マツダがコンパクトカーの「マツダ3」をマイナーチェンジ。e-SKYACTIV-XとSKYACTIV-Dの出力を向上。合わせて100周年特別記念車「2020ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー(WCDOTY)」受賞記念モデルを設定
マツダは11月19日、人気コンパクトカーの「マツダ3」をマイナーチェンジし、合わせて「2020ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー(WCDOTY)」受賞記念モデルを100周年特別記念車にラインアップして、同日より一部のモデルを発売した。車両価格はマツダ3 ファストバックが222万1389円~368万8463円、マツダ3 セダンが222万1389円~361万6963円、100周年特別記念車 2020WCDOTY受賞記念モデルのマツダ3 ファストバックが292万6869円~397万3343円、同マツダ3 セダンが292万6869円~397万3343円に設定している。
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今回の商品改良は、走行性能と安全性の向上によって、「走る歓び」をいっそう進化させたことが特徴だ。
まず走行性能については、マツダが世界で初めて実用化した燃焼制御技術「SPCCI(Spark Controlled Compression Ignition:火花点火制御圧縮着火)」と独自のマイルドハイブリッドシステム「Mハイブリッド」を採用した新世代パワーユニット「e-SKYACTIV X」のバージョンアップを実施する。メインメニューは、エンジンとトランスミッションを制御するソフトウェアのアップデートだ。1997cc直列4気筒DOHC16V・筒内直接噴射(Di)ガソリンエンジンはSPCCIの燃焼制御を最適化することで、ほぼ全てのエンジン回転域でトルクと出力を向上。スペック面では、最高出力が従来の180ps/6000rpmから190ps/6000rpmに、最大トルクが同22.8kg・m/3000rpmから24.4kg・m/4500rpmに引き上がる。また、高応答エアサプライの過給を緻密に制御し、素早いアクセル操作に対してより速やかに過給することで、応答性をいっそう高めた。最高出力4.8kW/1000rpm、最大トルク61Nm/100rpmを絞り出すモーターや24Vの駆動用リチウムイオンバッテリーは、基本的に従来と共通だ。なお、e-SKYACTIV X搭載車には、フロントフェンダーとリア部に“e-SKYACTIV X”専用バッジを装備する。
走行性能ではもう1基、「SKYACTIV-D 1.8」の1756cc直列4気筒DOHC16V直噴ディーゼルターボエンジンの改良も実施した。ソフトウェアのアップデートなどによって燃焼制御の見直しを図り、最高出力は従来の116ps/4000rpmから130ps/4000rpmに向上(27.5kg・m/1600~2600rpmの最大トルクは共通)。また、より広いエンジン回転域で力強いトルクを発揮する制御を行うことでアクセルを踏み始めた瞬間の応答性を高め、さらに高速道路での合流・追越などアクセルを踏み増して一気に加速するシーン(3000rpm~)においても、より力強いトルクを瞬時に生み出す特性とした。
一方、SKYACTIV-G2.0(1997cc直列4気筒DOHC16Vエンジン、156ps/20.3kg・m)を搭載するファストバック2WD車には、市場からの要望が多かった6速MTを追加設定している。
シャシー性能の向上も見逃せない。全機種でコイルスプリングおよびダンパーのセッティングを変更し、サスペンション全体をより滑らかに動かすことで、路面から車内に伝わる振動を抑制してダイナミクス性能と乗り心地を向上させた。
安全性については、追従走行機能とステアリングアシスト機能によって高速道路や自動車専用道路の渋滞時等の運転疲労を軽減するCTSの作動上限車速を、従来の55km/hから高速域まで引き上げたことがトピック。また、マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(MRCC)の加減速制御を、人間特性に合わせてより滑らかに設定した。
2020WCDOTY受賞記念モデルに関しては、ファストバックとセダンともにソウルレッドクリスタルメタリックのボディカラーを纏ったうえで、専用オーナメントを購入記念品として納車時に進呈。そのほかのエクイップメントは、100周年特別記念車に準じている。
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