現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ホンダが「HEV」を「エイチイーブイ」と呼ぶのに違和感あり。業界的には何と読むのがスタンダード?

ここから本文です

ホンダが「HEV」を「エイチイーブイ」と呼ぶのに違和感あり。業界的には何と読むのがスタンダード?

掲載 更新 66
ホンダが「HEV」を「エイチイーブイ」と呼ぶのに違和感あり。業界的には何と読むのがスタンダード?

2020年になってホンダが2モーターハイブリッドシステムの名称を「e:HEV」に変えました。従来「スポーツハイブリッドi-MMD」と呼んでいたステップワゴンはマイナーチェンジによりグレード名に「e:HEV」と付けられましたし、フルモデルチェンジしたフィットやアコードのハイブリッドシステムも「e:HEV」と呼ばれています。

そして「e:HEV」の読み方はホンダの公式発表では「イーエイチイーブイ」となっています。ですが、これに違和感を覚えている自動車業界関係者は少なくないでしょう。なぜなら、自動車業界では一般名詞としてハイブリッドカーのことを「HEV」と表記することが多く、その場合は「ヘブ」と呼んでいるからです。

一般名詞としての「HEV」は「ハイブリッド・エレクトリック・ビークル」の略称です。エレクトリックという言葉が入っているように、電動が基本にあって、そこにエンジンをハイブリッドしたクルマというニュアンスです。

似たような言葉に「BEV」というものもありますが、こちらは「バッテリー・エレクトリック・ビークル」の略称で、バッテリーを電源に動く電動自動車を示します。つまり、多くの人が想像する典型的な電気自動車のことです。なおBEVは「ベブ」と読みますが、「HEV(ヘブ)」と音が似ているため、混乱しそうなときには「バッテリーEV(イーブイ)」と呼んで、区別を明確にすることもあります。

さらに混乱する用語として「ZEV」もある

多くの人は「EV」というと純粋な電気自動車を指すと思ってしまうでしょうが、グローバルに見ると「EV」は広く電動車両を示すカテゴリーであって、その中にハイブリッドや電気自動車が存在するという見方もあります。一時期、欧州メーカーが「全ラインナップをEV化する」と発表して、あたかもすべてを電気自動車にすると誤解されることもありましたが、その場合のEVというのは電動車両を示しているもので、「純粋なエンジン車は廃止して、ハイブリッドカーと電気自動車をラインナップする」という意味だったのです。

さらに混乱する用語として「ZEV」というものがあって、「ゼブ」と呼ばれることがあります。「ゼロ・エミッション・ビークル」の略称で、Eがエレクトリック(電動)ではなく、エミッション(排気放出物)となっているのが大きな違いです。ゼロ・エミッションというのは有害な排ガスを出さないという意味になります。ですからZEVの中には、BEVとFCVが含まれます。FCVとは「フューエル・セル・ビークル」の略称で、燃料電池車のことです。なお、FCVについては「エフシーブイ」と呼ぶことが多いようです。

余談が長くなってしまいましたが、というわけでホンダが「HEV」のことをエイチイーブイと呼ぶのには違和感を覚えるのでした。業界用語に慣れていると「イーヘブ」と呼びたくなってしまうのです。固有名詞を間違えるのは失礼なことですが、もし「イーヘブ」と発音している人を見たら、こうした事情を思い出してみてください。

文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)

こんな記事も読まれています

RAYS FAN MEETING2024は圧巻の800台エントリー! 新製品も続々と注目のホイールデザインを初展示
RAYS FAN MEETING2024は圧巻の800台エントリー! 新製品も続々と注目のホイールデザインを初展示
レスポンス
ランドローバー、レンジローバー2025モデルの概要を発表
ランドローバー、レンジローバー2025モデルの概要を発表
月刊自家用車WEB
F1コミッション、ポイントシステム変更についての決定を延期。今季スペインGPでの新リヤカメラ導入では合意
F1コミッション、ポイントシステム変更についての決定を延期。今季スペインGPでの新リヤカメラ導入では合意
AUTOSPORT web
ラリー仕様の初代アルピーヌA110を手懐けてみた 求められるは「勇敢さ」 歴史アーカイブ
ラリー仕様の初代アルピーヌA110を手懐けてみた 求められるは「勇敢さ」 歴史アーカイブ
AUTOCAR JAPAN
【MotoGP】ヤマハ、カル・クラッチローによる3回のワイルドカード参戦を発表。イタリア、イギリス、サンマリノを予定
【MotoGP】ヤマハ、カル・クラッチローによる3回のワイルドカード参戦を発表。イタリア、イギリス、サンマリノを予定
motorsport.com 日本版
ホンダ「新型ミニバン」! 斬新「対面シート」&窓なしテールの「次期型オデッセイ」!? “超開放空間”実現の「スペースハブ」実現性は?
ホンダ「新型ミニバン」! 斬新「対面シート」&窓なしテールの「次期型オデッセイ」!? “超開放空間”実現の「スペースハブ」実現性は?
くるまのニュース
ランボルギーニのSUV『ウルス』に800馬力のPHEV登場…北京モーターショー2024
ランボルギーニのSUV『ウルス』に800馬力のPHEV登場…北京モーターショー2024
レスポンス
タフでおしゃれなアウトドア派クロスオーバー スマート「#5」初公開 年内市販化予定
タフでおしゃれなアウトドア派クロスオーバー スマート「#5」初公開 年内市販化予定
AUTOCAR JAPAN
もしや新型CX-5か!?  パキパキボディがイイね!!  しかもディーゼル廃止で全車電動化か!?【北京ショー】
もしや新型CX-5か!?  パキパキボディがイイね!!  しかもディーゼル廃止で全車電動化か!?【北京ショー】
ベストカーWeb
日産R35「GT-R」にコスパに優れた本格派ブレーキローターが誕生! 12ミリと14ミリのハブボルトに対応したスグレモノでした
日産R35「GT-R」にコスパに優れた本格派ブレーキローターが誕生! 12ミリと14ミリのハブボルトに対応したスグレモノでした
Auto Messe Web
トヨタ、テンセントと提携 AI技術生かしたサービス提供
トヨタ、テンセントと提携 AI技術生かしたサービス提供
日刊自動車新聞
ホンダ『イエ GTコンセプト』が初公開、4ドアクーぺEVで中国トレンドに真っ向勝負…北京モーターショー2024
ホンダ『イエ GTコンセプト』が初公開、4ドアクーぺEVで中国トレンドに真っ向勝負…北京モーターショー2024
レスポンス
バイクニュース今週のダイジェスト(4/22~26)
バイクニュース今週のダイジェスト(4/22~26)
バイクブロス
予想が外れるマクラーレン、ピアストリも“浮き沈みのワケ”解明が急務と指摘。タイヤへの負荷が影響か?
予想が外れるマクラーレン、ピアストリも“浮き沈みのワケ”解明が急務と指摘。タイヤへの負荷が影響か?
motorsport.com 日本版
一度は乗ってみたい! サイドカーは、通常のバイクにつけることができる?
一度は乗ってみたい! サイドカーは、通常のバイクにつけることができる?
バイクのニュース
なぜ免許とマイナカード「24年度末」に一体化? 紛失時はどうなる? 一体化でどんな影響ある?
なぜ免許とマイナカード「24年度末」に一体化? 紛失時はどうなる? 一体化でどんな影響ある?
くるまのニュース
ボルボ XC40、豪華仕様の限定車「プラス B3 セレクション」発売
ボルボ XC40、豪華仕様の限定車「プラス B3 セレクション」発売
レスポンス
「出遅れ」「巻き返し」「反転攻勢」EVめぐる話題が目白押し【新聞ウオッチ】
「出遅れ」「巻き返し」「反転攻勢」EVめぐる話題が目白押し【新聞ウオッチ】
レスポンス

みんなのコメント

66件
  • メーカーが決めた呼称にいちゃもんつけるとか何がしたいんだろう?
    てゆうかヘブって言いたいなら勝手にすればいいのでは?
    何が言いたいのかさっぱりわからん記事
  • 近年まれに見る、くだらん記事を見てしまった。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村