前日に首都アテネで開幕したWRC世界ラリー選手権第9戦ギリシャは9月10日、デイ2のSS2~6が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)が僅差で総合トップに立っている。そんな『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』のデイ2を終えた各陣営からドライバーコメントが発表された。
■Mスポーツ・フォードWRT
●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合6番手
「午前中のステージでは後部に積んだ2本のスペアタイヤの重みがあったので、かなりトリッキーだった。余分の重量が他のイベントと比べてはるかにハンドリングに影響したんだ」
トヨタ、デイ2はロバンペラとオジエが首位争う。エバンスのトラブル原因は「不明」/WRC第9戦
「でも、それに慣れた後はマシンの良い感触を掴むことができた。僕たちにとって全体的に良いイベントスタートになったよ」
「ステージの2回目の走行では、コンディションにさらに自信が持てたので、それがペースに反映された。全体としてとても励みになる1日だった。アクロポリス・ラリーは、どのラリードライバーもやりたいことのリストに入れている。今夜はマシンをサービスに入れて、また明日から進んでいくよ」
●アドリアン・フルモー(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合5番手
「正直に言ってかなりつらかった。いくつかの場所では楽しんでいたけれど、75パーセントくらいは厳しく荒れたコンディションだった。でも素晴らしいラリーだし、挑戦を楽しめたよ」
「午前中の早い段階でリヤバンパーとディフューザーをダメにしていた。このダメージのせいでリヤのダウンフォースが欠けているなか、サービスもないところでマシンをなんとか生かさなければならなかった」
「今日の後半の高速ステージでこれ(車両ダメージ)を強く感じたけれど、全体的に見れば総合5番手で1日を終えられてとてもよかった。これでサービスで修理ができる。残りのイベントではふたたびプッシュしていくよ」
■ヒュンダイ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合18番手
「多くの問題があったから今日のことは忘れたい感じだね。今朝のスタートから電気系統のトラブルに見舞われ、その後はパワーステアリングが使えないという問題があった」
「今日の僕は、時にはドライバーというよりもメカニックだったよ。タイヤフィッティングゾーンで問題があることに気づいた。僕たちのひとつの目標はダメージを修復することだった。僕たちには充分な時間がなかった。最終的にはどうにかすることができ、最後の2ステージに間に合うようにマシンを修理できた自分たちの仕事を誇りに思うよ」
「僕たちの唯一の望みは総合7番手か、可能であれば6番手に戻ることだ。それが僕たちにできる精一杯のところだろう。厳しいことになるだろうがベストを尽くし、最後までモチベーションを維持していくよ」
●オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合2番手
「今日は苦戦していた。走行中にフィーリングと自信を掴むのが難しかったんだ。先頭集団のペースについて行くようにベストを尽くしたが、この戦いに残るためには明日に向けてもっと改善を行う必要がある」
「今日は自分が快適だと感じるゾーンから少し外れていると感じた。リスクを犯さずに、また予想外の状況に陥ることなく限界を極めるのが難しかったんだ。特にここのように新しいラリーだとコンディションが分からないし、マシンを予想どおりに動かす必要がある」
「それでもここに戻ってきて、素晴らしい特徴を持つステージを走行するのはいいものだ。群衆からは素晴らしいサポートを受けた。ラリーがギリシャでは何らかの意味を持っていることが分かるし、このラリーはチャンピオンシップに存在するのにふさわしことを示している」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合4番手
「今日について、もしくは総合4位につけたことについて完全に満足しているとは言えない。僕たちはつねにもっと上を目指しているんだ」
「SS3のスタートで小さなミスをしてしまい、スタートの少し前で進んでしまったから、10秒のペナルティを受けた。スタートするのに少々興奮していたんだ。それを別にすればうまくいったよ」
「いくつか細かいところで多くのタイムを失ったから、まだ改善の余地がある。これはカンディード(・カレラ)をコドライバーに迎えての初めてのWRCイベントだけど、これまでの展開には満足しているよ。明日は長い1日になるから、さらにプッシュしなければならない」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合3番手
「総合3位につけ、トップに近い位置で1日を終えられたことをうれしく思う。もちろん、今朝スタートする時は自分の出走順やコンディションを考えてかなり悲観的になっていたが、それでもベストを尽くして走り、トラブルとも無縁でいられた」
「いくつかのセクションでは本当に限界ギリギリだったし、道が荒れていたところではクレバーに走ったが、運転はとても楽しく感じられた。面白いことに、唯一楽しめなかったのはベストタイムを獲得したSS5で、グリップがまったく安定していなかったんだ」
「チャンピオンシップ争いではいい位置につけているので、優勝争いを意識せず、大きなリスクを負うことなく走り、自分自身の戦いに集中しなくてはならない」
「ただし、今日はクルマのフィーリングがとても良かったので、そのような状態であれば攻めの走りをすることも可能だ」
●エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合16番手
「もちろん、今日は望んでいたような1日ではなかった。問題を解決するためにできる限りのことをしようとした。また、並行してチームも一生懸命解決策を探してくれたが、このような状況でできることは限られていたので、午後のステージは悔しい気持ちで走り続けたよ」
「唯一ポジティブなのは、今晩サービスを受けられるということだ」
「ドライバー選手権争いについては今朝よりも状況が悪くなってしまったが、ラリーではこのようなことも起こるし、このチームでは本当に稀なことだ」
「僕がチームに加入してから今まで、こういった技術的なトラブルは一度も経験したことがなかったと思う。明日に向けて、クルマは完全に直ると確信している」
●カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合首位
「とてもいい1日だった。今朝の最初のステージは少し慎重に走ったが、その後は少しずつプッシュできるようになり、楽しんで走ることができたんだ」
「路面は非常に難しいコンディションで、自分の前を走る予定だった選手たちが後退し、途中で出走順が2番手になって以降は、かなり多くのルーズグラベルを掃き飛ばしながら走らなければならなかった」
「ドライになった今日の路面は、予想を越えるコンディションだったし、2回目に走ったステージは本当に荒れていたため、クルマとタイヤをケアしながら走る必要があった」
「明日は、今週前半にレッキをした時とは天気が大きく異なるので、今日とはまったく違う展開になるかもしれない。1本のステージはほぼ深い霧のなかでレッキを行いペースノートを作成したのでとても大変だった。グリップが変化する場所が増えたり、湿っている場所が変わっているかもしれない」
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