Ferruccio Lamborghini
フェルッチオ ランボルギーニ
フェルッチオの理想が完成「350 GT & 400 GT」(1964-1966)【ランボルギーニ ヒストリー】
自動車メーカー設立に至った理由
創立からその歴史が半世紀を超えたランボルギーニの創始者、フェルッチオ・ランボルギーニは、イタリアのエミリア地方にあるレナッツォという田舎町に1916年に生まれた。現在でもその生家は残り、彼が特に機械というものに強い興味を抱いていた証明ともいえる小さなガレージは、ほぼ当時のままの姿で大切に保管されている。
フェルッチオが実業家としての道を歩み始めるのは、イタリアが第二次世界大戦から復興を遂げた頃と時代的には重なる。さまざまな事業へと進出したフェルッチオに最も大きな成功を与えてくれたのは、1949年に設立されたトラクターメーカーの「ランボルギーニ・トラットリーチ」社で、続いて1960年にはボイラーやエアコンを開発、そして生産する「ランボルギーニ・ブルシアトーリ」社を創立するに至っていた。フェルッチオ・ランボルギーニの名前は、実業界ではすでに広く名を知られる存在だったのだ。
そのフェルッチオがなぜ自動車メーカーを設立するに至ったのか? それに関する逸話はいくつも伝わっているが、確かであるのは、自動車、とりわけ彼が望んだ高性能なGT=グランツーリスモがビジネスとして大きな成功を収める可能性があるという、確信があっかからだろう。そしてフェルッチオは、サンタアガタ・ボロネーゼの地に本社と生産工場を建設するべく土地を購入。先日惜しまれつつも他界した、ランボルギーニ創業時からの、いや最初はトラットリーチ社でトラクターの設計も行っていたパオロ・スタンツァーニによれば、フェルッチオが最初に行ったのは、この巨大な土地の四方を中が見えないように、ランボルギーニのロゴが描かれた高いフェンスで取り囲むことだったと語っている。そのスケール感の大きさ、そしてフェルッチオの実業家としての実績を背景に、多くの銀行はランボルギーニ、正確には「アウトモビリ・フェルッチオ・ランボルギーニ」社への融資を拒まなかったという。
ライバルはフェラーリ
現在ではスーパースポーツカーをコア・プロダクトとするランボルギーニだが、フェルッチオが創業時に考えた自社製品は、先にも触れたように高性能GTだった。直接のライバルはやはりフェラーリであったようで、したがって搭載エンジンは最初からV型12気筒と決められていたようだ。その開発を委ねられたのは、フェラーリで250GTOの開発などに従事したジョット・ビッザリーニ。ただし、ビッザリーニはランボルギーニの従業員となることはなく、最低限必要な最高出力を発揮させるとともに、それを超えた分に関してはさらにボーナスを得るという、フェルッチオとの特別な契約でV型12気筒エンジンの開発をスタートさせている。
ビッザリーニ、スタンツァーニ、ダラーラと共に
実際にビッザリーニが設計したV型12気筒エンジンは、60度のバンク角を持つもので、ボア×ストロークは77×62mmの設定。したがって総排気量は3.5リッターという計算になる。ヘッドはDOHCで、これに3基のダウンドラフト型ウエーバー製キャブレターを組み合わせて、9.5という圧縮比から360psの最高出力を得たものだった。その製作はランボルギーニにやや先行してイタリアに誕生していたATSに委ねられた。しかし、性能的にはフェルッチオの条件をクリアしていたものの、創業直後にランボルギーニに加わったパオロ・スタンツァーニ、そしてジャン・パオロ・ダラーラには、そのピーキーなパワー特性はGTとしては非常に扱いにくいものに感じられたという。
結果、ビッザリーニ設計のV型12気筒はこの両者によって再チューニングされ、1963年のトリノ・ショーで発表するプロトタイプ「350 GTV」に搭載される予定だった。350 GTVのデザインはフランコ・スカリオーネに、そして基本骨格となるスペースフレームやサスペンションなどのシャシー一式の設計はネリ・エ・ボナチーニに。350GTVの仕様はすぐに決定された。しかし・・・。(続く)
解説/山崎元裕(Motohiro YAMAZAKI)
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
“300馬力”V6搭載! ニッサン爆速「最上級ミニバン」とは? 超豪華内装×専用装備マシマシな“走り屋仕様”の「エルグランド」に熱視線!
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「緊急車両が来て道を譲らないとどうなりますか」 理由に「『聞こえんかった』は通用するのですか」 譲るのはマナー?義務? 具体的にどう譲ればいいのですか。
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?