■ディテールにこだわったイタリアンデザイン
国内外のカスタムパーツや電動バイクの販売をおこなう株式会社プロトは、2021年4月上旬よりイタリアの老舗ブランド「Benelli Motorcycle(ベネリモーターサイクル)」(以下:ベネリ)の一部モデルの正規輸入を開始しました。早速、ラインナップの中で最小となる原付二種スポーツネイキッドモデル「TNT 125」に筆者(先川 知香)が試乗してみました。
ヤマハ「R125」2021年モデル登場 「R」シリーズならではのスポーティさを原付二種モデルで表現
「ベネリ」と聞いて「何それ?」と、思った人もいると思いますが、べネリは1911年に創業したイタリアのバイクメーカーです。
2005年12月には中国に拠点を持つ「銭江グループ」傘下となりしましたが、日本市場においては正規輸入を開始したばかりのため未だ目新しいバイクブランドといえるでしょう。
そんなイタリアンブランドがラインナップするTNT 125の外観は、真っ赤なボディに片側2本出しマフラーが、かなりスポーティで印象的。4つの電球が覗くヘッドライトのデザインが、独特な雰囲気を醸し出しています。
ホンダ「グロム」をレース好きのイタリア人がデザインしたら、きっとこんな感じ! というのが、私の第一印象でした。
という訳で、勝手にグロムの乗り味をイメージしながら跨ってみると、身長165?の私で、両足がべったりと地面に着く足つきの良さ。シートは硬めで着座位置も高く、跨ると見た目より、車体が大きく感じます。
■走りのフィーリングは?
走りだすと低速でのトルクが薄く、グロムとはまったく異なるフィーリング! 普段通りのシフト操作では少しギクシャクしてしまいましたが、速度域が上がるにつれて安定感が増していく走り重視の印象で、走り出しは少し上級者向けかもしれません。
一方で、走行中は走り出しで感じた低速域でのギクシャク感もなく、1度、速度を乗せてしまえば、思い通りの加減速が可能。125?とは思えない、パワフルでスポーティな走りを楽しむことができました。
また、硬く感じたシートも高速域では安定感に貢献しているようで、「大丈夫だから、もっとアグレッシブに走りなよ」とバイクが走りの楽しさを教えてくれているかのように、速度を上げれば上げるほど安定感が増していく、不思議な感覚を感じさせてくれます。 TNT 125は、正にパワー重視のヨーロピアン! グロムより少しステップアップしたいと考える脱初心者レベルから、アクセル全開のスポーティな走りをガンガン楽しみたい上級者まで幅広く、レベルに合わせたさまざまな楽しみ方ができる「走りを楽しむ」ための1台という印象でした。
TNT 125の価格(消費税10%込)は32万8900円からで、全国のベネリ製品取扱店で購入可能です。
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