■どんなクルマ?
アルファ・ロメオ待望のSUV、ステルヴィオを初めて公道で試乗する機会を得た。そのステージは、車名の由来でもあるアルプスの峠道だ。
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英国でのセールスの主力となるのはおそらくディーゼルモデルだが、アルファはローンチ時に2機種のガソリンモデルも設定し、その販売比率がかなり増加すると見込んでいる。
いずれも基本的には同じ2.0ℓ直4ターボ。これはジュリアに搭載されるものと同じユニットで、200psと280psの2本立て。
今回の試乗車は低出力の方で、ラインナップにおいてはエントリーモデルにあたる。価格設定は、標準仕様が£34,690(504万円)、上級仕様のスーパーが£36,890(536万円)となる。
トランスミッションは全車とも8段ATで、2.0Tには「Q4」(4WDシステム)が標準装備される。
■どんな感じ?
機敏かつ洗練されたSUV
非常に感銘を受けるクルマだ。
ジュリア同様、多額の開発費をかけ、アルミを多用したジョルジオ・プラットフォームを使用し、多くのライバルたちより軽量に仕上げられている。
1660kgという2.0Tの車両重量は、同等グレードのジャガーF-PACEより100kg以上軽い。しかも、ボディ剛性は並外れて高い、とアルファは主張している。
たしかに、そのフィールは緊張感があり敏捷だ。加えて減衰の利いた乗り心地は、ステルヴィオ峠で最も荒れた路面に踏み込んでも洗練性を失わない。
アウトストラーダでの高速走行でも、その洗練ぶりはエクセレント。フロントドアの上部から、わずかながら風切り音が聞こえることだけが気になる程度だ。
ハンドリングのレスポンスは背の高いジュリアを思わせるが、シャシーコンポーネントの大部分と電動パワーステアリングを共有するのだから、どうしてもそうなる。
ステアリングはダイレクトで動きが速く、鼻先の動きは鋭い。また、ハードに走っても、ボディのロールは驚くほど感じられない。
スタビリティコントロール、難あり
ステアリングホイールの手応えは、軽いという範囲を超えてほとんど無感覚。アルファは当然のように、このクルマのアンダーステアがいかに小さいかを強調するが、それはこの峠道の有名なヘアピンで存分に見せつけられた。
しかし低速コーナーでは、アンダー傾向がみられる。これは主に、カットできないスタビリティコントロールに起因するもの。前輪グリップが限界に近いと判断すると、急激にエンジン出力を絞るのだ。
リア寄りにトルクを配分するQ4システムや、後輪左右のトルク・ベクタリング機構を備えるにも関わらず、順応性やスロットルでのアジャスト性は乏しい。
DNAシステムでもっともハードなドライビング・モードの「ダイナミック」を選んでも、エンジン出力がグリップを凌ぐことはない。
バランスに優れたシャシーが根本的に優秀なので、クルマがそれ以上遊ぶのを許してくれないことは残念でならない。
チーフエンジニアのロベルト・フェデーリは、今後登場する500psのクアドリフォリオ仕様では、完全にカットできるスタビリティコントロールを採用すると確約するが、それより下位のモデルへの導入も検討しているという。
エンジンの印象は?
200psのエンジンはエキサイティングというより効果的といった印象だが、これはトルク重視のチューニングによるものだろう。
33.6kg-mの最大トルクはたった1750rpmから発生され、8段ATは中回転域の下端辺り、つまり最もおいしい領域を手際よくキープする。
もし望めば、ピークパワー発生点の4500rpmからレブリミットの6000rpmまでしっかり回る。しかしそのサウンドは、決して耳障りではないものの、これまでのアルファ4気筒なら控えめな仕様でさえ特徴として備えていた活気が感じられない。
電子制御サーボのブレーキはすでにジュリアで導入済みだが、ハードなブレーキングの際にはペダルフィールが足りない。
ブレーキのほかにも気になるところが
ブレーキ・システムは、フェードの感触を消すよう自動的に調整する。フロントパッドが煙を上げ始めてもペダルの感触は硬いままだが、ステルヴィオ峠の下りでは、それに得があるのか疑問が残った。ブレーキのオーバーワークに気付く方が望ましい場合もあるからだ。
シャシー以外の部分には、熟成不足を感じる。キャビンは広く、感触のいい箇所もあるが、マテリアルの大部分は、昨今このセグメントの顧客が期待するレベルのクオリティに達していない。
アルファの主張を考慮に入れなくても、このクルマはプレミアム物件だとみなされるはずだ。
ドアトリムのプラスティックは引っ掛かり、インフォテインメントシステムやDNAシステムの非実体コントローラーは批判の対象となるだろう。
ナビゲーションシステムは、型遅れに感じられ動作も遅い。英国ではベースモデルには標準装備されないが、オプションで選択する価値がない、数少ないアイテムだ。
■「買い」か?
グッドバリューな選択肢であることは間違いない
ステルヴィオの成功には、アルファの未来がかかっており、主なライバルに対抗する意欲的な値付けでマーケットにお目見えする。
エントリーレベルの2.0Tは、装備内容は簡素だが、ジャガーF-PACEの最廉価版である2.0iプレステージより£7,000(102万円)以上、アウディQ5の2.0TFSI SEクワトロより£4,500(66万円)ほど、それぞれ安価だ。
この2台のライバルは今回の試乗車よりパワフルだが、280ps版を積む上級仕様の、発売時における最高級グレードである2.0Tミラノ・エディツィオーネでも£45,390(660万円)で手に入る。このセグメントにおいて、ステルヴィオはひときわグッドバリューな選択肢だといえる。
もし、プレミアム・ブランドのガソリンエンジンを積む中型SUVを購入しようと検討しているなら、ステルヴィオは候補リストの上位に入れる価値がある。
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