そもそもドラレコ付きの保険って?
text:Hideaki Hamasaki(浜先秀彰)
【画像】ドラレコを用いた保険/サービス【自動車/バイク】 全12枚
近ごろ利用者が急増しているドライブレコーダー付きの自動車保険。
国内大手損害保険会社の損保ジャパンが、2018年から提供している安全運転支援サービス「Driving!」を9月にリニューアルするというのは、もっとも新しいニュースだろう。
Driving!は、特約として設定されており、契約と同時に専用のドライブレコーダーを愛車に装着して使用する。
今回のリニューアルでは損保ジャパン、パナソニック、パナソニックシステムソリューションズジャパンの3社によって共同開発された新型端末を導入したのがトピックだ。
ドライブレコーダーの利用料は保険料(月額850円または年額9720円)に含まれており、あおり運転対策などで車両後方の映像記録をしたい場合には別途オプションのリアカメラ(1万780円:税込・取付け費別)を購入して接続する。
このDriving!のために生まれた専用ドライブレコーダーは、コンパクトなボディに音声通話機能、Wi-Fi接続機能、みちびき対応GPSなどを内蔵した新開発品。ドライバーの安心感を高める3つの「つながるサポート」機能を実現しているという。
なお、カーAV大手のパイオニアは、サブスクリプション型サービスの通信ドライブレコーダー「ドライブレコーダー+(プラス)」をラインナップしている。こちらは保険会社との連携ではなく単独で利用できるタイプで、緊急通報機能やAIによる事故リスク予測機能などを搭載している。
リニューアルされる「Driving!」に話を戻そう。
通信型ドラレコでできること
新型ドライブレコーダーに搭載される前述の3つの「つながるサポート」機能の1つ目は、「かけつける機能」。
これは、事故による強い衝撃を検知したり、ドライブレコーダーに装備された緊急ボタンが押されると、自動的に損保ジャパン緊急時アシスタンスへと発信するものだ。
オペレーターがユーザーと通話することで状況を確認し、必要に応じてHELPNETと連携して救急・警察を要請したり、ALSOK(現場の安全確保/事故状況の確認など)、ロードアシスタンス(レッカーけん引/30分程度の応急処置)への連絡を行ってくれる。
あらかじめ登録した家族への通報が可能となっているほか、位置情報も自動的に送信されるため場所の説明は不要となっている。
そして2つ目は「運転中のサポート機能」。
車両周囲の状況を高精細なフルハイビジョン画質で録画するだけでなく、走行距離・時間、ヒヤリハットが発生した場所など詳細な運転データも同時に記録する。
そのうえ「前方衝突警告」「車線逸脱警告」「前方車両発進警告」「逆走警告」など4つの運転支援機能を備えており、音声による注意も促してくれる。
商品力は、“手厚い”サポート
3つ目の機能は、「運転後のセルフメンテナンス機能」というもので、クルマを降りてからのサポート。
専用スマホアプリやドライバーズページ(ウェブ)上で運転の振り返りや運転診断レポートが見られる。「月間レポート」では毎月の運転評価を確認でき、総合得点のほかに全国平均・年代平均との比較も行える。
「運転ごとのレポート」では走行ルートや距離・時間、運転評価をランク形式で表示し、ヒヤリハット発生地点をマップ上に表示できる。日々の運転での気づきで運転スキル向上にも役立てられる。
嬉しいことに運転特性スコアが80点以上の場合には、翌年度の自動車保険料が5%も安くなる走行特性割引の適用もあるという。
なお、これらの“つながる”機能は専用アプリ(無料)をインストールしたスマホとのWi-Fi接続で実現しており、ほかにも記録映像のダウンロード・駐車場所の確認、盗難時の位置情報追跡など、充実した機能が用意されている。
カー用品店やネット通販などで自分好みのドライブレコーダーを購入して利用するのも良いが、このような保険会社のサービスと連携したドライブレコーダーを利用するのもオススメ。
映像記録だけでなく手厚いドライバーサポート機能は、運転に不慣れな人や高齢者には大いに頼りになるだろう。
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