この記事をまとめると
■かつて「サロンバス」が流行した
令和時代にも細々生き残っていた! 一世を風靡した「水中花シフトノブ」のいま
■サロンバスとは豪華な装備を備える観光バスを指す
■いまサロンバスの個人所有&カスタマイズが話題となっている
豪華装備を誇るサロンバス!
バブル経済華やかなりし昭和の時代、天井をきらびやかなシャンデリアで飾り、車内の後部にはサロンスペースが設けられた豪華な観光バスが街道や高速道路を駆け抜け、道行く人たちを釘付けにしていた。そんなサロンバスを所有し、さらに自分好みに飾り立てるカスタマイズが、近年デコトラ乗りの間で話題になっている。
サロンバスが現役の観光バスとして活躍していた当時、その代名詞としても注目を集めていたのが大阪府と岐阜県に拠点を持っていた「中央観光」のバス。1980年代には「JIPANG(ジパング)」のブランド名でフラッグシップ車両の「DAIMLER(ダイムラー)」を始めとする豪華サロンバスを多数運行していた(同社は2001年にはその歴史に幕を閉じている)。当時もいまもデコトラ乗りたちにとっては中央観光のバスが永遠の憧れだ。当時の車両に装備されていた「19当時物」のシャンデリアを探し集めたり、車両そのものを見つけてレストアするユーザーも非常に多い。また彼らは、自分たちが仕事で使うトラックの内装にもこれらサロンバスのパーツを多用。雰囲気もそれらをモチーフにして施工している。
後部座席をサロン状に配置するのは基本中の基本。そのシートは金糸や銀糸で美しく刺繍された「金華山」と呼ばれる生地やモケットの生地に張り替え、豪華な雰囲気を演出している。なかには個人所有の車両という特性を活かし、フルフラット化できるサロンシートを新たに製作するオーナーもいる。
さらに天井には大きなシャンデリアを多数装着。それもリンゴ型やかぼちゃ型、角型やナイアガラなど形状も多彩なものがあり、オーナーたちはそれらをセンス良く配置している。またサイド部分にも壁掛けと呼ばれる小型のシャンデリアを並べ、ひたすらゴージャスさを追求しているのだ。なお、これらシャンデリアは昭和の当時、中央観光のバスに使用されていたゴールドキング社の製品などが貴重な「当時物」として高い人気を集めている。
当時のサロンバスは業務用の観光バスゆえに、運転席はシンプルなものだったと想像するが、現在デコトラ乗りたちが趣味で所有するサロンバスは、運転席も客席に負けず劣らずシャンデリアや金華山生地などを多用して飾り立てている。なかには運転席シートをアストロのキャプテンシートやレカロなどに変更している車両も見かける。またベース車両はやはりサロンバス全盛期のころの、2階建てのダブルデッカーや客席は2階にあり、運転席のみ1階にあるアンダーフロアコックピット(UFC)と呼ばれる形態のものが好まれている。その代表的人気車種はメルセデスベンツのエンジンを搭載するドイツのネオプランや三菱ふそうのエアロキングとエアロクイーン、いすゞのスーパークルーザーUFCなどがある。
先述したとおりデコトラ乗りたちはこれらのサロンバスを探してレストア、内外装を自分好みにゴージャスに造り上げている。近年のブームの影響で、チャリティ撮影会と呼ばれるデコトラのイベントにも多くのサロンバスが集結し、会場を賑わせている。気になる方はそんなイベント会場に足を運んでみるといいだろう。
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みんなのコメント
ド素人が記事書くな