レプソル・ホンダのジョアン・ミルは、MotoGPカタールGPのスプリントレースで15位とノーポイントに終わったが、2024年型マシンが依然として昨年同様の問題を抱えつつも、速くなっていると主張した。
カタールGPのスプリントレースでは、ホンダ陣営は揃って苦戦。ファクトリー、サテライトチームともに入賞圏外でのフィニッシュだった。ホンダは今シーズン、この数年間の苦戦から復活することを目指して、バイクを大きく見直してきたが、こうした結果からは大きく進歩できていないように見える。
レースにおけるRC213Vの抱える問題についてミルに尋ねると、彼は「同じ問題を抱えているけど、速くなっている」と答え、さらにこう続けた。
「フロント周りの自信……それがないわけじゃなくて、僕は自信を持てている。でもプッシュするとクラッシュしてしまうんだ」
「自信はある。でもフロント周りの限界が遠くにあるわけじゃない。つまりその範囲でやる必要があるということだ」
「(2日目の)朝はもっと苦戦していた。セクターを上手くまとめたと思っても、そこかしこでワイドになってしまうんだ。それはフロント周りに苦労しているせいだ」
「ホンダのグリップは昨年よりも良くなっている。ただ素晴らしくはない。バイクを曲げようとしたり、よりハードにブレーキをしたくても、その部分で少しロスがあったと思う」
「それが予測できないんだ。できる限り頑張ったけど、それが実際のところだ。予選で(クラッシュしたとき)のように、進路がクリアな状態でもう少しを追い求めると、限界が来てしまう。凄く限界が近いんだ」
チームメイトで今シーズンからホンダに加入したルカ・マリーニも、同様にマシンを曲げるという点で苦労し、スプリントレースでは最下位に終わった。
「本当に難しい1日だった。今日は凄く遅かったよ。昨日(初日)はチームメイトと並んでいたんだけどね」
「だからバイクをよくチェックして、何が欠けていたのかを理解する必要がある。曲げていくときのフィーリングが本当に悪くて、曲がるのに余計にタイヤを使ってしまっているように感じている。かなり苦戦しているんだ」
「僕はブレーキングで結構強みを発揮してきたけど、今のところはそうじゃない。ブレーキングで攻めることができず、コーナー中盤でも苦戦しているんだ」
欧州勢と比較すると苦しい状況にあるように見えるホンダだが、ミルはフィールド全体が接近している状況自体はホンダにとってもポジティブな要素だと考えている。
「彼ら(欧州勢)はとても優れたポテンシャルを示しているけど、全員がとても接近しているのは凄くポジティブだと思う」
「”何か”を見つけることができれば、多くのポジションを巻き返せるから、それは僕らにとってもポジティブなんだ」
「今の方向性で取り組みを進めて、上手く前進しようとするだけだよ。コンマ数秒を縮めたら、僕らもより良いポジションを争えるはずだ」
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