昨シーズン~今季序盤にかけてのレッドブルの圧倒的なアドバンテージが鳴りを潜め、最近では複数チームによる優勝争いが繰り広げられているF1。第9戦カナダGPも最終的にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が勝利したとはいえ、彼はライバルと僅差のバトルを強いられた。今回はその輪の中にメルセデスも加わった。
今季序盤戦は優勝はおろか表彰台争いに絡むこともできず、5位~10位付近での戦いを強いられていたメルセデス。レッドブル、フェラーリ、マクラーレンといったチームからは差をつけられ、事実上の4番手チームのような立ち位置となっていた。
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しかしながら、マシンバランス改善を目指して投入されたアップデートは一定の効果を見せており、カナダGPではジョージ・ラッセルがポールポジションを獲得。フリー走行で速さを見せたルイス・ハミルトンは予選7番手に沈んだが、雨まじりの決勝レースでは2台共にフェルスタッペンやマクラーレン勢と先頭集団を形成。最終的にラッセルが3位、ハミルトンが4位に終わった。
これまでとはひと味違うレースを見せたメルセデスだが、今週末のチームには“勝てるマシン”があったかと尋ねられたトト・ウルフ代表は、こう答えた。
「数分くらいは夢を見ていたかもしれないが、現実的に考えれば、おそらくノーだ」
チームが勝てるポテンシャルを手にしたかについては慎重な答えだったウルフだが、メルセデスが着実に進歩をしているという実感はある様子だ。
「間違いなくイモラ(エミリア・ロマーニャGP)以降、我々は正しいステップを踏んで、効果のあるパーツを持ち込んできた。ここ数年は苦労してきたが、今は毎週末パフォーマンスを向上させることができている」
「バルセロナ(次戦スペインGP)ではまた新たなパーツを持ち込む。それがこのポジティブな流れを継続させる一助になればと思う」
これまではシミュレーションツールに惑わされて正しい方向性を見失うなど、チグハグな開発によりパフォーマンスを上げられずにいたメルセデス。しかしチームはフロントウイングのように目に見えるもののアップグレードだけでなく、様々なものを改善して1000分の1秒単位でのパフォーマンスアップを目指してきた。その積み重ねの成果が出始めた現状を、ウルフは「車輪が回り始めた」と表現する。
今回はマクラーレン陣営に「あのラップタイムには自分たちのマシンでは届かなかった」と言わしめた。ウルフ代表はあくまで慎重な姿勢だが、こういったマクラーレンのコメントを引き合いに出されると、彼はこう答えた。
「ああ、確かにルイスがFP3で出したタイムはこの世のものとは思えなかった」
「とても速く、ロングランでも素晴らしかった。そして予選では、初めの方はかなり強力だったがそこから少しパフォーマンスを落とした。もっと最適化できた部分もあっただろうが、マシンはかなり良かった」
「とはいえ、このコースは他のそれとはかなり異なっている。異例のコースなんだ。だから我々が手にした本当の速さ……それを(次戦以降で)示すことができればと思っている」
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