この記事をまとめると
■クルマのタイヤの減り具合は均一ではない
クルマは試乗してから買えるけど「タイヤ」の試乗ってナゼない? けっこう高額なタイヤの失敗しない選び方とは
■駆動輪は路面に駆動力を伝達するため大きな負荷がかかりやすく摩耗しやすい
■アライメントの調整や空気圧の点検などをこまめにすれば偏摩耗を防ぐことができる
タイヤは装着場所によって役割が大きく異なる
タイヤは走行に伴い徐々に摩耗していくが、その減り方は決して均一ではない。同じ車両に装着されているにもかかわらず、装着位置によって摩耗の度合いが異なることは、多くのドライバーが経験していることだろう。ではなぜそのような違いが起こるのだろうか。この理由を詳しくご説明しよう。
<駆動輪はほかの車輪より早く摩耗する>
もっとも顕著な摩耗の差は、駆動輪と非駆動輪とのあいだで現れる。FF車であれば前輪、FR車であれば後輪の摩耗が早くなる。これは、駆動力を路面に伝えるため、駆動輪にはほかの車輪より大きな負荷がかかるためだ。
とくに発進や加速のときには、タイヤと路面の間で大きな摩擦が生じる。この際、タイヤ表面のゴムが削られることになり、結果として駆動輪の摩耗が進行する。また、近年のEVをはじめとする高トルクな車両では、この傾向がより顕著になっている。
さらに、車両の重量バランスは、タイヤへの負担に直接影響する。クルマは常に均等に荷重がかかっているわけではない。たとえば、運転席側のタイヤは、ドライバーの体重によって常に若干多くの負荷を受けている。さらに、エンジンの位置や積載物の配置によっても、タイヤへの負荷は変化する。
<左右のタイヤで異なる摩耗パターン>
通常、クルマは道路の真ん中というよりは片側を通行するため、左右のタイヤで異なる摩耗パターンが発生する。コーナリングのときには、内輪と外輪ではまったく異なる力学が働く。日本の場合、左側通行なので必然的に右カーブ時には遠心力により左側のタイヤに大きな負荷がかかる。
外輪は内輪と比べて、より大きな摩擦力と横方向の力を受けるので、外輪の摩耗が進行しやすい。とくにスポーツカーやセダンのようなハンドリング重視の車種では、この傾向が顕著に現れる。
また、道路の横断勾配(路面の傾き)も影響を及ぼす。排水性を確保するため、多くの道路は中央から左右に向かって若干の傾斜がついている。この影響で、路肩側(左側)のタイヤにより大きな荷重がかかり、摩耗が進むケースもある。
こまめな点検でタイヤの偏摩耗は防げる
<アライメントと空気圧が摩耗に与える影響>
タイヤの不均一な摩耗の原因は、必ずしも前述の理由だけではない。車両のアライメント(車輪の取り付け角度)が適切でない場合、特定のタイヤが異常に摩耗することがある。
とくにキャンバー角(タイヤの垂直方向に対する傾き)やトー角(タイヤの前後方向の角度)が規定値から外れていると、タイヤの特定の部分に負荷が集中し、局所的な摩耗を引き起こす。これは単なる摩耗量の問題だけでなく、走行安定性や燃費にも悪影響を及ぼす可能性がある。
また、タイヤの空気圧管理も重要な要素となる。適正値より低い空気圧で走行を続けると、ショルダー部(タイヤの端部)が過度に摩耗する。反対に、高すぎる空気圧ではタイヤ中央部が過度に摩耗する傾向にある。
このような不均一な摩耗を最小限に抑えるためには、定期的なタイヤローテーションが効果的だ。一般的に5000~1万km走行ごとにローテーションを行うことが推奨されている。また、2カ月に1回程度の空気圧点検と、年1回程度のアライメント点検を行うことで、タイヤの寿命を延ばし、安全な走行を維持することができる。
なお、最新のタイヤでは、特殊なトレッドパターンや新素材の採用により、不均一な摩耗を抑制する設計が採用されている。しかし、完全に防ぐことは難しいため、適切なメンテナンスを行なうことが重要だ。
以上のように、タイヤの摩耗は車両の仕様や使用環境、整備状態など、さまざまな要因が複雑に絡み合って生じる現象であることがわかるだろう。これらの要因を理解して適切な対策を講じ、急発進、急ブレーキ、急ハンドルなどの急な操作を避け、スムースな運転を心がけることで、タイヤの寿命を延ばし、安全で経済的なカーライフを送ることができるのである。
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みんなのコメント
きっとこの方はローテーションもした事ないのですね。