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価格3億円超 ベンツが作った「公道を走るF1」!! 1063馬力のモンスターエンジン搭載 メルセデスAMG ONEが超カッコいい

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価格3億円超 ベンツが作った「公道を走るF1」!! 1063馬力のモンスターエンジン搭載 メルセデスAMG ONEが超カッコいい

 2017年にお披露目され、当初の計画では2019年から出荷の予定だった「メルセデスAMG ONE」。数々の諸問題を乗り越え、ついに2022年6月1日、市販バージョンが発表と相なった。

 販売台数275台、価格 約3億1000万円、半端ないカッコよさ… どこをとっても“モンスターな”このマシンが「公道を走れるF1」とされる所以とは?

価格3億円超 ベンツが作った「公道を走るF1」!! 1063馬力のモンスターエンジン搭載 メルセデスAMG ONEが超カッコいい

※本稿は2022年6月のものです
文/木村好宏、取材/A.オステルン(Kimura-Office)、写真/メルセデスAMG
初出:『ベストカー』2022年7月10日号

■F1コンストラクター「メルセデス」が作った3億円超えの市販車

1.6L、V6ターボエンジンとモーターによるハイブリッドユニットを搭載

 2017年のフランクフルトショー(IAA)でお披露目された「プロジェクトONE」は、市販を前提にしたハイパースポーツカーで「公道を走れるF1」と認識されていた。

 その理由は搭載されるパワートレーンが2016年のF1チャンピオンマシン「メルセデスF1W07ハイブリッド」をベースにしていたからである。

 販売台数は275台の限定で、価格は約3億1000万円(税別。税別!?)と発表された。

 そして最初の計画では2019年から出荷されるはずだったが、各国のホモロゲーションや耐久性などの問題の解消のために延期されてきた。

 そして今回、スペインのセビリアでようやく市販バージョンが公開されたのである。

 全長4.76m、全幅2.0m、そして全高わずか1.26mの2シータークーペは5年前のフランクフルトショーの舞台で登場したプロジェクトONEとほとんど変わらない姿だった。

 特にルーフのエアインテークからリアエンドに続くシャークフィンが特徴的だ。

 ガルウィングとは異なって大きく前方に開くシザーズドアによって、低い車高にも関わらずキャビンへのアクセスは容易だ。

 また「フォーミュラ1フォー2」(2人乗りF1)と名付けられたキャビンは一見したところタイトだがエルゴノミックなデザインで肘部分にも充分な余裕がある。

レーシングマシンのようなフォルム。ルーフからリアエンドに続くシャークフィンが特徴的

 インテリアデザインもプロトタイプとほぼ同じで、ドライバーの正面に10インチ、そしてダッシュボード中央にも同じく10インチのタッチパネルがレイアウトされている。

 電動アジャスタブルのステアリングはカーボン製で上部にシフトライトが並ぶ典型的なF1スタイルだが、中央にはエアバッグが内蔵されたパッドが大きくレイアウトされている。

 アルカンターラ地のドライバーシートはカーボンのモノコックボディに固定され、代わってドライブペダルとブレーキペダルユニットがドライバーに合わせてアジャストできるようになっている。

 なお、運転席からのリアビューは絶望的だが、フェンダーから大きく伸びたドアミラーに加えて、バックカメラで後方視界を捉える「ミラーカム」によって室内のリアビューミラーと同じように後方確認が可能である。

 当時メルセデスベンツの会長であったディーター・ツェッチェによって「F1の技術がダイレクトに公道に飛び出した初めての例!」と形容されたドライブトレーンは、1.6L、V6ガソリンターボエンジン(574ps)とターボユニットと一体のモーター(122ps)、クランクに直結されたモーター(163ps)、フロントアクスルの2基のモーター(163ps×2)でレイアウトされ、システム出力は1063psを発生。

 このウルトラハイパワーは新開発の7速AMTを介し、そしてAMGパフォーマンス4マチック・プラス・システムで4輪を駆動する。

 なお、オペレーティング主電力は通常の400Vから800Vへと昇圧されている。

 またドライブプログラムは走行シーンごとに、6種の選択が可能である。

 AMGの広報部によれば、このAMG ONEはまもなく生産開始されるが、その総販売台数は275台限定で、主な市場はヨーロッパ。

 伝統的なAMG市場である日本からの引き合いもあるが、その台数と日本での価格は現時点では明らかにされなかった。

●6つのドライビングプログラム
1.「Race Safe」:ハイパワーが求められる時にだけV6エンジンが始動
2.「Race」:V6エンジンは常に作動しており、高電圧バッテリーを充電し、フルエレクトリックパワーは常に入手可能
3.「EV」:EV走行モードで約18km走行可能
4.「Race Plus」:サーキット走行用モードで、アクティブエアロダイナミック作動、ローダウン&ハードダンパーセッティングになる
5.「Strat 2」:シャシーセッティングはレースプラス相当だがサスペンションはさらにハード、フルモーターパワーのサーキット用モード
6.「インディヴィジュアル」:公道用のモードで好みにセッティングが可能

■メルセデスAMG ONE 主要諸元
・全長×全幅×全高:4756×2010×1261mm
・ホイールベース:2720mm
・車両重量(DIN):1695kg
・エンジン形式:V6DOHCターボ+モーター
・排気量:1599cc
・エンジン最高出力/最大トルク:574ps/9000rpm
・システム出力:1063ps
・トランスミッション:7速(自動マニュアル方式)
・駆動方式:4WD
・サスペンション(前・後):5リンク+コイル+プッシュロッド(前・後)
・タイヤサイズ(前・後):285/35ZR19・335/30ZR20

【番外編コラム】1990年代にはGTマシンのロードバージョン「CLK-GTR」が登場した!

ホモロゲーション取得のため限定25台のみ作られたメルセデスベンツCLK-GTR

 数多くのスーパースポーツを手掛けてきたメルセデスベンツだが、1997年にFIA GT選手権参戦用にAMGと開発し注目を集めた一台がメルセデスベンツCLK-GTR。GT1のホモロゲーション取得用に作られ、ロードバージョンは25台販売された。

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みんなのコメント

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  • 暇をもて余した神々の遊び
  • 凄い車なんだが、発表から発売まで時間が掛かってしまって、顧客の興味は他に移ってしまったのも多そうだ。
    5年の間に色んな車がデビューしてるからね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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