現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日本車かつ「並行輸入じゃない」のに左ハンドル! 超激レアな「左ハン」で正規販売されたクルマ3選

ここから本文です

日本車かつ「並行輸入じゃない」のに左ハンドル! 超激レアな「左ハン」で正規販売されたクルマ3選

掲載 更新 17
日本車かつ「並行輸入じゃない」のに左ハンドル! 超激レアな「左ハン」で正規販売されたクルマ3選

 この記事をまとめると

■日本メーカーなのにも関わらず左ハンドルで販売されたクルマを紹介

「なんであの車種日本に入らない?」と簡単にいうが……輸入車メーカーが日本仕様車を作るときの意外な苦労4つ

■左ハンドル仕様でもブームの影響もあり売り上げは好調だった

■フルオーダー仕様のクルマは右と左を選べる場合もある

 日本車なのに左ハンドルなあべこべマシンを紹介

 言わずもがな日本の道路は左側通行で、すなわち国産車のハンドル位置は右となっているのが基本だ。そして、筆者が知っている限り、日本で作られた左ハンドルの国産車が、いまの日本領土内で売られたという話は、50年前に返還される以前の沖縄(当時はアメリカ)で販売されたケースくらいしか思いつかない。

 もちろん、海外仕様を並行輸入したケースは数多くある。しかし、純粋に日本国内で生産された国産車なのに左ハンドル仕様で日本向けに正規販売されたことはないはずだ。

 とはいえ、国産ブランドが日本向けに左ハンドル車を正規販売したケースはあった。その第1号といえるのが、1988年4月に日本に導入された「ホンダ・アコードクーペ」だ。

 ホンダ・ブランドでありながらアメリカ・オハイオ州のメアリーズビル工場で生産されたアコードクーペは、ブランド的には日本車には分類されたが、間違いなく輸入車だった。実際、車検証には「ホンダオブアメリカ」と記されていた。

 主要スペックは、全長4565mm・全幅1695mm・全高1340mmで、エンジンは総排気量1955ccの4気筒SOHC、トランスミッションは4速ATとなっていた。こうした5ナンバーに収まる諸元からも感じられるかもしれないが、アメリカ仕様をそのまま日本に持ってきたというわけではなく、アメリカの現地法人が日本向けにアレンジした仕様となっていた。

 その背景には、日米貿易摩擦に対するポーズとして、日本がアメリカから自動車を輸入しているという事実を残すことが重視されたという話もあったが、その一方で、日本サイドの運輸省(現在は国土交通省の一部になっている)は左ハンドル仕様だけのモデルを日本で正規販売することに難色を示したという話もあった。

 そうしたこともあってか、1990年3月にフルモデルチェンジした2代目アコードクーペでは、同じくホンダオブアメリカ製でありながら右ハンドル仕様も用意するようになった。それでも左ハンドル仕様を選ぶことができたのだった。さらに、1994年2月にモデルチェンジした3代目アコードクーペにおいても引き続き左ハンドル仕様は設定されていた。

 オーダーメイドで左ハンドル化も可能!?

 同じような例は三菱自動車にもある。それが、ご存じ「エクリプス」だ。

 エクリプスも生産工場は北米で、当時提携していたクライスラー(現在はステランティスの一部)との合弁企業であるダイヤモンドスターモーターズが製造する2ドアのスポーツクーペ。エンジンは2リッターターボの名機「4G63」を積み、4WD仕様もあった。非常にポテンシャルの高いモデルとして玄人筋には注目を集めていたのがエクリプスだ。

 その日本デビューは1990年6月で、言わずもがなすべて左ハンドル仕様で販売された。その後、1995年には2代目モデルへとフルモデルチェンジ、1996年には4座オープンの「エクリプス スパイダー」が設定される。

 さらに2004年にはフルモデルチェンジをしてV6エンジンを積んだエクリプススパイダーが日本上陸。結果として3世代にわたって、左ハンドル仕様の日本車として名を馳せることになった。

 2006年あたりで販売終了となったエクリプススパイダーを最後に日本車の左ハンドル仕様は消えていた。

 しかし、もしかすると左ハンドル仕様の日本車が日本に上陸しているかもしれない。それが「Nissan GT-R50 by Italdesign」だ。

 スカイラインGT-Rとイタルデザインのそれぞれ50周年を祝うコラボレーションから生まれた50台限定のGT-Rは、量産GT-Rよりも長くてワイド、そして低められたボディを持つ。エンジンについても、ニスモチューンにより推定720馬力まで高められているというスペシャルなマシンだ。

 このGT-R50 by Italdesignの仕様は、完全オーダーメイドに近いといわれ、ハンドル位置も右と左のいずれも選べるという。はたして日本からオーダーした人物が存在するのか、いたとしてどちらのハンドル位置を選んだのかは明らかになっていないが、もし日本に上陸するとしても左ハンドルになっている可能性は高いといえる。日産が日本向けに展示したプロトタイプでさえ左ハンドルだったのだから……。

 現時点では日本の自動車マーケットは世界第3位の規模となっているが、年々シュリンクしているのは事実。はたして、日本市場が縮小していく中で、左ハンドルの日本車が輸入されるような時代はふたたびやって来るのだろうか。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

【スポーティグレード追加】ノート・オーラに「オーテック・スポーツ・スペック」 走りをチューン
【スポーティグレード追加】ノート・オーラに「オーテック・スポーツ・スペック」 走りをチューン
AUTOCAR JAPAN
疲労を軽減する「インテリシート」オペルが開発、新型SUV2車種に採用へ
疲労を軽減する「インテリシート」オペルが開発、新型SUV2車種に採用へ
レスポンス
ヤマハの電動アシスト自転車『PAS』、2025年モデル「11車種の特徴と違い」を比較チェック!
ヤマハの電動アシスト自転車『PAS』、2025年モデル「11車種の特徴と違い」を比較チェック!
レスポンス
BYD、佐賀県初の正規ディーラーをオープン
BYD、佐賀県初の正規ディーラーをオープン
レスポンス
どんな由来があるのか知ってる? バイクにまつわる専門用語
どんな由来があるのか知ってる? バイクにまつわる専門用語
バイクのニュース
モデリスタやば!! 新型アルファード専用エアロが鬼カッコいい件
モデリスタやば!! 新型アルファード専用エアロが鬼カッコいい件
ベストカーWeb
ホンダ青山ビル、建て替えで2025年5月に業務終了 新本社は2030年完成予定
ホンダ青山ビル、建て替えで2025年5月に業務終了 新本社は2030年完成予定
日刊自動車新聞
車のナンバー 謎の「2784」どんな意味? 読めたら「天才」! まるでパズルのような難解「語呂合わせナンバー」に込められた思いとは
車のナンバー 謎の「2784」どんな意味? 読めたら「天才」! まるでパズルのような難解「語呂合わせナンバー」に込められた思いとは
くるまのニュース
【TAS2025】スズキ 「SUZUKI BOOST GARAGE」をテーマに参考出品を含め7台を展示
【TAS2025】スズキ 「SUZUKI BOOST GARAGE」をテーマに参考出品を含め7台を展示
Auto Prove
トヨタ『MIRAI』が動力源の水素キッチンカー、汐留クリスマスマーケットに出店へ…12月21-22日
トヨタ『MIRAI』が動力源の水素キッチンカー、汐留クリスマスマーケットに出店へ…12月21-22日
レスポンス
ついに1000万円超えた、トヨタ『アルファード』『ヴェルファイア』に初のPHEV…510万円からの入門車も
ついに1000万円超えた、トヨタ『アルファード』『ヴェルファイア』に初のPHEV…510万円からの入門車も
レスポンス
とうとう1000万円超え!! 新型アルファード/ヴェルファイアが衝撃の姿に
とうとう1000万円超え!! 新型アルファード/ヴェルファイアが衝撃の姿に
ベストカーWeb
ホンダ新型「プレリュード」2025年登場へ! 新ハイブリッド搭載? 迫力エアロ仕様もあり!? 24年ぶり復活の「スペシャリティクーペ」どんなクルマになるのか
ホンダ新型「プレリュード」2025年登場へ! 新ハイブリッド搭載? 迫力エアロ仕様もあり!? 24年ぶり復活の「スペシャリティクーペ」どんなクルマになるのか
くるまのニュース
カワサキ「シェルパ」延期していた発売日が12月25日に決定
カワサキ「シェルパ」延期していた発売日が12月25日に決定
レスポンス
イギリスのマイナーメーカー「ヴォグゾール」の工場閉鎖で大騒ぎ! ムリなEV化の流れが生む社会不安
イギリスのマイナーメーカー「ヴォグゾール」の工場閉鎖で大騒ぎ! ムリなEV化の流れが生む社会不安
WEB CARTOP
【ホンダレーシング2024 シーズンフィナーレ・レポート】 日頃の応援に感謝を込めて、トップライダーがウェルカムプラザ青山に集結!
【ホンダレーシング2024 シーズンフィナーレ・レポート】 日頃の応援に感謝を込めて、トップライダーがウェルカムプラザ青山に集結!
モーサイ
【ニューモデル速報】新型「BMW M3」はM部門初のEVモデルになる可能性がある でもご心配なく 内燃機関モデルも併行して投入されます!
【ニューモデル速報】新型「BMW M3」はM部門初のEVモデルになる可能性がある でもご心配なく 内燃機関モデルも併行して投入されます!
AutoBild Japan
トヨタ『エスティマ』復活最新スクープ!…生まれ変わった天才タマゴに採用される技術とは
トヨタ『エスティマ』復活最新スクープ!…生まれ変わった天才タマゴに採用される技術とは
レスポンス

みんなのコメント

17件
  • 沖縄は右側通行だったからな
  • 二十歳の頃、当時まだ正規では無かったLEXUSのSC400(ソアラ)に乗っていました

    エンブレムだけでなく正真正銘本国仕様の左ハンドルだったのが購入の決め手でしたね

    ちなみにフェラーリの右ハンドルもありますよね〜
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

215.2279.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

137.0186.5万円

中古車を検索
アコードクーペの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

215.2279.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

137.0186.5万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村