Aston Martin Vantage GTE
アストンマーティン ヴァンテージ GTE
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95号車のヴァンテージ GTEが2位でフィニッシュ
FIA世界耐久選手権(WEC)2019/20シーズン第6戦「スパ・フランコルシャン6時間レース」が、8月28~30日に開催された。アストンマーティン・レーシングは非常に激しい戦いのなかで、さまざまなトラブルに見舞われながらもダブル表彰台を獲得。GTマニュファクチャラーズ選手権ランキングと、GTE Proドライバー部門でトップの座をキープしている。
決勝レースは、2度にわたって豪雨に見舞われた。セーフティカーの先導によるスタートを強いられ、その後も3回にわたってセーフティカーが入る荒れた展開となった。ニッキー・ティーム/マルコ・ソーレンセン組のアストンマーティン ヴァンテージ GTE(95号車)は、目まぐるしく状況が変化するレースを巧みにコントロール。2度のパンクと度重なる緊急ピットストップにもかかわらず、GTE Proクラスのトップのポルシェから、5.6秒差の2位でフィニッシュした。
レース終盤までリードした97号車は3位に終わる
3位には、昨年のスパで優勝し今回のレースでも終了7分前までトップを走行していたチームメイトのマキシム・マルタン/アレックス・リン組の97号車が入った。
レース終盤、97号車が優勝するためには、短時間のセーフティカーが入ったタイミングで燃料をできる限り節約する必要があった。しかし、最後の2周で激しいバトルが展開されたために、3番手までポジションを落としてしてしまう。さらにレース終盤にはブレーキの問題を抱えていたことも明らかになった。それでも、最終スティントでステアリングを握ったマルタンは、ライバルの追撃を見事にかわして表彰台に上がった。
ティームとソーレンセンがランキングトップをキープ
合計219ポイントを獲得したアストンマーティンは、29ポイント差でGTマニュファクチャラーズ選手権ランキングのトップをキープした。ティームとソーレンセンも、19ポイント差でドライバーズ選手権ランキングトップの座を維持している。今回のレースにより、アストンマーティン ヴァンテージ GTEは、24戦中15の表彰台を獲得。今シーズンのすべてのレースで、少なくとも1台のアストンマーティン・レーシングのワークスチームが表彰台に立っている。
2位に入ったティームは以下のようにコメントした。
「ジェットコースターのようなレースでしたね。2回パンクしたことは不運でしたが、運よくセーフティカーが2回入ったため、前のマシンに追いつくことができました。レースではポルシェとの激しい戦いが最後まで続きましたし、まさに0.1秒が勝敗を左右することになりました」
「チームがダブル表彰台を獲得したことは素晴らしいことです。マニュファクチャラーズ選手権とドライバーズ選手権を考えると、貴重なポイントを得ることができました。これである程度のリードを保った状態で、次の大舞台となるル・マン24時間レースに臨むことができます」
3位に入った地元ベルギー出身のマルタンは、悔しさものぞかせた。
「ホームレースとなるスパで表彰台を獲得することができて、本当に嬉しいです。2度にわたって激しい雨が降ったため、私たちにとっても非常に困難なレースになりました。戦略的にも厳しいレースでしたが、アストンマーティン・レーシングにとって、素晴らしいレースとなりましたね」
「マシンのペースは速かったので、優勝も見えていましたが、レース終盤は運に見放され、小さなトラブルを抱えた状態で走る必要がありました。マシンの戦闘力は非常に高かったので、状況が違っていたら優勝できたかもしれません」
GTE Amクラスで90号車が3位表彰台を獲得
アストンマーティン・レーシングのパートナーチームである「TF Sport」は、90号車がGTE Amクラスで3位表彰台を獲得した。サリフ・ヨロック、チャーリー・イーストウッド、アストンマーティン・レーシングチームのファクトリードライバーであるジョニー・アダム組は、今シーズンは既に3勝を記録している。また、ポール・ダラ・ラナ、ロス・ガン、アウグスト・ファルフス組の98号車は、困難な状況のなかで9位完走を果たした。
アストンマーティン・レーシングのマネージングディレクターを務めるジョン・ガウは、久々の実戦を終えて次のようにコメントした。
「2台のマシンが表彰台を獲得できたことは、素晴らしいことです。今回のレースは非常に厳しい展開となりましたが、それでも私たちはまだ両方の選手権をリードしています。戦略面でも難しい判断を数多く強いられました。セーフティカーが入ることによって優勝できることもあれば、できないこともあります。全体として見れば、174日振りに開催されたこのレースの結果は満足できるものだと思います」
「選手権でタイトルを獲得するために必要なことは、今日のように困難なレースでコンスタントにポイントを稼ぐことです。私たちは戦略面で正しい判断を下し、レース終盤に2台のマシンの戦略を分けたことがこの結果に繋がりました。97号車については、勝てるだけの速さを備え、パンクもしなかったことを考えると少し厳しい結果となりましたが、チームのあらゆる側面が試されたこのレースで表彰台に復帰することができたので、全体的には素晴らしいレースだったと言えるでしょう」
次戦、WEC第7戦のル・マン24時間レースは、9月19日~20日に開催される。
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