メルセデスのルイス・ハミルトンは、今回のサウジアラビアGPで急遽F1デビューを果たすことになったオリバー・ベアマンと同じ18歳の頃を振り返り、当時自身がF1に参戦していたらまだ準備が整っておらず、キャリアにダメージを及ぼしただろうと考えている。
ベアマンは虫垂炎で欠場することになったカルロス・サインツJr.の後任として、フェラーリのマシンを駆って急遽F1デビューを果たすことになった。初日はF2に乗り、2日目からのF1ドライブとなったにも関わらず、予選では11番手。Q3進出とはならなかったが、ハミルトンをQ2敗退まであと一歩のところまで追い詰め、その活躍は大いに賞賛された。ベアマンはまだ18歳である。
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ハミルトンが18歳の時にはフォーミュラ・ルノーのイギリス選手権でタイトルを獲得し、年末のマカオと韓国のレースでF3デビューを果たした。その後は2年間F3ユーロシリーズで過ごした後、2006年にはGP2(現在のFIA F2)でタイトルを獲得し、2007年にマクラーレンからF1デビューを果たした。
ベアマンと同じ年齢でF1デビューすることを想像できたかと尋ねられたハミルトンは、当時はF1を戦う準備はできていなかったはずだとmotorsport.comに語った。
「僕は22歳でF1にデビューした。18歳の時……僕はF3のどこで戦っていたんだっけか? とにかく18歳の時の僕は、F1を戦う準備はできていなかった。しかし、時代が違う。F2マシンは速くなった」
「でも間違いなく、僕は準備できていなかった。もし18歳でF1にデビューしていたら、僕のキャリアは今のようにはならなかったかもしれない。だから、待って良かったと思うよ」
「しかしマックス(フェルスタッペン)も早くにF1にデビューしたし、キミ(ライコネン)も若い頃にデビューした。他の人の中にも、そういうことを成し遂げた人もいる。でも僕は、待ったからこそデビューから12戦連続で表彰台を獲得できたと思う。だから、そういう基準を手にできて良かったと思っている」
そしてハミルトンは、来季自身が乗ることになるフェラーリのマシンで奮闘するベアマンを賞賛する。
「素晴らしいやつだね」
そうハミルトンは言う。
「彼はあと少しのところで、僕をQ2敗退させるところだった! 彼はとても素晴らしい仕事をしたね。カルロスの体調のことを聞いてとても残念に思ったけど、彼が元気で、手術がうまくいくことを願っている」
「でもいきなりFP3からマシンに飛び乗り、彼のようなパフォーマンスを発揮するのは、とてつもない仕事だ」
「そのことについては本当に本当に感銘を受けている。彼がどれほどの才能の持ち主なのかということを示していると思うよ。クルマも良さそうだ。だから彼は、すぐに自信を持って乗ることができたんだと思う」
ただレースはベアマンにとって厳しいモノになるだろうと、ハミルトンは言う。
「彼はロングランをやっていない。彼はF2での経験しかないんだ。だから大変な挑戦になるだろうと思う」
「それでも、彼は準備ができているように感じる。良い感じみたいだ。フェラーリのマシンは、タイヤに優しいマシンになっているようだしね。彼はまず、冷静さを保てばいいと思う。そして、”楽しんで!”と言いたいね」
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