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【いつの間に?】贅沢装備の象徴「サンルーフ」設定車減ったワケ 3メーカーに聞いてみた

掲載 更新 30
【いつの間に?】贅沢装備の象徴「サンルーフ」設定車減ったワケ 3メーカーに聞いてみた

いつの間にか減少していた サンルーフ設定車

text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)

【画像】日差しを全身で【ルーフバルコニーつけちゃった日産キャラバンとは?】 全108枚

editor:Taro Ueno(上野太朗)

クルマ好きにとって「サンルーフ」は特別感のある装備、というのは多くの人に同意していただけるのではないだろうか。

しかし、現在日本で販売される車両のラインナップを見ると、サンルーフが用意されている車種が少ないことに気付く。

設定されている車種の中でも、特定のグレードを選ぶと自動的にサンルーフがついてくる、というパターンもめずらしくないのだ。

ひと昔前では軽自動車やコンパクトカーでもサンルーフのオプション設定があり、一部の商用ワンボックスカーですら用意されていた時代を考えると非常に寂しい状態というのが正直なところだ。

そこで今回は複数の国産自動車メーカーにサンルーフの設定が減少している理由について話をきくことにした。

まずは日産自動車から。

過去にはコンパクトカーであるマーチやキューブから、サニーやティーダといった実用車までサンルーフをラインナップしていた同社だが、現在はエクストレイル、エルグランド、スカイライン、フーガの4車種のみの設定となっている。

この中で最も装着率が高いのがスカイラインの17%で、最も低いのはエクストレイルの4%ということのようだ。

日産によると日本国内ではサンルーフの選択率が減少しているため、ニーズの縮小に伴って設定車種も減少しているということのこと。

ただ、高額な車種での装着率が高いのは、やはりクルマにこだわりを持って選んでいる層が一定数いることの裏返しなのかもしれない。

海外では人気 エクストレイルの90%超ユーザーが選択? 

日本国内では装着率の低いサンルーフであるが、日産によると海外の一部地域ではまだまだ装着率が高いところもあるようだ。

アメリカやカナダといった欧米地域はもちろんだが、現在最もサンルーフの装着率が高いのは中国で、エクストレイルでは90%超のユーザーがサンルーフ付を選択している。

これは中国仕様のエクストレイルのロアグレードにはサンルーフが標準装備となっていることも影響しているのだが、そもそもロアグレードにサンルーフが標準装備される時点で潜在需要の高さを物語っているといえそうだ。

続いて話をきいたのは、1978年に日本初の電動サンルーフをプレリュードに設定するなどサンルーフとの親和性が高いホンダ。

現在のホンダのサンルーフ装着車はアコードやCR-Vといったある程度車格の大きなモデルが中心となっている。

また、新型ヴェゼルやホンダeのように開閉はしないガラスルーフを設定する車種も存在している点も特徴といえるだろう。

また、サンルーフ(ガラスルーフ)はオプション設定ではなく、アコードやレジェンドのように標準装備となっているものか、CR-Vやヴェゼルのように特定のグレードで標準装備となっているというパターンとなっており、自由に選択できなくなっている点も特徴だ。

これについてはサンルーフ自体が趣向性の高い装備となり、需要も以前に比べると限定的となっていることから、以前よりもサンルーフの設定車種が減ってきているとのことである。

オープンエアモータリング精通のマツダでも?

最後に話をきいたのは長きに渡ってオープンカーであるロードスターを作り続けているマツダ。

実はマツダは現在でもサンルーフを設定している車種が多いメーカーで、マツダ2やCX-3、MX-30以外のモデルにはサンルーフの設定があるのだ。

そんなマツダではCX-8が最もサンルーフ装着率が高く16%、続いてマツダ6が6.5%となっており、やはり上級車種は装着率の高くなる傾向があるようだ。

一方の海外ではマツダでもアメリカでの装着率が高く、全体の60%ほどがサンルーフ装着車を選んでいるというデータがあるとのこと。

ここまでのデータを集約すると、日本ではサンルーフへの需要が昔ほど高くなくなってしまったというのが、サンルーフ設定車が減少してしまった最も大きな原因であるようだ。

たしかにサンルーフがあるモデルとないモデルを作り分けるにもコストがかかるので、上級車種などサンルーフ需要の高いモデルではいっそのこと標準装備としてしまう方が低コストということもいえるのだろう。

また、サンルーフのオプション価格は10~20万円程度であることが多く、これは車格が変わってもそこまで大きく変わることはない。

そのため、車両本体価格の安いベーシックカーであればあるほど、サンルーフを付けることでの価格上昇率が高くなるため、実用車でサンルーフの需要が減ってしまったということも考えられる。

とはいえ、サンルーフの解放感を1度味わってしまうと次もサンルーフ付きのクルマを選びたくなるという意見もあるため、メーカーには可能な限りサンルーフの設定を無くさないでいただきたいものである。

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みんなのコメント

30件
  • なぜ日本ではニーズが減ったのか、他の国によっては需要が高いままなのかの理由が書いてないと
    せっかく取材してるのに内容が浅くてもったいない。

  • 開かないガラスルーフの話はしてない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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