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アストンマーチン、ベッテルのF1ハンガリーGP失格裁定を不服として提訴へ。残っている“はず”の燃料を採取できるかがポイントに?

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アストンマーチン、ベッテルのF1ハンガリーGP失格裁定を不服として提訴へ。残っている“はず”の燃料を採取できるかがポイントに?

 大波乱のレースとなったF1ハンガリーGPで、エステバン・オコン(アルピーヌ)に次ぐ2番手でフィニッシュしたセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)。彼はレース後に失格を言い渡されてしまったが、チームはこれを不服として提訴するようだ。

 ベッテルはチェッカーを受けた後、パルクフェルメに戻ることなくコース上でマシンを降りていた。そしてレース後にFIAがベッテル車の燃料を調べたところ、わずか0.3リットルしか回収することができなかった。レギュレーションでは1リットルの燃料をサンプル用として残しておくことが義務付けられているため、これによりベッテルはレース結果から除外となってしまった。

■2番手フィニッシュのベッテル、まさかの失格! 規定量の燃料サンプルを採取できず

 しかしアストンマーチン側はマシンに1.74リットルの燃料が残っていたはずだとして、FIAが回収できなかった燃料が1.44リットルあると主張している。また彼らはこの要因として、燃料のリフトポンプの故障が原因だと考えている。

 ベッテルのマシンはこのままブダペストにあるFIAのガレージに保管されることとなり、月曜日にはフランスにあるFIAの技術施設に送られる。

 なお、アストンマーチンは現在提訴の意思を示しているため、FIAから発表された正式結果でもベッテルは2位のままであり、“正式ながら暫定”のリザルトとなっている。彼らが意思表明にとどめているのは、正式な提訴をする前に様々な検討をするためだと考えられ、ある種の“時間稼ぎ”とも言える。

 アストンマーチンのオットマー・サフナウアー代表はmotorsport.comに対して次のように語った。

「提訴の意思があるのは確かだ」

「したがって、根拠となるようなものがあれば提訴するし、なければ提訴はしない。しかし我々には96時間しか残されていない」

「300ミリリットルの燃料しか残っていなかったとのことだが、我々の計算では燃料は1.44リットル残っているはずだ」

「我々はその事実をFIAに示す必要がある。それが提訴の根拠となる」

「我々のマシンは保管されることになるだろう。我々はそこで燃料を見つけ、計測する」

 また燃料リフトポンプの故障について、サフナウアーは次のように語った。

「まだ分解していないので分からないが、なぜかリフトポンプが燃料を取り出せないんだ」

 チームが燃料の残りを正確に推計できるのは、スタートの前の燃料搭載量を把握しており、FIAから提供される燃料流量計によってレース中の燃料使用量も知っているからだ。

「我々は(レース前に)搭載された燃料の量を測っている」とサフナウアーは言う。

「そしてマシンに搭載されている燃料流量計によって、どのくらいの燃料が使われたかも計測している」

「だから搭載されていた燃料と使った燃料の差から、1.74リットルの燃料が残っていることが分かるんだ」

「FIAは全てのデータを把握している。我々は燃料搭載量に関するデータを彼らに提出しているし、彼らはいつでもそれをチェックできる」

 ただアストンマーチンにとって問題となってくるのは、レギュレーション上では1リットルの燃料を“物理的に”マシンから取り出さなければいけないということ。サフナウアーはこの規則について「古い規則で前時代的なものだ」と指摘している。

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