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【明暗】6月の登録車販売、前年超えはトヨタ/レクサス/三菱だけ 半導体不足の減産響く

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【明暗】6月の登録車販売、前年超えはトヨタ/レクサス/三菱だけ 半導体不足の減産響く

6月の登録車 6社は前年比マイナスに

text:Naojiro Onuki(大貫直次郎)

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世界的な半導体不足で減産を迫られた日本の自動車業界。2021年6月の国内新車販売は、その影響が大きく表れる形となった。

日本自動車販売協会連合会がまとめた6月の登録車の新車販売台数(速報値)は、前年同月比9.2%増(23万4697台)と4か月連続でのプラスを記録。

一方、全国軽自動車協会連合会がまとめた6月の軽自動車の国内新車販売台数(速報値)は、同1.2%減(13万934台)と9か月ぶりのマイナスとなる。

結果として、トータルでの国内新車販売台数は同5.2%増(36万5631台)と、9か月連続で前年実績を超えた。

これで2021年上半期(1月~6月)の新車販売の成績は、登録車が前年同期比8.7%増(152万1878台)と2年ぶりのプラス。軽自動車が同16.7%増(94万2708台)と2年ぶりのプラスに。

トータルで同11.6%増(246万4586台)と、2年ぶりで前年実績を上回った。

登録車の6月のブランド別新車販売台数では、新車効果が減産を上回った3ブランド、具体的にはトヨタが前年同月比15.7%増(11万7726台)、レクサスが同54.0%増(5398台)、三菱自が同23.9%増(1902台)とプラスを達成する。

一方、ホンダは同17.3%減(2万417台)と2か月連続での前年割れとなり、また日産は同3.5%減(2万294台)に。

マツダは同16.6%減(7188台)、スズキは同24.7%減(6250台)、スバルは同15.8%減(5459台)、ダイハツは同4.7%減(3201台)とマイナスに転じた。

6月の軽、ダイハツが首位 今後の市況は?

軽自動車の6月のブランド別新車販売台数では、減産の影響を受けたブランドとそうでないブランドの差がはっきりと表れた。

首位に立ったのはダイハツで、前年同月比25.5%増(4万7361台)を成し遂げて2か月ぶりのシェアトップにつく。前月首位のスズキは、同17.6%減(3万4832台)と苦戦して、第2位に陥落した。

また、新型Nワンや、マイナーチェンジしたNボックスの販売が堅調なホンダは同15.1%増(2万7239台)と前年超えを達成。

対して日産は同43.2%減(1万1106台)、三菱自は同14.2%減(3233台)と、いずれも2桁減に落ち込む。

一方、OEM供給を受けるブランドは健闘し、トヨタは同45.6%増(3100台)、マツダは同30.4%増(2382台)、スバルは同9.4%増(1681台)と、いずれも前年実績を上回った。

コロナ前の水準まで「もう少し時間」

6月の新車マーケットの傾向について業界団体の関係者は、「多くのブランドが半導体不足で減産を余儀なくされたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で販売が大きく落ち込んでいた前年の反動もあって、6月は登録車がプラスを記録し、軽自動車もわずかなマイナスで済んだ。ただし、コロナ前の一昨年のレベル(登録車29万225台、軽自動車16万172台)には及んでいない。半導体の不足による減産、それに伴う需給ギャップは、解消し切れない状況が続いている」と指摘する。

今後に関しては、「例年の7月は、ボーナス商戦によって市場が活況を呈するものの、今年はやや控えめの展開になりそう。半導体の不足による減産で、需給ギャップ解消の見通しも立てられない」と説明。

一方で「新型コロナワクチン接種の進展に伴ってディーラーへの客足は回復基調にあり、またオンラインによる商談や販売の強化も効果を上げつつある。今後、スケジュールを遅らせていた新型車や特別仕様車も随時発売される予定なので、販売台数が復調する可能性は十分にある。ただし、一昨年の水準に戻るには、もう少し時間がかかるだろう」と予測した。

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