第4世代へフルモデルチェンジ
第4世代となる新型BMW X3が登場した。内外装は刷新され、シャシーも大幅にアップグレードされた。ガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッド(PHEV)が用意されている。
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ドイツの自動車メーカーであるBMWは6月19日、ミドルクラスSUV「X3」の新型を欧州で発表した。ドイツ向けの価格は5万7900ユーロ(約980万円)からで、今年後半より欧州と米国で発売される予定だ。
X3は昨年、世界販売台数35万台を達成するなどBMWの人気モデルとなっている。今回の新型はフルモデルチェンジと位置づけられるが、基本的には2017年から販売されている現行型(G01)を改良・発展させたものだ。
引き続きCLARプラットフォームを使用するが、「さらに幅広い走行特性と乗り心地の向上」を追求し、広範囲に及ぶ改良が施されているという。
まずサスペンションを見直し、トレッド幅を23mm拡大した。フロントのロールバー・マウントの剛性を高め、リアアクスルのマウントも強化して安定性の向上を図った。デュアルピニオン・ステアリングは新しいベルト駆動式に変更され、オプションとしてアクティブ・ダンパーを設定する。
最新型EVは来年登場予定
パワートレインとしては、迅速な出力供給と効率性の向上を目指し、PHEVを除く全車に48Vマイルドハイブリッドが導入された。
ベースグレードの「20 xドライブ」は、最高出力208ps の2.0L 4気筒ガソリンエンジンを搭載し、0-100km/h加速7.8秒を達成する。「20d xドライブ」は2.0L 4気筒ディーゼルエンジンで最高出力197ps、0-100km/h加速7.7秒を実現。2025年夏には直6ディーゼルも追加されるという。
PHEVの「30e xドライブ」は、2.0L 4気筒ガソリンエンジンと8速ステップトロニックAT、電気モーターを搭載し、合計出力299psを発生する。電気のみでの航続距離はWLTPサイクルで81~90kmとされ、11kWのAC充電器が標準装備となる。
Mパフォーマンスモデルの「M50 xドライブ」は、3.0L直6ツインターボガソリンエンジンから最高出力398psを引き出し、0-100km/h加速4.6秒を実現する。
2025年には新プラットフォームをベースとするBEV仕様(ノイエ・クラッセXコンセプトの市販版)が登場するため、中国生産のiX3は一旦ラインナップから外れた。
ミニマムなインテリアデザイン
デザインは大きく変更された。ボンネットは従来よりも高くなり、フロントグリルもより目立つ仕上がりとなった(オプションでライトアップも可能)。フロントおよびリアには新しいデザインのライトが採用された。
新型X3のボディサイズは全長4755mm(現行型より34mm拡大)、全幅1920mm(29mm拡大)、全高1660mm(25mm縮小)。全高をわずかに低くしたことで、「よりスポーティなシルエット」になったという。
インテリアも全面的に刷新された。BMWの最新世代オペレーティング・システム「OS9」を搭載した曲面デジタルディスプレイを中心に、すっきりとしたミニマムなレイアウトとなった。ディスプレイは画面タッチまたはセンターコンソールのダイヤルで操作できる。クライメート・コントロールは、7シリーズから導入された触覚フィードバック付きの「インタラクション・バー」を使って操作する。
新型X3には、表面とクッションに再生素材を使用した電動調整ヒーター付きスポーツシートが標準装備される。ヴィーガンレザーのヴェガンザやメリノレザーもオプションで選択可能だ。また、リサイクル・ポリエステルを使用し、高級感のあるニットテクスチャーに仕上げたラグジュアリー・インストゥルメントパネルもオプションとして用意されている。
トランク容量は20L増えて570Lとなり、後部座席を格納すると最大1700Lに拡大できる。PHEVの30e xドライブでは駆動用バッテリーの都合により460~1600Lとなる。
新型X3は、BMWグループの米スパータンバーグ工場と南アフリカのロスリン工場で生産される。2024年第4四半期に欧州と米国で発売され、2025年1月からは他の市場でも販売開始予定である。
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