1921年に初代が登場したインディアンの名車「チーフ」が、100周年の今年、フルモデルチェンジ。今回試乗した「チーフ・ダークホース」は、力強さと美しさを兼ね備えたスタイリングと、最先端のテクノロジーを融合させた一台だ。
文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:南 孝幸
インディアン「チーフ・ダークホース」インプレ・解説(宮崎敬一郎)
生誕100周年の節目に登場したスポーティで優美な新世代チーフ
【原付二種のカブを比較】乗り味・燃費・装備・価格を比べてみた!
このチーフ・ダークホースはインディアンのクルーザーの中でもスタンダードなモデル。1890ccのゆとりある大排気量Vツインの魅力に加え、低くてワイルドな車体レイアウトながら、街中からロングランまで適応する、上質な乗り心地も手に入れている。
巨大な空冷エンジンは、いにしえのサイドバルブエンジンをモチーフにしたフィンをヘッドにあしらった、独特の造形が特徴。
このクラスのクルーザーの中でも個性的な雰囲気を醸し出している。これが非常にトルキーで、6速・100km/hの2200回転あたりから、スロットルをひと開けすれば、ビッグNK顔負けの豪快なダッシュを生み出す。のどかにドババっと吠えながらだ。
このモデルにはスポーツ、スタンダード、ツアーという3つのライドモードが搭載されている。「スタンダード」の場合、空吹かしでピックアップを探ると穏やかな印象だったが、走行中スロットルを大きく開けると、極太トルクで猛然とダッシュしてくれる。
スロットル開度が大きめになる「スポーツ」モードでは、スタンダードほどスロットルを大きく開けなくても猛然とダッシュでき、ピックアップも軽い。
何より、アクセルを開けたときに弾けるような、しかも重低音がさらに効いた排気パルスを奏でるようになり、何とも愉しい。
その代わり、5速や6速で70km/hほどで走っている時は、慣れの問題だが、多少ピックアップが敏感に感じるかもしれない。それほど表情を変えてみせる。
「ツアー」はいわばレインモードに相当するもので、スロットルをガバガバ開けるなどのラフな操作でも気楽に走れるモードだ。
もうひとつ、このチーフは意外なほど乗り心地がいい。フロントフォークはソフトで、まるでツアラー。
リアサスはストロークが短そうだが、ちょっとした段差ならまろやかに、小気味良く吸収する。ロースタイルのクルーザーの中では傑出した快適さだ。
また、思い切り回しても、不快な振動が出ないのもいい。シャシーは国産の大型クルーザーのようなカッチリしたタッチで、クセのない素直なハンドリング。バンクセンサーが接地するくらいまでならマフラーを擦ることもないから、安心して峠も移動できる。
新型チーフは、クルーザーであることを忘れさせるほど自在に使え、大型クルーザーの魅力を、ソツなく、バランスよく備えている1台だ。
インディアン「チーフ・ダークホース」カラーバリエーション
カラーリングは3色、ブラックスモーク(税込227万8000円)、アルミナジェイドスモーク(税込235万8000円)、ステルスグレー(税込235万8000円)をラインナップ。
ブラックスモーク
アルミナジェイドスモーク
ステルスグレー
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元サイトで投票・回答インディアン「チーフ・ダークホース」ライディングポジション・足つき性
シート高:662mm
ライダーの身長・体重:176cm・68kg
ハンドルは遠めだが、ヒザの曲がりは適度でシートも肉厚。ロングランも快適だ。ただ、渋滞時などはそのシートに熱がこもりやすい。足着きはいいが、右側にあるエキパイ集合部が思いのほか足と近いので注意したい。
インディアン「チーフ・ダークホース」各部装備・ディテール解説
インディアン「チーフ・ダークホース」主なスペック・価格
[ 表が省略されました。オリジナルサイトでご覧ください ]
[ アルバム : 【写真13枚】インディアン「チーフ・ダークホース」 はオリジナルサイトでご覧ください ]
文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:南 孝幸
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