2021年のMotoGP第5戦フランスGPは、4年ぶりにマシンの乗り換えが発生するフラッグ・トゥ・フラッグによるレースとなり、ジャック・ミラー(ドゥカティ)が優勝。プラマックのヨハン・ザルコも2位に入りドゥカティ勢のワンツーフィニッシュとなった。
ザルコはあと一歩で母国戦優勝という結果に手が届く位置でのフィニッシュとなったが、序盤に苦戦してしまった結果、優勝を逃すことになったと考えている。
■“ネズミ捕り”にやられたジャック・ミラー「ペナルティ通知は信じられなかった」
彼はレース1周目にシケインでフランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)との衝突を避ける必要があり、ポジションを10番手にまでダウン。フラッグ・トゥ・フラッグによる乗り換え後には、追い上げのレースを展開した。
マルク・マルケス(レプソル・ホンダ)やアレックス・リンス(スズキ)の転倒もあり乗り換え後に5番手となったザルコ。しかし先頭との差は19.7秒と大きく、ハイペースで前を追い上げたものの2位を獲得するのが精一杯だった。
「悪いスタートを切ってしまったし、バイクに問題があったのか、フランコとの衝突を避けなければならなかった」と、ザルコ。
「1コーナーをワイドに膨らんでしまって、その後のシケインでたくさんポジションを落としてしまった。その次の周には雨が降り始めたけど誰も止まらなかった」
「だから“ゲーム”に留まっていた。雨が強くなってきたこともあって、僕の第一目標はクラッシュせずにピットへとバイクを持ち帰ることになった」
「なんとかクラッシュせずに帰ると、ウエットタイヤで5番手の位置につけたから良かったよ。でも雨も風も強かったね」
「さらにコース上では状況が変わっていて、リヤに履いたミディアムタイヤのウォームアップに3~4周がかかってしまったんだ」
「勝利の可能性について考えるなら、その4周でラップタイムを失いすぎたことで、勝ちを無くしたと思う」
「でも勝利を逃したからといってガッカリする必要はない。2位になれて凄く嬉しいよ。路面が徐々に乾いていくとリヤタイヤがより快適になって、バイクを走らせるのも楽しかった。それにトップ集団を捕まえられたのも良い点だ」
ザルコは今季の5レースを終えた現在、チャンピオンシップ首位から12ポイント差の位置につけている。
5戦中3戦で表彰台を獲得するなど安定感のある走りを見せているザルコだが、彼は積んできた経験によって、今シーズンのタイトル争いに十分参加していけると考えている。
「完璧だよ。カタール連戦の後には、チャンピオンシップをリードしていたんだ。タイトルを争うチャンスが有ると信じられる」
「僕には十分な経験がある。ドゥカティのマシンについてより快適に感じるためにできることはまだあるから、さらに経験を積むこともできる」
「バイクもチームも準備はできている。僕自身も準備はできていると言える。マシンをよりコントロールする必要があるだけだ」
「シーズン中に十分な速さを発揮すれば、僕にはタイトルに挑む大きなチャンスがある。だから今日20ポイントを獲得できたのは凄く良かった」
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