2022年から、F1には新たなレギュレーションが導入される予定だ。その中でもテクニカルレギュレーションは、マシンのダウンフォースが大幅に減るような形になっており、より接近戦を演じやすいクルマを登場させることが目指されている。
現在のF1マシンのボディには細かい空力デバイスが多数取り付けられていて、これが相互的に作用して、ダウンフォースを生むことになっている。ただその一方で、マシンの後方には乱気流が発生し、後ろを走るマシンが近付くことを阻んでいる。
【動画】抜けない現状の好例?? 2020年F1第13戦エミリア・ロマーニャGP決勝ハイライト
しかし2022年からのレギュレーションでは、マシンのボディ側に装着される空力パーツを制限。フロアで発生するダウンフォースに頼る形にシフトすることでマシン後方の乱気流を減らすことで、接近戦がしやすくなるだろうと考えられているのだ。
このテクニカルレギュレーションは、チーム間の格差を減らすための予算上限策、そして分配金システムの見直しと時期をほぼ同じくして導入される。そのためメルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、今回のレギュレーション変更は、メルセデスの独走を止めるために作られていると主張してきた。メルセデスは現行のレギュレーションが導入された2014年以来、圧倒的な強さを保持し続けている。
そうは言ってもウルフ代表は、新レギュレーションの導入は、メルセデスがトップにとどまり続けるために努力する”モチベーション”になるとも語っている。
一方、今季メルセデス最大の脅威となっているレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは、新たなレギュレーションがメルセデスの勝利を阻止するよう作られているというウルフ代表の主張に反論。F1に激しい戦いを取り戻すためには、テクニカルレギュレーションの変更が必要だと主張する。
「このレギュレーションは、F1の新しいオーナー企業が、チームやドライバーの話を聞いた結果だと思う」
フェルスタッペンはそう語った。
「オーバーテイクは難しいし、もっと接近戦をしたいと思っている……彼らはそういうことを聞いたんだろうと思う」
「例えば、イモラ(エミリア・ロマーニャGP)では問題のひとつが見えたと思う。バルテリはマシンにダメージを負っていたため、いつもよりも0.3~0.4秒遅いペースで走っていた。でも、僕は彼をオーバーテイクすることができなかった」
「僕は彼よりもはるかに速かった。一度彼を抜いてしまった後のことを見れば、それが分かるだろう。そういう問題の解決策を、僕は見つけなきゃいけない」
フェルスタッペンは、誰が勝つか予想できない2020年のMotoGPを楽しんだという。そして新レギュレーションの導入により、F1における予選の重要性が低くなることを期待していると語る。
「F1のレースをよりエキサイティングにし、それぞれのドライバーが、前を行くマシンに近付いて走ることができるようにする必要がある。現在のように、予選が最終結果の決定要因になっていてはダメなんだ」
そうフェルスタッペンは語る。
「例えば、今年のMotoGPを見てほしい。予選10番手からでも、レースに勝つことができる。F1では、ほとんどのサーキットで前のマシンに近付いて走るのが難しいためにオーバーテイクができず、そういうことはほとんど起こらない」
「それが2022年に新たなレギュレーションが導入される理由だと思う。メルセデスを遅くするかどうかは関係ないことだし、現時点ではそれを語ることすらできない」
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