2月19日、スーパーGT GT300クラスに参戦するmuta Racing INGINGは、2023年の参戦体制を発表した。このなかで1997年から長年トップドライバーのひとりとして戦い、通算7勝、12回のポールポジションを誇る加藤寛規が、muta Racing INGINGの監督兼Cドライバーというポジションになった。加藤にこの監督就任について聞いた。
加藤は1995年にフォーミュラトヨタに参戦し四輪デビュー。1997年にワイズダンロップBP MR2を駆り、当時のJGTC全日本GT選手権に参戦を開始した。1999~2000年はル・マン24時間やアメリカン・ル・マン・シリーズに挑戦するなど海外でも活動し、2001年にはTAKATA童夢NSXでGT500参戦。2005年からはGT300に移り、2006年からは高橋一穂とのコンビで紫電、マクラーレン、ロータスといった車両を乗り継いできた。
muta Racing INGINGが2023年の参戦体制を発表。堤優威のパートナーに平良響が新加入
高橋がGT300を退いた2020年からはチーム全体の方針も任される立場にもなったが、2021年からはmuta Racing INGINGのドライバーとして2号車を引き続きドライブ。2021年は阪口良平とともに1勝、GR86にスイッチし、堤優威と組んだ2022年も1勝を飾るなど、大ベテランながら衰えぬスピードをみせていた。
そんな加藤がドライブしていたmuta Racing INGINGだが、2023年に向けて、堤がAドライバー、新加入となった平良響がBドライバーとなり、加藤はチームの監督、そしてCドライバーに就くことになった。ただレギュラードライバーとしての参戦は2023年は見られない。Cドライバーとして登録はするが、実際のところはチーム強化がメインとなりそうだ。
加藤にこの点を聞くと「2022年の夏くらいには決めていました」という。
「もともと、2000年でレースを終えるつもりが一年、また一年と延びてしまって、ここまできてしまったくらいですから」
ただ、もちろん加藤の豊富な経験と開発能力、後進を育てる力はどんなチームも欲しいところだった。「(レギュラーを)下りていいですか?」と加藤が聞くと、muta Racing INGINGからは卜部治久オーナーをはじめ、「シーズン終わりまで考えて欲しい」と引き留めがあったという。その後、第6戦SUGOが行われ、天候を読み加藤は堤とともに優勝を飾った。「気が変わった?」とチームからも聞かれたというが、加藤の意志は変わらずだった。
「今年は優勝しましたが、『あ、勝ったな』くらいの感じで、あまり気持ちが突き抜けないんですよね。それに第8戦もてぎの時は最後のレースになるから、『ちょっとセンチな気持ちになるのかな?』と思ったんですが、それもない。慣れすぎてしまっているんです(苦笑)。だから下りておこうと思いました」
結果的に、加藤は監督に就任するとともに、第3ドライバーに登録した。チームから開発には携わって欲しいという意向もあるからだ。muta Racing GR86 GTは、アドヴィックス製のブレーキの開発なども行っており、加藤の能力がまだまだ必要という判断だ。
加藤によれば、2020年に柳田真孝と組み1年間戦った時点で「本当はそこで終わるつもりだった」という。Cars Tokai Dream28としての参戦はこの年が最後だったのだ。また1998年、亡き舘信吾とマカオである“賭け”をし、ふたりが決めたことをこうして戦いきったことで「やると決めたことを守った」のだという。
「自分は社会人になってからレースの世界に来てますが、彼はそうではなかったので、いろいろ質問されて、そこで仲良くなったんですよね」と加藤。
来季に向け、加藤は若手にシートを譲る意味ももちながら、スーパーGTのレギュラーシートを下りることになる。ただ「もちろんスーパー耐久は乗るので、引退ではないです。スーパーGTはチームを強化するために退くかたちですね。でも、一年離れて『もう一度乗りたくなったら言って』とも言われましたし、『代打オレ』もいいよとは言ってもらっています(笑)」と加藤。
長年のスーパーGTファンとしては少々寂しいところではあるが、“完全な引退”ではない。監督として後進の指導など、muta Racing INGINGでまだまだ加藤が担う役割は大きく、加藤自身も今シーズンを楽しみにしているよう。ただ一方で2024年、『もう一度乗りたくなった』という声が聞こえる可能性も期待したい。
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