MotoGPオランダGPのMotoGPクラス予選は、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)がポールポジションを獲得した。
予選前のセッションとなるFP2では、バニャイヤがトップタイムを記録。ここまでの3セッション全てで最速を記録するなど、絶好調で予選へ入った。
■ヤマハ、MotoGPオランダGPで新型エンジンを投入。クアルタラロとリンス改善実感もTTアッセンでは効果控えめ?
Q1が始まると、序盤のアタックで好タイムをマークしてきたのはVR46勢、ペドロ・アコスタ(GASGAS)、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)といった面々だった。
アコスタは初日こそ苦戦していたが、改善の糸口を掴んだようでタイムを1分31秒713まで更新。そして、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)がそれを上回る1分31秒679で暫定トップタイムを刻んだ。クアルタラロは2番手のアコスタからは0.144秒差の3番手と、予選Q2進出まであと一歩のポジションだった。
なおQ1序盤には、コース上をウサギと思われる動物が横断する場面もあった。ただ幸運なことに、クラッシュなどにはつながらなかった。
その後もアタックが続けられると、アコスタが1分31秒372をマーク。初日にバニャイヤが記録した新レコード(1分31秒340)に迫る速さだった。そして渾身のアタックを決めたクアルタラロが、2番手タイムに食い込んだ。
しかし最後のアタックで、ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)がクアルタラロを上回る2番手タイムをマークし、そのままセッションは終了。結果、Q1にはアコスタそしてジャンアントニオのふたりが進出した。
そしてヤマハのクアルタラロは0.230秒差の3番手でQ2進出を逃した。今回ヤマハは新型エンジンを投入しているが、Q2にはわずかに届かなかった。また日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は、13番手タイムでQ1敗退となった。
ポールポジションを争う予選Q2では、1回目のアタックから非常にハイレベルな走りが続いた。
まずバニャイヤが1分31秒048をマークし、初日に自らが記録したレコードを更新。そしてその直後には、ホルヘ・マルティン(プラマック)が1分30秒877と驚異的なタイムを記録……レコードが相次いで塗り替えられた。
暫定トップタイムにマルティン、2番手にバニャイヤ、そして3、4番手にはマルケス兄弟(共にグレシーニ)が続き、予選Q2は折り返しに。後半のアタックで、レコードタイムがどこまで更新されるかが注目された。
バニャイヤは少し早めにピットへ戻り、後半のアタックもコースが空いているタイミングでアタックへ向かった。
そこでバニャイヤはマルティンの記録したタイムを上回るペースを発揮し、1分30秒540をマーク。驚異的なタイムでトップを奪い返したバニャイヤは、ひとまずピットへと帰還し、様子を見ることとした。
その後、タイム更新を狙うライダーたちでコース上がかなり混雑し、マルティンはラウル・フェルナンデス(トラックハウス)とニアミスして憤りを示すシーンもあるなど、思い通りにアタックが進んでいなかった。
残り1分、アタックに入っていたマルク・マルケスがターン7で転倒。ここで予選を終えた。なおこの時、マルケスはアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)のイン側に突っ込むような形になっていて、エスパルガロは邪魔されたことで怒りを示していた。
最後のアタックでは、マルティンも渾身のアタックを決めて自己ベストを更新したものの、タイムは1分30秒621でわずかに及ばず。オランダGPのポールポジションは新レコードタイムを記録したバニャイヤが獲得した。今季すでに4勝をマークしているバニャイヤだが、ポールポジションは今季初となった。
2番手がマルティン、そして3番手はマーベリック・ビニャーレス(アプリリア)だった。転倒のあったマルク・マルケスは最終的に7番手だった。
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