この記事をまとめると
■巨匠ジョルジェット・ジウジアーロが手がけたクルマも中古なら手ごろな価格で手に入る
ゴルフかパンダかSVXかそれとも? 巨匠ジウジアーロの市販車最高傑作を考えてみた
■フィアット・パンダ、アルファロメオ・ブレラ、アルシオーネSVXなどが狙える
■マイナーなものでは2代目ダイハツ・ムーヴの前期型標準車もジウジアーロによる1台
ジウジアーロ・デザインを乗りまわせ!
イタリアを代表する工業デザイナーであり、イタルデザインの創設者としても知られるジョルジェット・ジウジアーロ氏。そんな氏が手がけた車両は、国内外新旧問わず数多いが、そのなかには手ごろな価格で購入することができるモデルもまだまだ存在している。今回はそんなジウジアーロ氏が手がけた車両のなかから、100万円台の予算で狙うことができるモデルをいくつかご紹介しよう。
フィアット・パンダ(初代)
安価な実用車でありながら、どこか愛らしいスタイルをもつフィアット・パンダは、現地イタリアだけでなく遠く離れた極東の地である日本でも多くのファンを抱える1台だ。
コストを抑えるためにすべての窓ガラスを板ガラスとするなど、デザイン上の制約がありながらも個性のあるスタイルにまとめ上げたのは、まさにジウジアーロ氏の手腕といえるだろう。
そんな初代パンダは、1980年から2000年前後まで販売されていたため、旧車らしさを楽しめる高年式車も存在しており、貴重な初期モデルや極上車以外であれば100万円台でかなりのタマ数から選ぶことができるハズだ。
アルファロメオ・ブレラ
パンダのような実用車だけでなく、グラマラスなクーペも手がける振り幅の広さもジウジアーロ氏の魅力のひとつだが、なかでもコンセプトカーのイメージそのままに市販されたのが、2005年に発表されたアルファロメオ・ブレラだ。
コンセプトモデルは市販車よりもさらにワイド&ローなスタイルをもっており、マセラティ製の4リッターV8エンジンを搭載していたが、市販モデルではもっとも大きなエンジンで3.2リッターV6となっていた点以外はコンセプトモデルのデザインを踏襲していた。
日本へは2.2リッター直4と3.2リッターV6モデルが正規輸入され、当初は6速MTのみという硬派なラインアップ(のちにATも追加)。中古車として100万円台で狙えるのは4気筒モデルが中心となるが、わずかにV6モデルも射程圏内のタマが存在している。
国産車には意外なモデルにジウジアーロ・デザインあり
スバル・アルシオーネSVX
スバルのフラッグシップクーペとして1985年に登場したアルシオーネの2代目モデルとして、1991年にリリースされたアルシオーネSVXは、スバルのアイデンティティである水平対向エンジンとAWDシステムを搭載しながらも、グラッシーなキャビンをもつスペシャルティカーとなっていた。
この個性的なデザインを手がけたのもジウジアーロ氏であり、サイドウインドウがルーフ部まで回りこむ独特のスタイルが特徴で、サイドウインドウのなかにフレームを備えて一部を開閉できるようにした「ミッドフレーム・ウインドウ」は、アルシオーネSVXが日本で初めて採用した意匠となっている。
当時はそこまで爆発的な人気車種とはならなかったが、現在はその存在価値が再評価されつつあり、専門店によるリフレッシュがなされた車両などは高額となっている。だが、まだまだ100万円台で狙うことができる車両も多く存在しており、いまがちょうど過渡期といえるかもしれない。
ダイハツ・ムーヴ(2代目)
実用車が得意なジウジアーロ氏ということで、じつは日本の軽自動車も多く手がけている。1998年に登場した2代目ムーヴも、ジウジアーロ氏が率いていたイタルデザインが手がけており、翌1999年に登場した9代目ハイゼットも同じくイタルデザインの作品となっているのだ。
2代目ムーヴは軽自動車規格が改められたタイミングで登場したもので、コストを抑えるために初代のコンポーネンツを多く流用しながらも現代風のスタイルに改められている点が見どころといえるだろう。
なお、イタルデザインが担当したのは前期型の標準モデルのみで、ドレスアップ仕様のカスタム系や後期型はダイハツがアレンジしてリリースしたものだ。すなわち、ジウジアーロ氏デザインにこだわるのであれば前期の標準車の一点狙いということになる。
中古車としては100万円以下で余裕で狙うことができるものの、前期の標準車自体が希少となっているため、状態のよいタマが出てくるかどうかが勝負となっている。
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みんなのコメント
パンダとは兄弟…ではなく従兄弟車っぽい
どちらも使い勝手もコスパもよいクルマ
117や初代シルビアのデザイン。