次期モデルでスカイアクティブ-X搭載か
マツダの内燃機関へのこだわりは、次世代のMX-5(日本名:ロードスター)にも引き継がれ、プラグイン・ハイブリッドやEVではなく、同社の最新かつ最先端のガソリンエンジン技術が採用される見込みだ。
【画像】マツダの軽量スポーツカー【MX-5とロードスターを写真で見る】 全77枚
マツダは昨年、初のEVであるクロスオーバー車MX-30を欧州で発売したが、その1年前には、火花点火制御圧縮着火(SPCCI)技術を用いて効率と性能を向上させる革新的なガソリンエンジン「スカイアクティブ-X」を発表している。
これにより、ライバルがEVに移行しても、ガソリンエンジンを搭載したマツダ車が販売され続ける可能性がある。特にMX-5は、販売台数が少なくても、欧州における同社の平均CO2排出量にはほとんど影響を与えないことから、その可能性が高いと考えられる。
マツダはこれまで、スカイアクティブ-Xエンジンは、このエンジンと関連するマイルド・ハイブリッドシステムを中心に設計された新型車にのみ搭載されるとしてきた。
スカイアクティブ-Xを初めて搭載したのは、ハッチバックの3とその兄弟車CX-30だった。また、マツダは次期モデルの6に搭載される可能性のある新しい直6エンジンを予告している。
欧州市場では非ターボモデルにもスカイアクティブ-Xが搭載されており(米国では3に2.5Lターボエンジンを搭載)、MX-5が次期モデルでも自然吸気エンジンを維持できる可能性は高いと考えられる。
スカイアクティブ-Xエンジンには小型のスーパーチャージャー(エアサプライ)が搭載されているが、これはあくまでも火花点火時に内部の空気を加圧するためのものであり、ターボチャージャーによる加速の遅れを回避するためのものである。
マツダは2.0L 4気筒スカイアクティブ-Xについて、現行MX-5の欧州仕様に搭載されている2.0Lのスカイアクティブ-Gに比べてトルクが約30%向上していると述べている。そのため、20.8kg-mから27.6kg-m近くまで向上し、0-100km/h加速のタイムは6.0秒以下になると思われる。
最新の3では、このエンジンを搭載してわずかにパワーアップしている(2.0LのMX-5の183psに対し、186ps)。しかし、MX-5では低車重と使い勝手の良いパフォーマンスがパワーよりも常に優先されてきた。
マツダはまだ2.0L以下のスカイアクティブ-Xを開発していないため、MX-5の1.5Lモデル(日本仕様は1.5Lのみ)の将来に疑問が残る。
環境を気にせず乗れるクルマに
MX-5がスカイアクティブ-Xに対応するように一から設計し直された場合、スカイアクティブ-Gを引き続き採用するかどうかは疑わしい。そのため、次期MX-5では1つのエンジンをさまざまなチューニングで搭載することになるだろう。
しかし、エンスージアスト(クルマ好き)をターゲットにしていることから、マニュアル・トランスミッションは残ると思われる。
よりクリーンな燃料を使用する新技術を導入すれば、ガソリン車の寿命を延ばすことも可能だが、最新のスカイアクティブ-Xにはベルト駆動のマイルド・ハイブリッドシステムが搭載されており、電気モーターのような重量増を伴うことなく、CO2排出量をわずかに削減することができる。
マツダの常務執行役員でありデザイン・ブランドスタイル担当の前田育男氏は、MX-5の将来性についてAUTOCARに次のようなジレンマを抱えていると語っている。
「車両の軽さを維持するために最適なパワートレインを検討したいのですが、ニーズや好みが多様化しているため、さまざまな選択肢を検討する必要があります」
さらに、次期MX-5は、「環境に優しくないことを気にせずに所有できる」クルマでなければならないと述べている。
MX-5のような小型スポーツカーは、パッケージングに制約があり、なおかつ軽量であることが重視されるため、現在の技術では本格的な電動化はほとんど実現できていない。
生産時の排出ガスを最小限に抑えるために、EVには小型のバッテリーのみを使用するというマツダの理念に従ったとしても、現在のバッテリーセル技術を採用した「MX-5 EV」は、現行モデルよりもはるかに重いクルマになってしまう。MX-30は35.5kWhの小型バッテリーを搭載しているが、車重は現行のMX-5コンバーチブルよりも500kgほど重い。
スタイリングに関しては、3やCX-30、MX-30に影響を与えたビジョン・クーペ・コンセプトのデザイン要素を採用すると考えられる。シャープなLEDヘッドライトや新形状のフロントグリルが採用されるだろうが、MX-5の親しみやすさを変えないように、露骨にアグレッシブなデザインは避けることは間違いない。
また、インテリアにも改良が加えられ、最新のインフォテインメント・システム、デジタルメーター、洗練されたスイッチ類など、新時代のダッシュボードデザインが採用されるだろう。
このモデルの詳細については、近いうちに発表される見込みだ。なお、マツダは発売日を明らかにしていない。しかし、これまでのMX-5のライフサイクルを考えると、2024年頃に発売されると予想される。
ロータリーエンジン復活とPHEV
MX-30の航続距離は主流となっているEVの中でも非常に短い部類に入るが、BMWがi3で採用していたように、ガソリンエンジンを搭載してレンジエクステンダー(発電機)として使用することで、航続距離を伸ばそうとしている。
注目すべきはこのガソリンエンジンで、2012年に生産を終了したRX-8以来、市販車に採用されていないロータリーエンジンを復活させるのだ。マツダは、このレンジエクステンダー方式を来年初頭に欧州に導入する予定。
新型クロスオーバー車のCX-60と7人乗りSUVのCX-80には、従来のガソリン・電気のプラグイン・ハイブリッドシステムが搭載され、2024年までに欧州で発売されることが決定している。これは、戦略的パートナーであるトヨタのRAV4 PHEVに採用されているシステムをベースにしたものと考えられる。
CX-60とCX-80には、欧州市場のマツダ車としては初めて、新型の直列6気筒ガソリンエンジンのスカイアクティブ-X(およびディーゼルのスカイアクティブ-D)が搭載される。
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みんなのコメント
これが余計で車の価値下げてる。ローパワーでも楽しいけどもう少しあっても全然コントロールし易いし楽しい。
っと今までなら言ってたけどEV化よりかはマシではある。
欧州の燃費規制さえクリアできない新技術に未来はあるのか?