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逆転王座へ後がないトヨタのタナク「ある意味状況はとてもシンプル」/WRC第12戦スペイン 事前コメント

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逆転王座へ後がないトヨタのタナク「ある意味状況はとてもシンプル」/WRC第12戦スペイン 事前コメント

 10月25~28日に開催されるWRC世界ラリー選手権第12戦スペイン(カタルーニャ)に向けて参戦するドライバーたちが意気込みを語った。

 全13戦で争われている2018年のWRC、その最終戦直前の戦いとなるのが、スペイン北東部カタルーニャ地方を舞台に争われるラリー・スペインだ。今大会最大の特徴はグラベル(未舗装路)とターマック(舗装路)の両路面コンディションで争われるミックスイベントであること。

WRC:トヨタ、選手権首位で迎えるスペインで最大ポイントの獲得を。マキネン「グラベルとターマック、両方で性能が向上」

 このラリー・スペイン以外にもミックスイベントは存在するが、この大会が特徴的なのは、競技2日目まではグラベル、競技3日目からはターマックと、日によって線引きがなされている点だ。

 そのため、チームのメカニックたちは競技2日目終了後、75分と限られた時間でマシンセッティングをグラベル仕様からターマック仕様へ変更する必要がある。また、ドライバーも短いインターバルでグラベルからターマックに走りの感覚をアジャストしなければならず、両者とも高いスキルが必要とされる。

 大会は25日(木)の現地9時(日本時間16時)ごろにシェイクダウンが行われた後、18時8分(日本時間26日1時8分)に行われるSS1で開幕する。このSS1はバルセロナ市街地に設けられる3.2kmの特設ターマックコースが舞台だ。

 翌26日(金)から本格的な競技が開幕。この日はグラベルを舞台にSS2~7までの6SSが行われる。競技3日目となる27日(土)からはターマックが主体。この日はSS8~SS14の7SSが、最終日の28日(日)はSS15~18の4SSが行われる。

 このうち最終ステージのSS18はステージ上位5名にボーナスポイントが与えられるパワーステージとなっている。全18SSの合計距離は331.58km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1495.73kmだ。

 WRC最上位クラスに参戦する4チームはすべて3台体制でエントリー。ヒュンダイは地元スペイン出身のダニ・ソルドが6号車ヒュンダイi20クーペWRCをドライブする。

 シトロエンからはセバスチャン・ローブがシーズン3度目の登場。10号車シトロエンC3 WRCをドライブほか、カリッド-アル・カシミが12号車C3 WRCに乗り込む。

 この最上位クラスにはプライベーターとして、ドリフト動画でお馴染みのケン・ブロックもエントリー。フーニガン・レーシングのフォード・フィエスタWRCをドライブする。

 また、下位クラスのWRC2にはトミ・マキネン・レーシングから勝田貴元(フォード・フィエスタR5)が参戦するほか、フォルクスワーゲンが開発を進めてきたポロGTI R5のお披露目を兼ねてワークスチームとして参戦。ペター・ソルベルグとエリック・カミリが新型マシンを走らせる。

■WRC - RallyRACC Catalunya - Rally de España 2018: PREVIEW


■Mスポーツ陣営のコメントはこちら
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■Mスポーツ・フォード
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)
「(前戦の)ラリーGBで優勝したことでドライバーズランキングで首位との差が7ポイントまで縮まり、いい形でラリー・スペインに来ることができた」

「(ラリー・スペインを含めて)残りはわずか2戦となり、タイトル争いはより激しさが増してきたから、王座を守るためには、また好成績を残さないとね」

「タイトル争いはエキサイティングなものになってきたから、今回のイベントが楽しみだ。ラリー・スペインは、ふたつのサーフェスで争われるシーズン中でもユニークなイベントで、それぞれの地形の変化に素早く慣れる必要がある」

「また、毎年(サービスパークが設置される)サロウのサポーターたちがさらにモチベーションを高めてくれている。みんなも(コドライバーの)ジュリアン(イングラシア)と僕がまたいい結果を持ち帰ると期待していいよ」

●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)
「必ずいい結果を出すという決意のもと、スペインにやってきた。今年は運に恵まれなかったけど、僕たちにはスピードがある。だから力強い結果を残してシーズンを終えたいんだ」

「戦略が重要なラリーだから、僕たちのプランは金曜日のグラベルステージで大きくプッシュすることなんだ。まるでサーキットを走っているかのような週末のターマックに臨む前にね」

●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)
「ラリー・スペインは2015年のデビューシーズンから毎年戦ってきた大好きなイベントだ。今年もここに戻ってくることを心待ちにしていたよ。それに、今回初めてWRカーで参戦できるのも楽しみだ」

「先週、スペインのターマックでテストしたけど、マシンにはすぐにいいフィーリングが得られた。こういうターマック用のセットアップはとてもユニークで、まるでサーキット上を走っているかのようなSSにアタックできるんだ。グラベルのステージはかなり狭くてポルトガルのSSと似ているね」
■ヒュンダイ・モータースポーツ
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)
「結果には反映されていないけれど、過去の数戦では重要なステップを刻んできた。i20クーペWRCの感触と(自分自身の)走行リズムのおかげで、ステージ優勝を達成し、トップ集団で戦うことができている」

「本当に勇気づけられるよ。ラリー・スペインは僕たちと相性が良いだろう。このイベントに向けた準備では、ターマック路面での改善があったと感じている」

「チャンピオンシップにおいても重要なラリーになるから、優位に立たなければならないね」

●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)

「シーズン終盤にあるふたつのラリーは、タイトル争いにおける非常に重要なラリーだ。過去の数戦では少々遅れをとってしまったが、まだ僕たちは(ランキング)首位にいるし、戦わずして諦めることはない」

「グラベルでの初日は、その週末の流れを見極めるのに極めて重要だから、強力なスタートを切らなければならない」

「今シーズン、ターマックでは力不足なときがあったが、懸命に取り組んできたし、そのハードワークが報われてほしい」

●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)
「ラリー・デ・エスパーニャ(ラリー・スペイン)は僕にとって1年のなかでもっとも特別なイベントのひとつだ。情熱的な観客たちの前で、母国で競うときの気分に代わるものはないね」

「素晴らしい雰囲気を生み出し、オープニングからパワーステージに至るまで、この上ないほど特別なものにしてくれる」

「僕が最後に参戦したグラベルイベントであるラリー・ポルトガルからは長い時間が経っているから、出走順が有利とはいえ、タフなスタートになるだろう」

「マシンはルーズな路面に強いことは分かっている。また、ターマックでも進歩があったから、ドイツよりも強力なパフォーマンスを発揮できることを期待している」
■シトロエン・レーシング
●セバスチャン・ローブ(シトロエンC3 WRC)
「(第3戦)メキシコとコルシカ(第4戦ツール・ド・コルス)での両サーフェスで良いタイムを出したから、ひとつのミスも犯すことなくラリー全体をやり通したい」

「(事前に行った)2日間のテストはうまくいったよ。これで、スタートからフィニッシュまですべてをまとめ上げるのは僕次第ということになる」

「戦いのレベルは非常に高いから、3人のタイトル候補者たちへの挑戦権があると言うのはおこがましいことかもしれないけど、おおむねペースを出していけることを期待しているよ」

「初日のコンディションがドライだったら、出走順による潜在的なアドバンテージを最大限に活用する必要がある。なぜならこの区間ではいつも多くのことが起きるからね。(路面の)あちこちに隠れて埋まってる石がたくさんあるんだ」

●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC))
「またターマックでラリーを戦えることに興奮しているよ。僕が好きなサーフェスだし、特にこのラリーにはいつもたくさんのアイルランド人ファンが来てくれるんだ」

「2年間ここでのラリーに出ていないことを考えると、グラベルで争われる最初の区間に多少の(ルート)変更があったことは喜ばしいね」

「ターマックの区間では、高速なサーキットスタイルのコースにおける挙動を素早く確認するのに、カートで培った経験を頼りにしなくては」

「ウェールズ(ラリーGB)での宿題をこなして、表彰台フィニッシュを賭けて戦うよ」

●カリッド-アル・カシミ(シトロエンC3 WRC)
「このラリーに戻ることができて嬉しいよ。ここでのイベントは前から気に入っている。特にグラベル区間が、つねにトリッキーだとしてもね」

「週末の間にサーフェスが別のサーフェスに切り替わると言うことは、優れた適応力が要求される。その影響で、このイベントはこれほどまでに難しいものになっている。でもとても面白い挑戦になるよ」
■トヨタ
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)
「ラリー・スペインを前にとてもワクワクしているし、マニュファクチャラーズタイトル獲得のためにベストな結果を残したいという気持ちが高まっている」

「スペインは本当に面白いラリーだし、特にターマックのステージは運転がとても楽しく感じられるんだ」


「事前テストでは、幸運にもドライと濡れた路面の両方を経験することができ、どちらのコンディションでもクルマはいいフィーリングだった」

「今のところ僕は満足できる走りができているから、シーズンの最後までそれを保ち続けたいと思う」

●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
「今年もスペインで走るのがとても楽しみだ。ドライバーズタイトル獲得の可能性はまだ残っているから、最後まで絶対に諦めないよ」

「ある意味状況はとてもシンプルだ。これからの残る2戦で両方優勝しなければならず、その上でどうなるのかを待つだけさ」

「最近はグラベルでもターマックでも僕たちには強さがあるから、パフォーマンスには自信がある。それでもつねに改善を試みているし、事前テストではいくつかの点について改善作業が進み、スペインに向けて可能な限りの準備ができたと思う」

●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)

「残り2戦、チームがマニュファクチャラー選手権争いを勝ち抜くために、全力でサポートする覚悟だ。ここしばらくチームはいい結果を残しているから、スペインでも好調が続くことを願っている」

「ふたつの異なる路面を走るこのラリーをとても気に入っているんだ。ドライバーとしては高い適応力が求められるけど、僕たち全員、素早く適応できると思う」

「スペインの舗装路は特別で、走るのがとても楽しいステージなんだ。残念ながら去年はミスをしてしまったけど、今回はその経験をいい結果につなげたい」

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