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人気の「流れるウインカー」後付け装着は要注意! 縦長ランプは流しちゃダメ!? 車検適合の条件は?

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人気の「流れるウインカー」後付け装着は要注意! 縦長ランプは流しちゃダメ!? 車検適合の条件は?

■高級車やSUVを中心に採用車種が増えている「流れるウインカー」

 欧州や国産の一部車種に採用されている流れるウインカー。「シーケンシャルウインカー」などと呼ばれていますが、現在では純正で採用する車種だけでなく、社外品の後付けパーツなども販売されており、カスタム手法のひとつとして人気があります。

「流れるウインカー」はもう古い! デイライトも兼ねるウインカーが流行る訳

 しかし、この流れるウインカーの後付けキット(社外品)のなかには、そのままでは車検に通らないものもあるようです。

 ウインカーについての保安基準や流れるウインカーに関する規定とは、どのようなものなのでしょうか。

 クルマに装着されているウインカーですが、正式名称は「方向指示器」といいます。

 保安基準では、高さ2.1m以下、0.35m以上、左右の間隔が0.6m以上の位置に設置され、15Wから60Wの光源であること、さらにはオレンジ系の単一色、点滅回数は毎分60回から120回という規定があります。

 以前はサイズも20平方センチという規定がありましたが、2014年の法改正により明記されなくなりました。

 この2014年の法改正は「国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム」で採択された新基準に適合させたものとなっており、ここで「連鎖式の点灯方式を採用する方向指示器」が認められたことから、欧州車の一部車種や国産車でも流れるウインカー(シーケンシャルウインカー)の装着が可能になったのです。

 現在、トヨタでは「アルファード」「クラウン」「ライズ」「C-HR」、レクサスは「RX」「LX」「NX」のSUVシリーズとセダンの「LS」「ES」で採用。

 ホンダは「オデッセイ」「CR-V」「N-BOXカスタム」「N-WGNカスタム」「ヴェゼル(e:HEVモデルのみ)」など、日産は「ノート オーラ」、ダイハツは「ロッキー」「タント」といったモデルに搭載されています。

 高級車やSUVに多く採用されているだけでなく軽自動車にも搭載されるなど、いまとなっては珍しい装備ではないのですが、実用性より見た目で高級感を演出する手法のひとつとして採用されているようです。

 連鎖式の流れるウインカーはLEDを採用するケースがほとんど。そして下記の規定が設けられています。

・LEDの点灯は内側から外側に向かって点灯すること。水平方向のみOK。
・すべてのLEDが点灯するまで点灯し続けていること。さらに全点灯後は全消灯。
・上記の動作を1回とし、毎分60回から120回の一定周期で点滅。
・前方/後方/側面にあるウインカーすべてがシンクロした点滅周期であること。
・LEDの流れ方(点灯順序)は左右対称であること。

 つまり、実際は「流れる」というより「順々に点灯してから消える」パターンのみがOKということです。

 またサイズの規定こそ解除になりましたが、保安基準をクリアした「Eマーク」付きの車検対応部品である必要もあります。

■車検OKの商品でも「ハイエース」に取り付けNGだった例も!?

 流れるウインカーを純正で採用している車種は車検でも問題ありませんが、いわゆるドレスアップ目的で販売されている後付けキットは取り付ける前に注意が必要です。

 流れるウインカーの後付け装着について、都内のカスタムショップに勤務するスタッフのK氏に聞いてみました。

「流れるウインカーは車種専用の後付けキットなどで販売されており、ウインカーユニットごと交換するので比較的かんたんなカスタム技法になります。

 ただし後付けキットの種類によっては、数十種もの点灯パターンがプログラミングされているものもあり、そのままでは車検に適合しないような点灯パターンが含まれていることは注意してほしいです」

 また、この流れるウインカーの装着が難しい車種もあるといいますが、いったいどんな車種なのでしょうか。

「点灯する順が内側から外側へという規定があるのですが、これは水平に点灯していくことを前提としているため、1BOXに多く採用されている縦型テールランプに装着すると車検に通らないケースが多発しているようです。

 カスタムのベース車両としても人気の高い1BOXですが、縦型テールランプ内のウインカーだと流れる方向が横方向ではなく上下方向だと検査場で判断されてしまうケースが多いと聞いています」(カスタムショップ K氏)

 実際にK氏のショップにも、社外品の流れるウインカーを装着したトヨタ「ハイエース」が車検に合格できず相談に来たといいます。

 車検に通らなかった流れるウインカーは流れる速度や点滅パターンが問題になったというわけではなく、横幅よりも縦方向に長い形状のテールランプだったため、水平ではなく垂直に流れるという点がNGとされたようです。

「せっかく装着したLEDの流れるウインカーですので、付け替えたり純正に戻すのではなく、配線を加工して流れないウインカー(全点灯パターン)にしました。

 シーケンシャル式にできなかったのは残念ですが、問題をクリアして無事車検を通すことができました。

 このように流れるウインカーを装着したくても、その形状により付けられる車種なのかを事前に判断する必要がありそうです」(カスタムショップ K氏)

※ ※ ※

 ちなみに、この車検に不合格だった流れるウインカーのパッケージには「車検OK」の文字があったといいます。

 明るさや点灯回数などに問題なくても、縦長のウインカーに装着したい場合は整備士かカスタムショップなどに相談してみたほうが良さそうです。

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