もくじ
ー マクラーレンとリカルド 3度目の更新
ー 契約更新にみるマクラーレン新型モデル
マクラーレン、急成長のワケ 各部門チーフに聞く成功の秘訣 前編
マクラーレンとリカルド 3度目の更新
マクラーレンは、エンジン・サプライヤーのリカルドと3度目の契約更新を完了した。パワートレイン・パートナーの確定は、このスーパーカー・メーカーが「トラック25」と呼ばれる経営戦略を遂行するための大きな後押しとなるだろう。
英国に本拠を置くリカルドは、2011年からマクラーレンにエンジンを供給している唯一のマニュファクチャラーだ。これまで1万5000基以上のエンジンを供給し、マクラーレンの販売成長を支えてきた。同社は昨年だけで約5000台のスーパーカーを顧客に届けている。
マクラーレンが設計したエンジンをリカルドが製造するというこのパートナーシップは、マクラーレン12Cで始まり、その中にはハイブリッド・ハイパーカーのP1も含まれる。
だが、両社の関係はさらに遡ることができる。リカルドはかつてのマクラーレンF1ロードカーのために、トランスミッションを製造していたことがあるのだ。マクラーレンの現行ラインアップは、720Sから600LT、限定モデルのセナも含め、全てこのパートナーシップから誕生したエンジンを搭載している。
約1700億円を投資するトラック25経営計画で、マクラーレンは2025年までに18台の新型車を発表する予定だ。同時に同社の主要モデルは全てハイブリッド化されることになる。その中には、P1の後継モデルや、3人乗りハイパーGTのスピードテールも含まれる。
契約更新にみるマクラーレン新型モデル
今回の契約更新はリカルドの歴史において最も大きな出来事だ。これを受け、同社は生産能力を拡大するため、ショアハムの組み立て工場に投資することができるだろう。工場は改修を受け、複数の生産ラインを設けることが可能になる。
フルーイットCEOは今年初め、「ハイブリッド化は次世代プラットフォームの一部です。これは既存のシャシーを改良するのではなく、一から新たに設計するものです」と、AUTOCARに語った。
マクラーレンの現行モデルはV8ツインターボ・エンジンを使用しているが、将来のハイブリッド・パワートレインでは、より排気量が小さなV6エンジンに移行する可能性がある。しかし、マクラーレンは、今後も限定生産のハイパーカーには内燃エンジンのみによるパワートレインを残すかもしれないと語っている。
「リカルドは、マクラーレンの卓越したパフォーマンス、技術革新、そして品質に対する情熱を共有しています」とマクラーレン・オートモーティブのマイク・フルーイットCEOはこの契約について語っている。
「われわれはリカルドと共に働き、その支援を受け、トラック25経営計画を実行していくことを楽しみにしています」
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