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フェルスタッペン、猛追ノリスを退け掴んだ今季7勝目に喜び爆発。角田裕毅は終始苦戦19位|F1スペインGP決勝

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フェルスタッペン、猛追ノリスを退け掴んだ今季7勝目に喜び爆発。角田裕毅は終始苦戦19位|F1スペインGP決勝

 スペインはバルセロナ近郊のカタルニア・サーキットで開催されたF1第10戦スペインGP。6月23日(日)の決勝レースでは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝した。RBの角田裕毅は19位だった。

 本格的なヨーロッパラウンド開幕となるスペインGP。決勝日は天候不順が予報され、サポートレースが行なわれている段階では降雨も確認できたが、F1の決勝レースが行なわれる前には雲の隙間から青空が顔を出し、気温24度、路面温度42度というコンディションだった。

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 ピットスタートを選んだウイリアムズのアレクサンダー・アルボンを除き、スタートで各車が選んだのはソフトタイヤ。ポールポジションにつけたマクラーレンのランド・ノリスなどが新品タイヤを選んだ一方、フェルスタッペンは新品のソフトタイヤを持っているもののそれを温存し、ユーズドのソフトでグリッドに並んだ。メルセデスのルイス・ハミルトン、ジョージ・ラッセルなどは手持ちに新品のソフトタイヤはなく、ユーズドソフトを履くしかなかった。

 スタートで抜群の動きを見せたのはラッセル。激しく競り合う上位2台をターン1のアウト側から抜き去り、トップに立った。2番手にフェルスタッペン、ノリスは3番手に後退した。ハミルトンは4番手でトップ3を追いかけた。

 ラッセルはファステストラップを記録して飛ばすも、3周目に入るホームストレートで2番手フェルスタッペンがDRSを武器に急接近。ターン1でラッセルを一撃で仕留めて首位を奪った。

 逃げを打つフェルスタッペンに対して、ラッセルは徐々に離され、ノリスとハミルトンに続いて、序盤チーム内争いを展開していたフェラーリ勢も加わり2番手から6番手までがひとつの集団で走った。

 16周目になると上位のドライバーが最初のピットストップを開始。多くがソフトタイヤからミディアムタイヤへと交換していった。

 マクラーレンは早い段階から、ノリスをピットに呼び込む選択肢を検討していたものの、先にラッセルがピットへ飛び込んだことを受けて、ここでは反応しなかった。

 メルセデスがラッセルのピット作業で痛恨のタイムロスを喫し、ノリスとしてはここがラッセルをオーバーカットするチャンスだったが、あくまでも狙いはトップ奪取。首位フェルスタッペンがピットインした18周目以降も、第1スティントを引っ張った。

 ノリスがピットインしたのは24周目。同様の戦略を採ったフェラーリも、その翌周にルクレールを呼び込んだ。ふたりが履いたのはライバル同様ミディアムタイヤだった。これで、先にピットインしていたマシンにアンダーカットを許し、ふたりはポジションを落とした。

 しかしタイヤ使用距離が7~8周少ないノリスはポジションを着実に挽回。35周目にはラッセルとのコース半周に渡る競り合いを制して2番手に浮上した。そして9秒近かった首位フェルスタッペンとの差を削っていった。

 ノリスに4.5秒差まで迫られていたフェルスタッペンは、45周目に2回目のピットイン。上位勢では先にピットへ飛び込んだラッセルやフェラーリのカルロス・サインツJr.とは異なり、新品のソフトタイヤを選んだ。ここでハミルトンも、ユーズドながらソフトタイヤを履いた。

 マクラーレンは47周目にノリスをピットに呼び込み、ユーズドのソフトタイヤへ交換。ピット作業で若干のタイムロスがあったものの、3番手ラッセルの前でコースに送り出すことに成功した。これでフェルスタッペン、ノリス、ラッセル、ハミルトン、サインツJr.、ルクレールというトップ6となった。

 ピットストップ以降、ノリスは1分17秒台後半~1分18秒台前半のペースで首位を猛追。これに対してフェルスタッペンも反応し、ペースアップした。ノリスはギャップを削り、フェルスタッペンはその接近を許さない……そういうトップ争いが展開された。

 ファイナルラップにこの2台が突入した時点で、首位フェルスタッペンと2番手ノリスの差は2.4秒。ノリスは最後まで攻めの手を緩めなかったが、そのままフェルスタッペンが逃げ切り今季7勝目を挙げた。

 ここ2年間は独走優勝も多かったフェルスタッペン。今回はマシンパフォーマンスの面で劣勢に立たされていながら勝利を手にできたとして、パルクフェルメでは珍しく喜びを爆発させた。

 最終的にノリスは2.219秒届かず2位。勝てたレースだったとして、スタートでポジションを失ったことを悔やんだ。しかしレッドブル、フェルスタッペンにコース上で本気を出させたということは、今後のヨーロッパラウンドでも好材料だろう。

 3位にはハミルトン。昨年のメキシコシティGP以来の表彰台を掴んだ。4位ラッセル以下は、ルクレール、サインツJr.、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、セルジオ・ペレス(レッドブル)、ピエール・ガスリー、エステバン・オコン(共にアルピーヌ)というトップ10。アルピーヌとしては今季2回目のダブル入賞となった。

 一方、角田は一貫して厳しいレースに。ソフトタイヤやミディアムタイヤを履いたレース序盤からペースで伸び悩んだ。その後はピットレーンでの速度超過による5秒タイム加算ペナルティも受け、最終的には19位に終わった。

 RBとしては、今回のスペインGPに向けて大きなアップデートを投入し、ドライバーからはそれがしっかし機能しているという声もある。しかし、角田のチームメイトであるダニエル・リカルドも15位とポイントには届かず。1週間後のオーストリアGPに向けて宿題は山積みだ。

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