現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > フェルスタッペン、猛追ノリスを退け掴んだ今季7勝目に喜び爆発。角田裕毅は終始苦戦19位|F1スペインGP決勝

ここから本文です

フェルスタッペン、猛追ノリスを退け掴んだ今季7勝目に喜び爆発。角田裕毅は終始苦戦19位|F1スペインGP決勝

掲載
フェルスタッペン、猛追ノリスを退け掴んだ今季7勝目に喜び爆発。角田裕毅は終始苦戦19位|F1スペインGP決勝

 スペインはバルセロナ近郊のカタルニア・サーキットで開催されたF1第10戦スペインGP。6月23日(日)の決勝レースでは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝した。RBの角田裕毅は19位だった。

 本格的なヨーロッパラウンド開幕となるスペインGP。決勝日は天候不順が予報され、サポートレースが行なわれている段階では降雨も確認できたが、F1の決勝レースが行なわれる前には雲の隙間から青空が顔を出し、気温24度、路面温度42度というコンディションだった。

■レッドブルF1、今季RB20の弱点克服のため異例のプライベートテスト実施。2022年型マシンをフェルスタッペンがドライブ

 ピットスタートを選んだウイリアムズのアレクサンダー・アルボンを除き、スタートで各車が選んだのはソフトタイヤ。ポールポジションにつけたマクラーレンのランド・ノリスなどが新品タイヤを選んだ一方、フェルスタッペンは新品のソフトタイヤを持っているもののそれを温存し、ユーズドのソフトでグリッドに並んだ。メルセデスのルイス・ハミルトン、ジョージ・ラッセルなどは手持ちに新品のソフトタイヤはなく、ユーズドソフトを履くしかなかった。

 スタートで抜群の動きを見せたのはラッセル。激しく競り合う上位2台をターン1のアウト側から抜き去り、トップに立った。2番手にフェルスタッペン、ノリスは3番手に後退した。ハミルトンは4番手でトップ3を追いかけた。

 ラッセルはファステストラップを記録して飛ばすも、3周目に入るホームストレートで2番手フェルスタッペンがDRSを武器に急接近。ターン1でラッセルを一撃で仕留めて首位を奪った。

 逃げを打つフェルスタッペンに対して、ラッセルは徐々に離され、ノリスとハミルトンに続いて、序盤チーム内争いを展開していたフェラーリ勢も加わり2番手から6番手までがひとつの集団で走った。

 16周目になると上位のドライバーが最初のピットストップを開始。多くがソフトタイヤからミディアムタイヤへと交換していった。

 マクラーレンは早い段階から、ノリスをピットに呼び込む選択肢を検討していたものの、先にラッセルがピットへ飛び込んだことを受けて、ここでは反応しなかった。

 メルセデスがラッセルのピット作業で痛恨のタイムロスを喫し、ノリスとしてはここがラッセルをオーバーカットするチャンスだったが、あくまでも狙いはトップ奪取。首位フェルスタッペンがピットインした18周目以降も、第1スティントを引っ張った。

 ノリスがピットインしたのは24周目。同様の戦略を採ったフェラーリも、その翌周にルクレールを呼び込んだ。ふたりが履いたのはライバル同様ミディアムタイヤだった。これで、先にピットインしていたマシンにアンダーカットを許し、ふたりはポジションを落とした。

 しかしタイヤ使用距離が7~8周少ないノリスはポジションを着実に挽回。35周目にはラッセルとのコース半周に渡る競り合いを制して2番手に浮上した。そして9秒近かった首位フェルスタッペンとの差を削っていった。

 ノリスに4.5秒差まで迫られていたフェルスタッペンは、45周目に2回目のピットイン。上位勢では先にピットへ飛び込んだラッセルやフェラーリのカルロス・サインツJr.とは異なり、新品のソフトタイヤを選んだ。ここでハミルトンも、ユーズドながらソフトタイヤを履いた。

 マクラーレンは47周目にノリスをピットに呼び込み、ユーズドのソフトタイヤへ交換。ピット作業で若干のタイムロスがあったものの、3番手ラッセルの前でコースに送り出すことに成功した。これでフェルスタッペン、ノリス、ラッセル、ハミルトン、サインツJr.、ルクレールというトップ6となった。

 ピットストップ以降、ノリスは1分17秒台後半~1分18秒台前半のペースで首位を猛追。これに対してフェルスタッペンも反応し、ペースアップした。ノリスはギャップを削り、フェルスタッペンはその接近を許さない……そういうトップ争いが展開された。

 ファイナルラップにこの2台が突入した時点で、首位フェルスタッペンと2番手ノリスの差は2.4秒。ノリスは最後まで攻めの手を緩めなかったが、そのままフェルスタッペンが逃げ切り今季7勝目を挙げた。

 ここ2年間は独走優勝も多かったフェルスタッペン。今回はマシンパフォーマンスの面で劣勢に立たされていながら勝利を手にできたとして、パルクフェルメでは珍しく喜びを爆発させた。

 最終的にノリスは2.219秒届かず2位。勝てたレースだったとして、スタートでポジションを失ったことを悔やんだ。しかしレッドブル、フェルスタッペンにコース上で本気を出させたということは、今後のヨーロッパラウンドでも好材料だろう。

 3位にはハミルトン。昨年のメキシコシティGP以来の表彰台を掴んだ。4位ラッセル以下は、ルクレール、サインツJr.、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、セルジオ・ペレス(レッドブル)、ピエール・ガスリー、エステバン・オコン(共にアルピーヌ)というトップ10。アルピーヌとしては今季2回目のダブル入賞となった。

 一方、角田は一貫して厳しいレースに。ソフトタイヤやミディアムタイヤを履いたレース序盤からペースで伸び悩んだ。その後はピットレーンでの速度超過による5秒タイム加算ペナルティも受け、最終的には19位に終わった。

 RBとしては、今回のスペインGPに向けて大きなアップデートを投入し、ドライバーからはそれがしっかし機能しているという声もある。しかし、角田のチームメイトであるダニエル・リカルドも15位とポイントには届かず。1週間後のオーストリアGPに向けて宿題は山積みだ。

こんな記事も読まれています

【F1第22戦無線レビュー(2)】「目的を見失うなよ」「自分のレースをしている」戴冠を見据え冷静に走り続けたフェルスタッペン
【F1第22戦無線レビュー(2)】「目的を見失うなよ」「自分のレースをしている」戴冠を見据え冷静に走り続けたフェルスタッペン
AUTOSPORT web
ACコブラ、なぜ「大波乱」を呼んだ? 1960年代の伝説的スポーツカー 歴史アーカイブ
ACコブラ、なぜ「大波乱」を呼んだ? 1960年代の伝説的スポーツカー 歴史アーカイブ
AUTOCAR JAPAN
【今さら人には聞けないEV生活の基礎知識】充電スタンドの種類や探し方、電欠しない充電の仕方など、基本中の基本をお教えします
【今さら人には聞けないEV生活の基礎知識】充電スタンドの種類や探し方、電欠しない充電の仕方など、基本中の基本をお教えします
Auto Messe Web
ニッサンFEがシミュレーター大手のDynismaと提携。競争力向上を狙い特注の新型システムを導入へ
ニッサンFEがシミュレーター大手のDynismaと提携。競争力向上を狙い特注の新型システムを導入へ
AUTOSPORT web
進化型『GRヤリス』用、HKSのスーパーターボマフラー2製品発売 「運転が楽しくなる音質」実現
進化型『GRヤリス』用、HKSのスーパーターボマフラー2製品発売 「運転が楽しくなる音質」実現
レスポンス
『ジャガーXJR-12(1990年~1991年)』再びル・マン制した耐久専用車【忘れがたき銘車たち】
『ジャガーXJR-12(1990年~1991年)』再びル・マン制した耐久専用車【忘れがたき銘車たち】
AUTOSPORT web
美しすぎる三菱「和製スポーツカー」が凄い! ド迫力の「巨大グリル」採用した“ラグジュアリークーペ”に大注目! めちゃ開放的な「オープン仕様」も設定した「“幻の”エクリプス」とは!
美しすぎる三菱「和製スポーツカー」が凄い! ド迫力の「巨大グリル」採用した“ラグジュアリークーペ”に大注目! めちゃ開放的な「オープン仕様」も設定した「“幻の”エクリプス」とは!
くるまのニュース
R36「スカイラインGT-R」まもなく実車公開か!? デザインはまるでR34型! 4.1リッターで1000馬力を発生する「次世代型GT-R」の気になる姿とは?
R36「スカイラインGT-R」まもなく実車公開か!? デザインはまるでR34型! 4.1リッターで1000馬力を発生する「次世代型GT-R」の気になる姿とは?
VAGUE
【第1回】長尾循の古今東西モデルカーよもやま話:ミニチュアと実車の二刀流趣味~スーパーセブン編
【第1回】長尾循の古今東西モデルカーよもやま話:ミニチュアと実車の二刀流趣味~スーパーセブン編
AUTOCAR JAPAN
「能ある鷹感がいい」ワゴン専用になったVW『パサート』、デザイン、実用性にSNS注目
「能ある鷹感がいい」ワゴン専用になったVW『パサート』、デザイン、実用性にSNS注目
レスポンス
ハイエースにキャラバンが「デコトラ」みたいに「ギラッギラ」! 一歩間違えると「ブサイク」になる難易度高めの「デコバン」ワールド
ハイエースにキャラバンが「デコトラ」みたいに「ギラッギラ」! 一歩間違えると「ブサイク」になる難易度高めの「デコバン」ワールド
WEB CARTOP
F1ハースとの協業で得られる技術的メリット。WECとの違いとパイプライン【トヨタ/TGR加地部長インタビュー/前編】
F1ハースとの協業で得られる技術的メリット。WECとの違いとパイプライン【トヨタ/TGR加地部長インタビュー/前編】
AUTOSPORT web
マセラティ公式の「スーパーカー消しゴム」グッズ発売、“直線番長レース”で大人も夢中に
マセラティ公式の「スーパーカー消しゴム」グッズ発売、“直線番長レース”で大人も夢中に
レスポンス
「うわっ…!」“西日”がまぶしい! 午後のドライブで突然のピンチに!? 注意したい晩秋特有の“現象”に有効な「対策」とは
「うわっ…!」“西日”がまぶしい! 午後のドライブで突然のピンチに!? 注意したい晩秋特有の“現象”に有効な「対策」とは
くるまのニュース
急転直下のキャデラックF1参戦。マリオ・アンドレッティにとっても謎?「個人的な理由もあったようだが、突然まとまった」
急転直下のキャデラックF1参戦。マリオ・アンドレッティにとっても謎?「個人的な理由もあったようだが、突然まとまった」
motorsport.com 日本版
[15秒でわかる]ヒョンデ『アイオニック9』…柔軟な座席配置を実現
[15秒でわかる]ヒョンデ『アイオニック9』…柔軟な座席配置を実現
レスポンス
いすゞ「“2階建て”キャンパー!?」世界初公開! タフな「カクカク」ボディが超カッコイイ! 6人寝られる「NTB エクスペディション ストライカー」愛知で実車展示
いすゞ「“2階建て”キャンパー!?」世界初公開! タフな「カクカク」ボディが超カッコイイ! 6人寝られる「NTB エクスペディション ストライカー」愛知で実車展示
くるまのニュース
F1シート喪失の周冠宇、2025年はフェラーリのリザーブドライバー就任?「彼らは僕にかなり興味を示している」
F1シート喪失の周冠宇、2025年はフェラーリのリザーブドライバー就任?「彼らは僕にかなり興味を示している」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村