■「スピンドルグリル」のあり・なしで中古車価格が変わる!?
日本が世界に誇る高級車ブランド「レクサス」は、現在、「スピンドルグリル」と呼ばれる台形と台形を組み合わせた大きなグリルが特徴です。
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2012年に登場した2代目「GS」で導入されたのを皮切りに、ほかの車種もフルモデルチェンジやマイナーチェンジに合わせて順次採用。いまでは全車種にスピンドルグリルが装着され、レクサスを象徴するデザインとなっています。
中古車市場でも人気はスピンドルグリルのモデルですが、どのモデルも高値安定の傾向で、手を出しづらい状況にあります。
そこでオススメしたいのが、あえてスピンドルグリルではないレクサス車で、それも後にマイナーチェンジでグリルが変更されたモデルです。
なぜなら、マイナーチェンジということで、スピンドルグリルを装着した後期型とクルマ自体の性能や機能に大きな違いがないからです。
今回は、マイナーチェンジ前の「非スピンドルグリル」のモデルで、買い得なレクサス5車種をピックアップして紹介します。
●レクサス「RX」(初代)
レクサス「RX」は世界的に流行しているプレミアムSUVの先駆け的存在です。
日本登場が2009年のため先駆者のイメージはあまりありませんが、じつは日本で最初に販売されたモデルは3代目のRX。世界市場では初代RXが1998年に登場した、歴史のあるクルマなのです。
なお、初代と2代目のRXは、日本ではトヨタ「ハリアー」として販売されていました。
中古車としてオススメしたいのは、日本においての初代、世界では3代目にあたるRXです。
2007年の東京モーターショーで公開され、2009年に販売開始。2012年4月のマイナーチェンジでスピンドルグリルが装着されました。
デビュー当初は3.5リッターV型6気筒エンジンを搭載する「RX350」のみの設定でしたが、少し遅れて本命とされるハイブリッドの「RX450h」を発売。
モーターに組み合わされるエンジンは、RX350と同じく3.5リッターV型6気筒エンジンでしたが、ハイブリッド車ではより効率に優れたアトキンソンサイクルエンジンとしているのが特徴です。
さらに1年後には直列4気筒の2.7リッターエンジンを積む「RX270」が登場。グレード展開はどのパワーユニットでもベースグレードとスポーティな「バージョンS」、豪華仕様な「バージョンL」が用意され、RX350とRX450hのバージョンLにはエアサス仕様も設定されていました。
RX270の駆動方式は2WD(FF)のみで、RX350とRX450hには4WDもラインナップ。ただし、両車では4WDのシステムが異なり、ハイブリッドのRX450hはプロペラシャフトを持たず、後輪はモーターのみで駆動します。
肝心な中古車相場ですが、マイナーチェンジ前の2011年式に対して後の2012年式は同等グレードと比較すると、だいたい50万円から60万円高くなっています。
高額な中古車では年式なりの差額ともいえますが、2011年式が100万円から150万円、2012年式が150万円から220万円が相場なので、50万円といえども車両価格の1/3から1/4も占める大きな金額といえるでしょう。
●レクサス「LS」(初代)
2006年より日本で販売が開始されたレクサスのフラッグシップサルーン「LS」は、海外においては4代目にあたり、3代目までのモデルは国内ではトヨタ「セルシオ」として販売されていました。
品質と静粛性の高さ、そして快適な乗り心地はセルシオ時代に十分に達成されていましたが、LSではさらに大きく優雅な外観となり、全長は標準ボディでも5mオーバーというサイズです。
日本仕様では初となるロングホイールベース版も登場し、その全長はなんと5180mmにも及びます。
グレード展開は、最終型セルシオと同じV型8気筒DOHCながら新開発の4.6リッターを搭載する「LS460」に加え、5リッターV型8気筒エンジン+モーターのLSシリーズ初となるハイブリッド車「LS600h」もラインナップ。
どちらにもロング仕様と4WDモデルが用意されますが、2WDモデルはLS460のみの設定でした。
また、いち早く先進安全装備を採用しているのも特徴で、衝突被害軽減ブレーキや緊急ブレーキシステムなどが標準装着、あるいはオプションで用意されていました。
初代LSにスピンドルグリルが与えられたのは2012年10月のマイナーチェンジでのこと。
中古車相場は2011年式(130万円から300万円)と2012年式後期(230万円から450万円)では100万円以上もの差が付いていますが、外観のリニューアルが中心のマイナーチェンジではなく、主要構成部品のおよそ半数が刷新されるというフルモデルチェンジ級の変更がおこなわれていたため、損得の判断は難しいところでしょう。
■スピンドルグリルであっても中古車価格に差がつく!?
●レクサス「CT」(現行型)
2011年に登場したレクサス初となる5ドアハッチバックの「CT」は、いわゆるプレミアムコンパクトクラスとしては世界初のハイブリッド専用車です。メルセデス・ベンツ「Aクラス」とBMW「1シリーズ」がライバルとされています。
パワートレインはトヨタの3代目「プリウス」譲りで、1.8リッター直列4気筒エンジンとモーターの組み合わせで前輪を駆動します。電気式のCVTも基本は同じですが、CTではパドルシフト付の6段変速が採用されています。
ベースグレードとなる「CT200h」を軸に、装備を充実させた「バージョンC」やレザーとウッドに溢れたインテリアが特徴の「バージョンL」、そして専用サスペンションなどを搭載したスポーティな「Fスポーツ」の4グレードを設定。これはデビュー時から現在まで変わらないラインナップです。
マイナーチェンジによりスピンドルグリルを手に入れたのは、ほかのレクサス車よりちょっと遅い2014年のこと。内外装のリファインに加え、材料や溶接の見直しにより静粛性とシャシ剛性の向上を果たしています。
中古車相場は2013年式が120万円から190万円なのに対し、マイナーチェンジ後の2014年式は140万円から260万円。
平均するとおよそ50万円の違いがあり、高級車ではあるものの比較的安価なプレミアムコンパクトクラスとしてはかなり大きな差といえるでしょう。
●レクサス「HS」
レクサス初のハイブリッド専用車として、「HS」は2009年に登場しました。
日本においてはレクサス初のFFの4ドアセダンで、また初の直列4気筒エンジン搭載車でもあり、初のレギュラーガソリン仕様車という初めてづくしのクルマでしたが、2018年に生産を終了しています。
HSはプリウスの4ドアセダン版と思われがちですが、搭載されるパワーユニットは2.4リッターの直列4気筒エンジンに、「エスティマハイブリッド」などに搭載された高出力仕様のモーター(2JM型)を組み合わせたパワフルなものです。
一方で、プラットフォームは3代目プリウスと共通ですが、リアサスペンションにダブルウィッシュボーンを採用するなど、随所で差別化が図られています。
ベースグレードの「HS250h」に加え、装備や足回りのセッティングが異なるいくつかのバージョンがラインナップされるのは、ほかのレクサス車同様です。
マイナーチェンジは2013年1月に実施され、中古車の相場は2012年式が100万円から150万円、2013年式が130万円から210万円。
その差は40万円程度と他車のスピンドルグリル前後の差に比べ小さめですが、これはHSが人気モデルとはいい難く、そもそも中古車相場が低めなことが原因と考えられます。
●レクサス「GS」(2代目)
2020年9月に販売を終了した「GS」は、最上級サルーンのLSに次ぐ位置づけのアッパーミディアムセダンです。
かつて日本ではトヨタ「アリスト」の名称で販売され、その3代目が日本における初代GSです。
今回で紹介するのは2012年に登場した国内では2代目のGSで、海外では通算4代目にあたるモデルです。
2代目GSは最初からスピンドルグリルが装着されているのですが、後期型は迫力のある大型のスピンドルグリルに対し、前期型のグリルはインパクトが弱めでした。
中古車相場も2015年11月のマイナーチェンジを境に大きな差が付いていることから、例外的にこの特集で扱っています。
2015年式(前期)は190万円から330万円なのに対し、2016年式は280万円から450万円とだいたい100万円以上も違うのです。
そんなお得な2代目GSは、ひと目でレクサスだと分かるデザイン、エモーショナルな走り、ハイブリッドを軸とする先進・環境技術の3つのテーマに重きを置いて開発されたクルマです。
パワーユニットが豊富に用意されているのが特徴で、ガソリンエンジンだけでも2.5リッターと3.5リッターのV型6気筒、2リッター直列4気筒ターボ(後期型のみ)と3種をラインナップしました。
珍しいのが、モーター(1KM型)こそ共通ながら、組み合わせるエンジンに2.5リッター直列4気筒と3.5リッターV型6気筒の2種を用意していることでしょう。
また、レーンキーピングアシストやレーダークルーズコントロールをオプション設定するなど運転支援機能が用意されていたり、テレマティクスサービスのG-Linkにも対応するなど、高級車らしい先進性もGSの魅力のひとつです。
※ ※ ※
レクサスはトヨタが世界に誇る高級車ブランドです。1989年に北米で販売開始したのを皮切りに、翌年には欧州に上陸。その後、世界へと進出し、2005年より日本でも販売が開始されました。
日本車ならではのきめ細やかなクルマづくりがもたらす静粛性や信頼性、品質の高さは世界中で評価され、レクサスは瞬く間にプレミアムカーとして認知されるようになりました。
その一方で過去には、シンプルかつ機能的なスタイリングには「高級車らしい押し出し感に欠ける」という不満の声があったのも事実です。
とはいえ、高級車らしい押し出し感を好まない人も多く、そうした人にとっては中古車市場で割安な非スピンドルグリルの前期型レクサスは、魅力的な選択肢となるでしょう。
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みんなのコメント
>きっとお金に余裕のない見栄っ張りな方々
>レクサスは現行型に乗ってなんぼの車
余計なお世話だよね(笑)そりゃ大抵の車は現行型の新車が一番いいに決まってるよ
でもそこまでお金がないよって人は安くなった型落ちの元高級車に乗ったっていいでしょ
こんなところで小馬鹿にしたところでそれすら買えない人が僻んでるようにしか見えないよ
そこまでしてレクサスを欲しくないけどね。