F1エミリア・ロマーニャGPの決勝で、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)はリタイアに終わった。レース序盤にホイールが緩いという問題に見舞われたことが彼のレースを台無しにしたが、ピットへ戻るときはかなり安全だったと彼は感じている。
アルボンはレース序盤に14番手を走行していたが、8周目にピットイン。早めのタイヤ交換を選んだアルボンだったが、ここで問題に見舞われてしまった。
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ピットアウト直後のタンブレロシケインからアルボンはスローダウン。ホイールが緩んでいることに気がついたためだ。
アルボンはマシンを止めることはなく、そこからゆっくりと1周して再度ピットイン。再びタイヤを交換し、1周遅れでレースへ復帰した。ただFIAスチュワードはチームが危険な状態でマシンを送り出したことに対し、10秒のストップ&ゴーペナルティを科したため、アルボンは2周遅れに……実質的にレースは終戦となり、彼はラスト10周でリタイアした。
「ピットでは感じられていなかったけど、ピットリミッターを外すとすぐに振動のようなものが感じられて、何かが変なことが分かった」とアルボンは当時の状況を語った。
そして緩んだホイールでピットへ戻ることについて、安全だと感じていたのかを訊かれたアルボンはホイールが「まだ取り付けられている」と考えていたと認めた。
「コーナーを回ったとき、タイヤが外れてしまうかどうかは分かったよ。(ホイールの緩みが)ある部分まで行って止まるという形だった。僕としてはかなり安全だと思えた。タイヤの動きは10mmくらいに過ぎなかったんだ」
一方でペナルティを受けたことについて、アルボンはチームのプレスリリースに「なぜペナルティを受けたのかは理解している」とコメントしており、罰則を受け入れていた。
ただアルボンは通常ならペナルティ対象となる緩んだホイールでの走行自体については、ペナルティを免れた。この点についてFIAスチュワードはアルボンの説明を受け入れており、それが「マシン内の映像によって裏付けられた」としている。
「彼はクルマに何らかの問題があることを分かっていたものの、彼の位置からはホイールナットがハマっていない典型的なホイールの緩みは確認できなかった」
「彼はピットから出ていく許可をチームから得ていて、チームはホイールの緩みを知らなかったことから、彼に連絡もなかった」
「そしてむしろ、アルボンは金属のこすれるノイズを聞き、何かがおかしいと報告して、マシンを慎重にピットまで走らせた」
「スチュワードはこの事が他の競技者へと影響を与えること無く、安全かつ適切な形で行なわれたこと、そしてドライバー(アルボン)もクルマが危険な状況であると知りながら走らせたわけではないことに同意した」
なおウイリアムズのスポーツディレクターであるスヴェン・スミーツはこの件について「最初のピットストップで右フロントのホイールに問題が発生し、アレックスのレースは終わってしまった」とコメントするにとどめている。
レースで周回遅れとなりつつも走り続けたアルボン。スミーツは「来年に向けて学び、レースが終わる前にリタイアさせることに決めた」と述べた。
またアルボンはレース中の試行錯誤について、こう語っていた。
「色々なことを試していてね。ブレーキのフィーリングだとか、ロングランでの解決策が何かないかとかを確認していたんだ」
「ちょっと色々とブレーキで試していたんだ。問題なかったよ。色々実験ができた」
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