現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ランボルギーニ「レヴエルト」の走りは「アヴェンタドール」を完全に過去のものにする! 長距離試乗でわかった実力をレポートします

ここから本文です

ランボルギーニ「レヴエルト」の走りは「アヴェンタドール」を完全に過去のものにする! 長距離試乗でわかった実力をレポートします

掲載 4
ランボルギーニ「レヴエルト」の走りは「アヴェンタドール」を完全に過去のものにする! 長距離試乗でわかった実力をレポートします

アヴェンタドール以前のランボルギーニを「過去」にする

ランボルギーニ「アヴェンタドール」の後継となるV12プラグインハイブリッドスーパースポーツ「レヴエルト」を、東京から京都まで長距離試乗しました。その想像を超えたパフォーマンスは、アヴェンタドール以前を全て「カウンタック」にしてしまうほどです。

ランボルギーニ「ウラカン テクニカ」で東京~京都をロングドライブ…自然吸気V10エンジンの一本筋の通ったサウンドは「ガヤルド」からの20年間の集大成

街中では寛容で実用的なクルマに

オーバー1000psのV12プラグインハイブリッドスーパースポーツ。まずはランボルギーニのフラッグシップモデルとして申し分のない“見出し”だろう。同時に電動化によるパフォーマンスの向上は、我々の想像を超えていた。

はっきりと言っておこう。レヴエルトの性能はアヴェンタドール以前を全て「カウンタック」にしてしまった、と。そしておそらく、レヴエルトと姉妹車の関係にある「テメラリオ」は、「ウラカン」を置き去りにする、どころかアヴェンタドールさえ遠い過去の性能だと思わせることになるだろう!

ランボルギーニは全く次元の違うパフォーマンス領域へと踏み込んでいる。事実上、第三の創業を迎えたようなものだ。電動化時代を迎えていっそうの高みを走り始めるテクニカルアドバンテージをモノにしたと言っていい。

シザードアを開けて乗り込む。座ってしまえば十分なスペース、というのはカウンタック以来の伝統だが、レヴエルトはさらに広い。タイトな圧迫感がまるでない。緊張感に乏しい。着座位置は低く、まるで路上に座っているかのようだから視線もそうとうに低い。

バッテリー駆動で静かに走り出した途端、身体と車体とが目に見えぬコードでつながったような錯覚に見舞われた。

アヴェンタドールに比べると乗り心地が段違いに良くなった

チッタモード=EVとして走る。街中ではフロント2モーターのeアクスルによる前輪バッテリー駆動だ。それでも走行フィールにFFを駆っているような違和感はない。重量配分と駆動制御の妙なのだろう。電動スーパーカーかくありき、といった感覚だ。

街中での静かな走りはやはり、嬉しい。心のなかで周辺の住民たちに謝りながらエンジンを掛ける必要がないからだ(深夜の帰宅も然り)。

交通量の多い幹線道路に入ってからドライブモードをストラーダに変えた。大きなサウンドを響かせて新開発のV12エンジンが目覚める。電動で出発したので、エンジンはまるで暖まっていない。走りながらしばらく暖機運転になる。あったまる頃には高速道路入り口だろう。

アヴェンタドールに比べると乗り心地が段違いに良くなった。前後をeアクスル化するにあたって、レヴエルトはよりコンベンショナルなマルチリンクサスペンションを採用している。さらにより軽量で高剛性のボディ骨格、バッテリーの最適配置なども功を奏して、ウラカン EVOより心地よい。

さらに驚いたのが前輪の軽やかな動きだ。交差点も片手でスイスイ曲がっていける。自由自在に動かせるという感覚はアヴェンタドールにはなかった。車体の重さを感じることもない。ボディサイズも気にならない。これらは立ち上がりの良いモータートルクのおかげだろう。街中ではとても寛容で実用的なクルマになっていた。そして、暖まったとしても街中ではエンジンの出番などほとんどないだろう。

ワインディングロードを攻め込んでも汗ひとつかかない

東名高速に入る。料金所を通過し路面が安定したところを見計らって、アクセルペダルを踏み込んだ。もちろんフルスロットルではない。完全に目覚めたエンジンのご機嫌をうかがってみようと少し踏み込んだだけだった。

驚くべき加速をみせた。低回転域からモーターの圧倒的なトルクに助けられたのも束の間、エンジンのNAフィールを感じた時にはすでにとんでもない速度域に達しようとしていた。ストラーダモードではそれほどサウンドに迫力がないため速度感を失ってしまったのだ。裏を返せばそれほどこの新しいボディ&シャシーはよくできている。おそらく1500psくらいまでは対応できるのだろう。

制限速度周辺でクルージングしていてもレヴエルトの持ち味を堪能することはできる。エンジンと電気モーターのコンビネーションは驚くほどスムーズで、しかも十二分に力強い。余裕は常に十二分で、いつ何時でも好きな速度域まで行けるという自信があるから、ゆっくり落ち着いて走っていても気分がいい。

「どーぞどーぞ、追い越してってくださいな。その気になればいつでも追いつけますから」

という感じだ。

試しにスポルトモードに入れてみる。エンジンのキャラが変わったことはラウドに激しくなったサウンドでわかるのだが、それでも扱いづらそうな印象はない。獰猛になったというのに従順なまま。なんだこの違和感は!

そう、レヴエルト全般についても同じことが言える。1000kmに及んだテストの間、この明らかな矛盾=洗練と野蛮が同居する背反的なパフォーマンスのありかたに感心することしきりだった。この感覚こそがランボルギーニが新時代において目指すパフォーマンスであることがわかった。おそらくはテメラリオも、もう少しスポーツ寄りだとしても、そうだろう。

休憩することも忘れるほどに快適なグランドツーリングを楽しむ。ミッドシップの12気筒スーパーカーでこれほど安楽だったことは過去にあっただろうか? 否、あった。1970年代の、タイヤがまだ太くなる前のスーパーカーは安楽だった。よくできたGTカーだったのだ。

ホームワインディングではクルマが喜んで曲がっていく

スーパーカーで京都を目指す。しょっちゅうだ。たいてい京都インターを降りた時にホッとする。無事に帰ってきたという安堵に浸る。ところがレヴエルトは違った。ワインディングロードにノーズを向けようと思ったのだ。そんなことは、かつての「マクラーレン GT」以来のことだった。

ホームワインディングに入る。もちろんモードはスポルト。V12エンジンの咆哮が山間にこだまする。驚くべきはそのコーナリングスピードで、速度を上げていけばいくほどノーズは内を向き、クルマは喜んで曲がっていく。ドライバーの技量はそこそこで良く、それよりも勇気が必要だ。クルマをとことん信じるという勇気……。

車重が2トンに達するとはとてもじゃないが思えない。アヴェンタドール SVJよりも圧倒的に軽快に走ってくれるからだ。そして、ワインディングロードをどんなに攻め込んでみても汗ひとつかかない自分にさらに驚く。脇の下ににじみがない。

なんと恐ろしいパフォーマンス領域に達したことか。ようやく休憩する気になってクルマから降り、少し離れて背筋を伸ばす。スタイルは確かにランボルギーニ、それもドアを開けた姿はカウンタックの末裔だ。けれども中身にはもうカウンタックらしさは、12気筒エンジン以外に残っていない。レヴエルトに比べればアヴェンタドールだってカウンタックに思えてきた!

文:Auto Messe Web 西川 淳(NISHIKAWA Jun)
【キャンペーン】第2・4金土日は7円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

新型デリカD:5・発売直前先取り詳報!
新型デリカD:5・発売直前先取り詳報!
グーネット
プロに聞いた「好きなクルマBEST3」あのとき買ってよけば良かった…と言わないために
プロに聞いた「好きなクルマBEST3」あのとき買ってよけば良かった…と言わないために
グーネット
高台から望む絶景と、旅に寄り添う心づかい「堂ヶ島ニュー銀水」【心を満たす温泉宿24選】
高台から望む絶景と、旅に寄り添う心づかい「堂ヶ島ニュー銀水」【心を満たす温泉宿24選】
グーネット
新型「RAV4」ついに発売!トヨタ初採用の技術詰め込んだ新世代SUV
新型「RAV4」ついに発売!トヨタ初採用の技術詰め込んだ新世代SUV
グーネット
日産が放つ新たな一台。NISMO特別コンセプトモデル初公開 東京オートサロン2026
日産が放つ新たな一台。NISMO特別コンセプトモデル初公開 東京オートサロン2026
グーネット
LBXの魅力を格上げ!MORIZO RR専用カスタムパーツをラインアップ AIMGAIN
LBXの魅力を格上げ!MORIZO RR専用カスタムパーツをラインアップ AIMGAIN
グーネット
トヨタ 新型「GR GT/GT3」が走る!デモラン世界初披露へ 東京オートサロン2026
トヨタ 新型「GR GT/GT3」が走る!デモラン世界初披露へ 東京オートサロン2026
グーネット
【25’ 12/15最新】レギュラーガソリンさらに安く、平均価格は4年ぶり150円台に
【25’ 12/15最新】レギュラーガソリンさらに安く、平均価格は4年ぶり150円台に
グーネット
グーネット編集部がモビショーを練り歩き! 発売が待ち遠しい注目モデルに迫る
グーネット編集部がモビショーを練り歩き! 発売が待ち遠しい注目モデルに迫る
グーネット
縦長グリル卒業へ!? 新世代モデルはデザイン一新!! ジャパンモビリティショー2025のBMW&MINIブース
縦長グリル卒業へ!? 新世代モデルはデザイン一新!! ジャパンモビリティショー2025のBMW&MINIブース
ベストカーWeb
シリーズ史上最高の反発力! ナイキ「ペガサスプレミアム」に新色が登場!! ブラウン基調の配色と“ミニスウッシュ”が目を惹く街履きにおしゃれな1足です
シリーズ史上最高の反発力! ナイキ「ペガサスプレミアム」に新色が登場!! ブラウン基調の配色と“ミニスウッシュ”が目を惹く街履きにおしゃれな1足です
VAGUE
ホンダ新型「CR-V」公開に反響殺到! 「世界一かっこいい!」「ライバルよりイケメン」デザイン推しの声も! 「アコード」のエンジン&高性能4WD搭載する「最新SUV」がスゴい!
ホンダ新型「CR-V」公開に反響殺到! 「世界一かっこいい!」「ライバルよりイケメン」デザイン推しの声も! 「アコード」のエンジン&高性能4WD搭載する「最新SUV」がスゴい!
くるまのニュース
新年にふさわしい「イヤー・オブ・ザ・ホース」が刻む鼓動――赤きグラデのダイヤルとムーンフェイズをたずさえたロンジン新作とは
新年にふさわしい「イヤー・オブ・ザ・ホース」が刻む鼓動――赤きグラデのダイヤルとムーンフェイズをたずさえたロンジン新作とは
VAGUE
ナイキ「エア フォース 1 “Stadium Green/Laser Orange”」はヒートマップ風のアツい一足──GQ新着スニーカー
ナイキ「エア フォース 1 “Stadium Green/Laser Orange”」はヒートマップ風のアツい一足──GQ新着スニーカー
GQ JAPAN
ついに走ったぞGRヤリスMコンセプト! トヨタ大好き大学生がS耐第6戦の裏側に密着!! ミドシップ化の先に見える「グループB」の目標!
ついに走ったぞGRヤリスMコンセプト! トヨタ大好き大学生がS耐第6戦の裏側に密着!! ミドシップ化の先に見える「グループB」の目標!
ベストカーWeb
まもなく日本上陸!? ファン期待の3列7人乗りのデカいカングー=デカングー ルノー新型「グランカングー」ってどんなクルマ?
まもなく日本上陸!? ファン期待の3列7人乗りのデカいカングー=デカングー ルノー新型「グランカングー」ってどんなクルマ?
VAGUE
レクサス新「“4WD”ミニバン」が凄い! 最上級より「510万円オトク」だけど「豪華内装」&“大型ディスプレイ”採用の「3列6人乗り」仕様! 「一番低燃費」でめちゃ快適な「LM」最安モデルって?
レクサス新「“4WD”ミニバン」が凄い! 最上級より「510万円オトク」だけど「豪華内装」&“大型ディスプレイ”採用の「3列6人乗り」仕様! 「一番低燃費」でめちゃ快適な「LM」最安モデルって?
くるまのニュース
独フックスから『プジョー208』や『シトロエンC3』向け新エンジンオイル発売
独フックスから『プジョー208』や『シトロエンC3』向け新エンジンオイル発売
レスポンス

みんなのコメント

4件
  • mas********
    数年前の700psちょいモデルと最新の1000psオーバーなら当たり前でしょうw。
  • gom********
    スーパーカーで静かで快適って?
    静かに遠距離走るんだったら違う種類の車に乗ります。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村