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【ル・マン24時間】18時間経過レポート:トヨタ7号車盤石の首位快走

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【ル・マン24時間】18時間経過レポート:トヨタ7号車盤石の首位快走

 2019年のル・マン24時間レースもスタートから18時間が経過し、7号車トヨタTS050Hybridが盤石の走りで首位に立っている。

 49号車ARCブラティスラバ-カネコ・レーシングがインディアナポリスでクラッシュ、その後コース上にストップしたことにより出動したセーフティカー。これが解除されるとほぼ同時に、レースは折り返しとなる午前3時を迎えた。サルトサーキットは、完全に漆黒の闇に包まれている。

■3分ストップペナルティ”執行猶予”のコンウェイ。決勝は「もっと慎重に」

 この時点で先頭に立っていたのは、小林可夢偉が乗る7号車トヨタTS050Hybrid。セーフティカーのタイミングが悪く、度々リードを失うという厳しい展開だったものの、予選からの速さを決勝でも持続させ、首位を奪い返していた。2番手にはセバスチャン・ブエミが乗る8号車トヨタTS050Hybridがつけていたが、徐々に引き離されてしまうという展開である。なお8号車は12時間を5分ほど回った段階でピットインし、フェルナンド・アロンソが乗り込んでいる。ドライバー交代を行ったことで、8号車は首位から10秒以上の差となった。

 なお49号車は、クラッシュから30分ほどかけてピットに帰還。メカニックらが修復作業にかかることになった。

 12時間から30分ほど経過した段階で、8号車トヨタのアロンソに「フロアに問題がある」との無線が飛ぶ。その後早めにピットインした8号車は、ノーズとリヤウイングのアッセンブリーを交換することになった。ただこれでも問題は完全には解決できなかったようだ。

 LM-GTE Proクラスでは、リードチェンジが起こった。順調にクラス首位を走行していた92号車のポルシェGTチームは、スタートから12時間45分を経過した頃にピットイン。当初は給油のみかと思われたが、メカニックはマシンを慌ててガレージに運んだ。92号車は修復作業を受けることになったが、この間にタイムロス51号車のAFコルセ、僚友の2台のポルシェらに先行を許した。

 92号車ポルシェのトラブルはエキゾーストの問題だったようで、修復には20分以上を要すこととなった。これによりクラス12番手までポジションを落としてしまった。
 
 残り時間が10時間を切ろうかという頃、LM-GTE Amクラスの2番手を走っていた90号車TFスポーツがミュルサンヌでコースオフ。グラベルトラップにはまってしまった。90号車はポジションこそ落としたものの、コース復帰を果たすことができた。

 また、残り時間まもなく9時間半というところで、57号CAR GUY RACINGが61号車クリアウォーター・レーシングをオーバーテイク。クラス6番手にポジションを上げた。

 現地時間の朝6時、残り時間9時間を迎えようかという頃からサーキットは徐々に明るくなりはじめた。

 残り時間が8時間半を切った頃、LM-GTE Amクラスの86号車GULF RACINGがインディアナポリスで、60号車KESSEL RACINGがポルシェカーブで相次いでコースオフ。グラベルに捕まってしまう。これを救助するためにホイールローダーを出動させるべく、フルコースイエローが宣言された。いずれのマシンともコースに引き出されると、自力でピットを目指した。

 51号車はフルコースイエロー中とそれが解除された直後にピットイン。これによってLM-GTE Proクラスの首位を91号車ポルシェに明け渡してしまったばかりか、クラス4番手まで後退してしまった。

 残り7時間50分という時点で、31号車ドラゴン・スピードがテルトル・ルージュでクラッシュ。ドライバーはパストール・マルドナドだった。マルドナドはレース復帰を試みるが、マシンの再始動は不可能だと判断したようで、ここでマシンを降りた。リタイアである。

 この事故によってセーフティカーが出動。LM-GTE Proクラスで首位に立っていた91号車ポルシェは、このタイミングでピットに入った。しかしピットレーン出口のシグナルに引っかかってしまうことになり、ポジションを落とすこととなった。

 セーフティカー解除と同時に、LM-GTE Proクラスの上位2台、63号車コルベットと93号車ポルシェがピットイン。これで51号車AFコルセが首位に再浮上した。

 また総合3番手の3号車レベリオンには、タイヤ使用義務違反によって3分のストップ&ゴーペナルティが出された。発表によると、チームはリストに記載されていないタイヤを使ってしまったようだ。

 レベリオンがこのペナルティを消化したことにより、ストフェル・バンドーンがドライブする11号車SMPレーシングが3番手に浮上。3秒後方で3号車レベリオンがコースに復帰した。

 グスタホ・メネゼスがドライブする3号車レベリオンは、11号車を抜こうと猛プッシュ。バンドーンもこれに応じてペースを上げる。この時の両者のラップタイムは、トヨタ勢2台よりも速かった。

 しかしメネゼスが痛恨のミス! ポルシェカーブの先でイン側を攻めすぎてしまいコース外に左フロントタイヤを落とし、単独でのスピン……そのままグラベルにはまってしまった。メネゼスは自力でコースに戻ることができず、結局11号車SMPレーシングに2周先行されてしまうことになった。

 コースに復帰した3号車レベリオンはすぐさまピットイン。ガレージでチェックを受け、レースに復帰した。

 LMP2クラスでも異変が起きる。クラス3番手を走っていた38号車ジャッキー・チェンDCレーシングがスローダウン。100km/h程度のゆっくりとしたペースでピットを目指すことになった。ただピットでタイヤを交換し、ドライバーも交代すると、すぐにピットアウトしていった。

 結局18時間が経過したところで、LMP1クラスは7号車トヨタが首位。その他のクラスはLMP2が26号車G-ドライブ・レーシング、LM-GTE Proはピットストップのタイミングの違いもあり63号車コルベット・レーシング、LM-GTE Amは85号車KEATING MOTORSPORTSがそれぞれ首位を走っている。

 2019年のル・マン24時間レースも、残すところあと6時間だ。

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