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ヨシムラ、2年連続で表彰台を逃した鈴鹿8耐。巧みな作戦を見せるも序盤の転倒で10位フィニッシュ

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ヨシムラ、2年連続で表彰台を逃した鈴鹿8耐。巧みな作戦を見せるも序盤の転倒で10位フィニッシュ

 ヨシムラ・スズキMOTULレーシング(津田拓也、シルバン・ギュントーリ、ブラッドリー・レイ組)は、2017-2018 FIM世界耐久選手権最終戦“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第41回大会を10位で終えた。第1回鈴鹿8耐ウイナーの名門チームは転倒により、2年連続で表彰台を逃す悔しい結果となってしまった。

 台風上陸により、その影響が懸念された2018年の鈴鹿8耐。しかし台風は決勝日の早朝には近畿地方を抜けて午前中には晴れ間がのぞき、路面もウエットからドライに回復方向に向かっていた。

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 台風による荒天が懸念され、トップ10トライアルから公式予選トップ10チームの計時予選となった土曜の予選では津田が転倒。しかしブリティッシュスーパーバイク選手権(BSB)ライダーのレイがマークしたタイムにより、5番グリッドを獲得する。レイは鈴鹿8耐初参戦ながら、たびたびリーダーボードの上位に食い込む速さを見せていた。

「3人のアベレージも良いレベルに持って行くことができて、今年はヤマハファクトリー、カワサキファクトリー、ホンダファクトリーの3強にしっかりと食らいつくことができるという手応えを感じていました。瞬間的なスピードではまだ上回ることはできていませんが、3人ともテストから予選までの流れの中で7秒台ラップができていましたし、その部分はレースで強みになると考えていました」とヨシムラの加藤陽平監督は語っている。

 決勝レースではスタート直前に雨が降り出し、路面は再びウエットに。スタートライダーを務めたギュントーリは、ウエットタイヤを履いて4周目には3番手にポジションを上げる。そこから天候が回復。徐々に晴れ間がのぞき、路面も乾き出す。ヨシムラはそこで勝負に出た。

 14周目にピットインすると、スリックタイヤに交換。19周目にはトップに浮上する。YAMAHA FACTORY RACING TEAMやKawasaki Team GREEN、Red Bull Honda with日本郵便が15周目から17周目にピットインを行ったことを考えると、上位陣として最初に動いたのがヨシムラだった。この作戦が見事にはまったと言える。

 その後はポジションを落としたが、3番手で走行を続けていた。しかし26周目、MuSASHiシケインでギュントーリが転倒を喫してしまう。このときの状況を、ギュントーリは「バックマーカーが急にラインを変えてきて、僕の前を塞ぐ形になってしまったことから、避けようとコースオフしたら、軽く転倒してしまった」と説明している。

 鈴鹿8耐では、ペースの違うマシンを避けて走ることも必要となる。もちろん今回が鈴鹿8耐初参戦ではないギュントーリとてそれを承知していただろうが、鈴鹿8耐ならではの理由で転倒することになってしまった。

 転倒後、マシンを修復したヨシムラはレイにライダーを代えてレースに復帰したが、マシンに違和感があったことから再びピットイン。完全に表彰台圏内から脱落することになった。

 その後は着々とポジションを回復したが、最終的には10位でチェッカー。ヨシムラの2018年の夏は、厳しい結果で形で幕を下ろすことになった。

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