レッドブル・レーシングは、個人的なメールのやり取りの中で人種差別的な表現を使ったチームメンバーと、決別したことを明らかにした。
このやり取りは、人種差別的な言葉や罵詈雑言を含んだ一連のメッセージがソーシャルメディアに投稿されたことで明るみとなった。
■フェルスタッペンと接触のハミルトンに浴びせられる人種差別的批判。F1、FIA、メルセデスが”強い言葉”で非難
レッドブルの広報担当者は、トラックサイドチームの一員だったこのスタッフが、もはやチームで働いていないと明かした。
「先週、公に認められたように、我々はあらゆる種類の人種差別的な行動を非難している。我々の組織内での人種差別的な行動に対してはゼロ・トレランス・ポリシー(全く許容しない姿勢)を持っている」
「問題の人物はもはや、レッドブル・レーシングの従業員ではない」
7月11日に開催されたF1第10戦イギリスGPでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とルイス・ハミルトン(メルセデス)が接触し、大きな議論を呼んだ。そんな中でハミルトンにはソーシャルメディアなどで人種差別的な批判が相次いだ。
これに対しメルセデス、FIA、F1は人種差別的な行為を非難する共同声明を発表した。クラッシュに関してハミルトンを激しく批判していたレッドブルも、人種差別に対しては断固反対の姿勢を保っている。
レッドブルはイギリスGP翌日の12日(月)に「我々は、トラック上では熾烈なライバルであっても、人種差別に対しては一致団結している」と述べている。
「我々は、我々のチーム、ライバル、そしてファンに対するいかなる種類の人種差別的行動も非難する」
「マックスとの接触後、ルイスがソーシャルメディア上で人種差別的な罵声を浴びせられているのを目の当たりにし、チームとして嫌悪感と悲しみを覚えている。このようなことは決して許されるものではないし、我々のスポーツにそのようなことをする者の居場所はない」
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、「チャンピオンシップを巡ってトラック上で激しい競争が繰り広げられている一方で、高ぶった感情が人種差別的な罵倒にまで及ぶことがあってはならない」と語った。
「我々はチーム内の人種差別的な行動を許容しないアプローチをとっており、個人的には、この種の行動をした者が責任を問われるべきだと強く感じている」
「我々は、このような行為をスポーツから根絶するために、FIAとF1をサポートしていく」
F1コミュニティによる支援に対し、ハミルトンは「驚いた。初めてひとりで立ち向かわずに済んだ」と、ハンガリーGP木曜日に語っている。
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