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【トップクラスの洗練度】新型日産キャシュカイ 欧州発表 eパワー初導入、実用性とプレミアム感の両立

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【トップクラスの洗練度】新型日産キャシュカイ 欧州発表 eパワー初導入、実用性とプレミアム感の両立

欧州コンパクトSUVのベストセラー

text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)

【画像】ライバルをリードできるか?新型キャシュカイ【先代モデルや国産ライバル車と比較】 全190枚

translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

3代目となる新型日産キャシュカイが欧州で発表された。新プラットフォーム、新デザイン、eパワーを採用するなど、コンパクトクロスオーバーとして人気の高い先代モデルから、大きく進化を遂げている。キャシュカイは以前、日本でも「デュアリス」として販売されていたモデルである。

新型キャシュカイは、ルノー・日産・三菱アライアンスのCMF-Cプラットフォームをベースに、「より目的意識の高い」スタンスと「アスレチックでダイナミック」なスタイリングを採用し、デザインを一新した。フロントエンドは新しいVグリルを採用し、ヘッドライトはスリム化され「ブーメラン」形状となっている。

全長4425mm(35mm増)、全幅1838mm(32mm増)、全高1625mm(10mm増)と大型化。スポーティーで堂々としたフォルムを実現したほか、20インチアロイホイールが新たにオプション設定されるなど、高級化が図られている。

デザイナーのマット・ウィーバーによると、パワートレインがすべて電動化されたことで、スタイルにも影響があったという。効率化のため空力性能の向上が図られているほか、ボディシェルも新しい複合材とアルミパネルの採用により60kgの軽量化を実現。また、新しい溶接とスタンピング技術により剛性が41%向上し、安全性とステアリング・レスポンスが改善された。

サスペンションは、フロントにマクファーソンストラットを採用。リアは前輪駆動モデルにビームアクスル、4輪駆動モデルにはマルチリンクがおごられる。また、レスポンスを向上させた新しいパワーステアリングを採用しており、日産は「実りあるドライビング体験を提供し続ける」としている。

eパワーを欧州初導入!ワンペダルも

インテリアも同様に大幅な見直しを行い、先進のインフォテインメントや安全技術を重視しながら、「プレミアム感、個性的なデザイン、使いやすさを追求した新たなスタンダード」を目指している。

従来の7.0インチに代わり、9.0インチの高精細マルチメディアタッチスクリーンが新たに採用され、10.8インチのヘッドアップディスプレイはクラス最大と言われている。また、グーグル・アシスタントとアマゾン・アレクサの音声コントロール機能を搭載。スマートフォンアプリ「日産コネクト」でクラクション、ライト、集中ロックなどの一部機能を遠隔操作できるようになっている。

ドアミラーの位置を変更してAピラーを細くし、フロントガラスの開口角を広くすることで、前方の視認性を向上させた。ホイールベースの拡大もあり、後席のレッグスペースは28mm拡大されている。リアドアは85度まで開くようになり、乗降性も向上した。また、リアサスペンションのレイアウトを変更し、荷室の床を低くしたことで、トランク容量も50L増加している。

パワートレインは2種類が用意された。ハイブリッドでは1.3Lターボエンジンと12Vシステムを組み合わせる。48Vよりも手頃な価格を実現するために選ばれた12Vシステムは、減速時にエネルギーを回収してエンジン停止時に電力を供給し、加速時には小さなトルクブーストを提供する。

1.3Lターボエンジンは138psと156psの2種類から選択可能で、6速MTまたはクロストロニックCVTと組み合わせられる。156psのエンジンは270Nmのトルクを発生し、スタンダード、エコ、スポーツ、スノー、オフロードの各ドライブモードが用意されている。4輪駆動はオプション。

また、欧州初導入となるeパワーも採用されている。「電動化へのユニークなアプローチ」と表現され、「毎日の運転をエキサイティングなものにする」ことができるという。1.5Lガソリンエンジンと145kWの電気モーターを組み合わせて190psを発生させる。日本ではおなじみだが、エンジンは駆動輪に接続されておらず、発電機としてのみ作動する。

日産は、この革新的なセットアップにより、EVの特徴である瞬間トルクと急加速を実現しながら、燃費とCO2排出量を改善することができるとしている。リーフと同様に、加速と減速をアクセルペダルのみで行える「eペダル」を搭載している点が特徴的。エンジンを切った状態では3km程度の走行が可能だという。

新型キャシュカイは、夏前に英国で発売されると予想されている。価格は未公表だが、現行モデルの2万3550ポンド(342万円)よりも若干値上がりするだろう。

Q&A 日産デザイン・ヨーロッパ副社長

欧州で日産のデザインを率いるマット・ウィーバーに話を聞いた。

キャシュカイのような人気のあるモデルは、どのように再発明するのでしょうか?

「欧州全体で300万人いるお客様から多くのフィードバックをいただいているので、それがある意味ではアドバンテージになりますね。デザインのアンカーポイントがあるとわかっていたので、それを取り入れられるように、先代モデルのお客様の要望に耳を傾けました」

デザインで気に入っている部分はありますか?

「フロントからリアにかけてのシャープなラインがとても気に入っています。新しいホイールアーチのレイアウトを考案したのですが、これがかなり変わっていて、一番広いところがフロントにあり、そこから中へと入っていくので、フロントのアスペクトが非常に広くなるんです。キャシュカイらしいプロポーションにも配慮し、お客様に認識してもらえるようにしたいと思っています」

新たな顧客層と既存の顧客とのバランスをどのように取るのでしょうか?

「そこが日産の得意とする分野です。新型は実用性と使いやすさという強固な基盤の上に立っているため、多くの人を惹き付けるはずです。このクルマを見た人は、『クルマが自分に語りかけてくる』と感じるでしょう。」

初代キャシュカイはコンパクトクロスオーバー市場の先駆者として注目を集めましたが、今では非常に多くのライバルが存在します。どのように目立たせるのでしょうか?

「このスタイリングがゲームを大きく前進させるでしょう。他にこのようなスタイリングはないと思いますので、クラスをリードすると確信しています。洗練性とテクノロジーにおいても力を注ぎました」

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