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メルセデスSL65 AMGブラックシリーズは今、「買い」なのか?

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メルセデスSL65 AMGブラックシリーズは今、「買い」なのか?

もくじ

ーSL65 AMGブラックシリーズの基礎知識
ー考えるより走れ! 「加速の塊」の価値
ーAUTOCAR記者の今の評価は?
ー「買い!」と思ったアナタに…… 最後のアドバイス

ブガッティ・シロン受注数の内訳 欧州が43% アジアは?

SL65 AMGブラックシリーズの基礎知識

・製造:2008年~2011年
・最高出力:670ps
・現在価格:20万~25万ポンド(3036万~3795万円)

一般的に、オートカーでは下品な言葉使いの原稿が、副編集長の確認を通ることはない。そのため、メルセデスSL65 AMGブラックシリーズを初めて目の当たりにした時、口には出さなかったが、頭の中をよぎった言葉は、……想像にお任せするしかない。

そんな、メルセデス-AMGが生み出した、最も常識はずれなモデルを、シルバーストンサーキットでの15分間の走行を通じて、把握してみたいと思う。

メルセデスは、トラクション・コントロールを切らないでほしいと話していたが、このようなクルマの場合なら、コースを外れて広いランオフ・エリアに “寄り道” したとしても、さほど問題にはならないだろう。



考えるより走れ! 「加速の塊」の価値

走り出してすぐに、幸運にもブラックシリーズがどんなクルマなのか、理解できた。容赦ない、常識を遥かに超えた、加速の塊だ。

リアタイアはワイド、フロアパネルは強固。しかしサーキットのドライ路面をもってしても、ふたつの駆動輪は蛇行しようと暴れまわる。 トラクション・コントロールが介入するまで、それが続くのを待つしかない。


ターボチャージャーの機械音と気流音が鳴り響く。高音の叫びとトラクション・コントロールのノイズが重なるサウンドトラックとともに、SLは強烈に加速を開始した。

5速のオートマティックは、今日では旧式的に思える。シフトアップする際、パワーとノイズがもう一度襲いかかるまで、若干の間があくものの、十分良く機能している。ブラックシリーズの巨大なトルクでは、近代のトランスミッションは手に負えなかったのだろう。

ハンドリングに関しては、この加速体験からいうと、二の次といったところか。

ボディロール以外の動きを許さないほどの硬い乗り心地だが、SLの車重を避けることはできない。スロットルをゆっくり開けるとプッシングアンダーの傾向がある反面、急激に深くスロットルを踏み込むと今度はテールが泳ぎだす。ただこの場合、無慈悲なスロットルカットと、トラクション・コントロール警告灯の点滅が待っている。



AUTOCAR記者の今の評価は?

誤解しないでほしいが、決してホットロッド的というわけではない。アンダーステアとオーバーステアとの間の、僅かな境目を見つけることができれば、ブラックシリーズは極めて高速にコーナリングしていく。しかし第一の特技は、絶え間なく、際限なく、スタイリングに見合った加速をすることだ。ボールが弾かれるように、ロケットの発射のように、背中がシートに打ち付けられる様は、正に爆発的という表現がふさわしい。その楽しさは、何度も繰り返したくなるほど。

過激なボディキットをまとっている以上、洗練性や鋭敏さという言葉は似つかわしくないのだろうか? 存在感のあるスタイリングのブラックシリーズで最後に一般道に出てみた。


余分なものが削がれたカーボンファイバー製のドアパネル、それにバケットシートを備えたブラックシリーズは、サーキット走行を前提としたスペシャル・モデルに思われるかもしれない。しかし、コーナーを抜ける度に1/10秒を削って喜びを感じるクルマではないように思う。運転していても、外から眺めていても、小さな子供のように笑顔にさせられる、凶暴さと様々な感情を内包したクルマ。このメルセデスから得られる充足感には、ドラマ性があるのだ。

そして、ここでは書けないような、驚嘆の言葉も一緒に心に溢れるだろう。



「買い!」と思ったアナタに…… 最後のアドバイス

購入時の注意点

全般的に走行距離は短く、信頼性は高い。購入に関して、あまり心配する必要はない。ただし、ブラックシリーズは巨大なパワーとスピードを有している。つまり、ブレーキやタイヤの消耗もまたスピーディ。

さらに大きなスカートやスポイラーは、擦り傷がつきやすいし、飛び石をくらうことも多い。

市場価格は高めだ。もしこのクルマが欲しいなら、安価で手に入る他のライバルと十分に検討することをお勧めする。

加えて一言 読者の皆さまに

ブラックシリーズが繰り出す、フル・スロットル時の加速力は桁外れ。一般道では、ボディコントロール性やハンドリングは素晴らしく、スチール製のブレーキも十二分に制動してくれる。実車を生で見ると、その存在感はセンセーショナルと言えるほど。

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