

 日本の中古車市場に目を向けると、2022年2月には過去最高となる100万6000円を記録した中古車平均落札価格も、3月には91万1000円に下落するなど落ち着きを見せています(USS調べ)。

 こうした中古車価格下落の理由は、ロシアへの中古車輸出の停滞が大きいとする報道がありました。

 中古車価格は、市場全体の需要と供給によって大きく変化することで知られていますが、これまでロシアへ輸出されていた中古車が日本国内へと残ったことにより、需要に対して供給が増えたことが、中古車価格の下落につながったという指摘です。

 ただ、これは必ずしも正確とはいえません。

 もちろん、一部の4WD車など、ロシアで需要の高い車種に限定して見れば、そうした影響もあるかもしれませんが、大局的に見れば季節要因の影響のほうが強いと考えられます。

 中古車市場は、新生活に向けてクルマを手に入れる人が多いことなどから、例年3月が最大の需要期となります。

 中古車販売店の視点では、2月のうちから積極的に仕入れを行うため、中古車販売業者向けである中古車オークションの平均落札価格は、2月にピークを迎えることは珍しくありません。

 たしかに、3月の中古車平均落札価格は、2月から比べればやや下落しています。

 ただ、2021年に比べればおよそ20%程度上昇しており、2020年以前と比べてもかなりの高水準にあります。

 これには、コロナ禍によって「密」を避けられるクルマでの移動が再注目されたことに加え、近年では半導体不足などに起因した新車の納車遅れの影響から、比較的納車が早い中古車の需要が高まっているという背景があります。

 スーパーカーや超高級車など、オーダーから納車まで年単位の時間を要することの多かったクルマに関しては、これまでも新車が納車されるまでの「足」として、中古車を購入することは珍しくありませんでした。

 しかし、昨今のように、一般的な価格帯の量販車でもそうした事態が起こっていることは、まさに異例としかいいようがありません。

 このように、日本の中古車市場におけるロシアの影響は、現時点ではそれほど大きくないと見られます。

 しかし、逆にいえば、これから影響が出てくる可能性が高いことを意味しているともいえます。

 加えて、半導体不足やそのほかの部品の供給不足もすぐに解消する見込みはないことから、当面の間は中古車価格の高止まりは避けられないと考えられます。

 ※ ※ ※

 中古車価格の高騰や新車の納車遅延、そしてガソリン価格の上昇など、ユーザーにとっては苦しい状況が続いています。

 社会情勢の変化が大きい昨今、クルマに関しても、これまで以上に冷静かつ慎重な判断が求められています。

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  • 中古車と部品(中古・新品)のロシアへの輸出を禁止しましょう。
  • 知人が20年前に廃車にしたランクル60ディーゼルGX。手を入れて、独特の色に塗り替えていたのだが、てっきり潰されたかと思ったら、廃車にしたあと1週間くらいしてロシアへの中古車輸出関連の新聞記事の掲載写真に映り込んでいた。
    そしてつい先だってバイカル湖を取材したテレビの画面に、明らかにそれと分かるそのランクルが映り込んでいた。

    彼曰く、「あのとき売らなければよかった‥」
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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