はじめに 新型4シリーズ・カブリオレとは
text:Wataru Shimizudani(清水谷 渉)
【画像】新型4シリーズ カブリオレ/クーペ【見比べる】 全110枚
画像は欧州仕様のものを含みます。
2月25日。BMW日本法人は、フルモデルチェンジした「BMW 4シリーズ・カブリオレ」の販売を開始すると発表した。
BMWの車両ネーミング体系の変更に伴い、3シリーズのクーペとカブリオレは2013年のフルモデルチェンジ時に4シリーズへ車名が変更された。今回のモデルで、4シリーズとしては第2世代となる。
2代目となった4シリーズ・クーペは2020年6月に世界発表され、日本市場にも同年10月から導入。今回発売されたカブリオレも、ヨーロッパでは同年9月に発表されている。
なお、先代4シリーズに設定されていた4ドア・クーペの「グランクーペ」も近い将来には発表されると予想されている。
先代の4シリーズは3シリーズのクーペ(およびカブリオレ)的なモデルだったが、現行型は縦型の大きなキドニー・グリルが特徴的なフロントマスクを採用して、スタイリングは3シリーズとは大きく差別化され、日本でも話題を集めている。
スポーティでエレガントなデザインとダイナミックな運動性能を持つ新型4シリーズ・クーペをベースに、屋根を開けることでオープンエア・ドライビングを可能にした4シリーズ・カブリオレ。その概略を紹介していこう。
新型4シリーズ・カブリオレ 外観
新型4シリーズ・カブリオレのサイズは、全長4775×全幅1850×全高1395mm、ホイールベースは2850mm。
このサイズは、4シリーズ・クーペと変わらない。ちなみに、3シリーズ・セダンとはホイールベースは同じだが、全長は60mm長く、全幅は25mm幅広い。
新型4シリーズ・カブリオレが、従来型のカブリオレと大きく違うところは、開閉式のトップがハードトップではなく、キャンバス製のソフトトップとなったことだ。従来型のハードトップより、およそ40%も軽量化されているという。
トップの開閉はもちろん電動式で、クローズドの状態から約18秒でフルオープンのスタイルに変身。クローズドの状態では、AピラーからCピラーにかけて流れるような美しいルーフラインを持つエレガントなクーペスタイルとなり、ソフトトップを開ければ見るものを魅了する美しいオープンモデルとなる。
基本的なボディデザインは、4シリーズ・クーペと共通。
フロントまわりでは、BMWのアイコンとなるキドニー・グリルを、1930年代に一世を風靡したBMW 328、1960年代に登場したBMW 1600やBMW 2002同様に縦型にデザインした。これにより、スポーティかつエレガントなキャラクターを際立たせている。
さらに、キドニー・グリルを大型化することで、その存在感を余すことなく表現している。
リアまわりでは、BMW伝統のL字型リア・コンビネーションライトに、4シリーズ・クーペ同様に立体的かつ有機的な曲線を付与。さらに、ライトまわりをブラックアウトすることで、BMWのクーペらしい個性的なリアビューを表現している。
新型4シリーズ・カブリオレ 内装&コネクティビティ
インテリアは、基本的に4シリーズ・クーペと変わらない。それはつまり、3シリーズ・セダンとも大きく変わらないということになるのだが、上質なインテリアは継承されている。
メーターパネルには12.3インチのデジタル・インストゥルメントパネルを、センターダッシュ上方には10.25インチのワイドディスプレイを配置。BMWの伝統でインターフェースは少しドライバー側にオフセットしており、センターコンソールにはATのシフトノブとiドライブのダイヤルなどが備わる。
オープン化に伴い、ラゲッジスペース容量はクーペの440Lより少なくなっているが、それでもオープンの状態で300L、クローズドの状態なら385Lを確保している。従来型の4シリーズ・カブリオレより、オープン時は80L、クローズドでも15L拡大されている。(ヨーロッパ仕様の数値)
コネクティビティでは、車載通信モジュールにより、クルマとユーザー、そして情報をITネットワークでシームレスに繋げている。新しいスマートフォン向けアプリ「BMWコネクテッド」の導入により、快適でスマートなモビリティ・ライフをサポートする新しいパーソナルアシスタント・サービスが楽しめる(iOSのみに対応)。スマートフォンで事前に検索した目的地を車両に送信するなど、利便性を大幅に高めている。
また、音声会話だけで車両の操作や情報へのアクセスが可能となる「BMWインテリジェント・パーソナルアシスタント」も搭載。「OK, BMW」と話しかけることで、車両の操作や目的地の設定などができる。
さらに、クルマのキーを持っていなくてもiPhoneをドアハンドルにかざすことで、解錠/施錠やエンジン始動も可能になっている。
新型4シリーズ・カブリオレ シャシー&パワートレイン
本国仕様の4シリーズ・カブリオレにはディーゼル、マイルドハイブリッドなども設定されているが、日本仕様は今のところ2種のパワートレインを用意。
「420i」に搭載される2Lの直4ガソリン・ターボと、「M440i」に搭載される3Lの直6ガソリン・ターボである(M440iに関しては後述)。
420iカブリオレに搭載される2L 直列4気筒DOHCターボは、最高出力は184ps/5000rpm、最大トルクは30.6kg-m/1350-4000rpmを発生。このパワースペックは、発生回転数まで420iクーペに搭載されているものと同じだ。
組み合わされるトランスミッションは8速ATで、駆動方式はもちろんFRを採用。ちなみに、WLTCモード燃費は13.3km/Lを達成している。
クーペをベースにオープン化する場合、ボディの剛性を確保するために補強が必要となる。
BMWとしては、カブリオレらしいダイナミックな走りを実現するために、サスペンション取付け部やアンダーフレームを強化するとともに、高剛性ボディを採用。これにより、ロール剛性の強化や、切れのあるスポーティなハンドリングがもたらされたことに加え、屋根を開けた状態での衝突時における安全性能を向上させるため、カブリオレ特有の補強も施されている。
それゆえ、車両重量はクーペより150kgほど重くなっている。
新型4シリーズ・カブリオレ 装備&ADAS
コネクティビティに関連する装備は先に紹介したが、安全機能に関連する装備も充実している。
BMWが国内認可取得モデルとして初めて導入したハンズ・オフ機能も搭載。
「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」とは、高速道路での渋滞時に、ドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する支援システムだ。この機能は、ドライバーが絶えず前方に注意するとともに、周囲の道路交通や車両の状況に応じて直ちにハンドルを確実に操作することができる状態にある限りにおいて、ステアリングから手を離して走行が可能となるものだ。
また、運転支援システムの「ドライビングアシスト・プラス」も標準装備。高性能3眼カメラ&レーダー、および高性能プロセッサーによる高い解析能力によって、より精度と正確性が向上した、最先端の運転支援システムだ。
アクティブ・クルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付き)、レーンチェンジ・ウォーニング(車線変更警告システム)、レーンディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)など、多くの機能を搭載。
さらに、標準装備のパーキング・アシスタントには、車両が直前に前進したルートを最大50mまで記憶し、その同じルートをバックで正確に戻ることが可能となるリバース・アシスト機能が採用されている。都会の狭い道ですれ違いに困ったときなどには、ありがたい機能だ。
Mモデル M440i xドライブ・カブリオレ
今回、日本仕様の4シリーズ・カブリオレには、「M440i xドライブ・カブリオレ」も設定された。
これはBMW M社が開発し、サーキットで培われた技術を余すことなく取り入れて走行性能を高めたMパフォーマンス・モデルだ。
エクステリアにはMパフォーマンス・モデル専用のセリウムグレーをキドニー・グリルやエア・インテーク、ミラーキャップなどに採用して、ハイパフォーマンス・モデルとしての存在感と個性を主張。トランクリッドにはMリア・スポイラーも装着し、空力性能を高めて高速走行時の安定性を向上させている。
パワートレインには、最高出力387ps/5800rpm、最大トルク51.0kg-m/1800-5000rpmを発生する3Lの直列6気筒DOHCターボを搭載する。
トランスミッションは8速ATを組み合わせ、駆動方式はインテリジェント4WDシステムの「BMW xドライブ」。
Mアダプティブ・サスペンションやMディファレンシャルも採用し、悪路でも安定したコントロールとスポーティな走りを実現し、0-100km/h加速は4.9秒(ヨーロッパ仕様の数値)を誇る。
安全機能やコネクティビティ機能に関連する装備は、420iと同様に充実されている。
新型4シリーズ・カブリオレ 価格/納車時期
新型4シリーズ・カブリオレの消費税込みの車両価格は、下記のとおりとなっている。
420iカブリオレ:641万円
420iカブリオレMスポーツ:696万円
M440i xドライブ・カブリオレ:1089万円
いずれもハンドル位置は右のみの設定だ。
前述のとおり、日本発売は2月25日。なお、納車は2021年3月以降を予定している。
新型4シリーズ・カブリオレ スペック
新型BMW 420iカブリオレ スペック
車両価格:641万円
全長×全幅×全高:4775×1850×1395mm
ホイールベース:2850mm
車両重量:1710kg
エンジン形式:1998cc直4 DOHCターボ:
最高出力:184ps/5000rpm
最大トルク:30.6kg-m/1350-4000rpm
駆動方式:FR
トランスミッション:8速AT
燃費(WLTC):13.3km/L
新型BMW M440i xドライブ・カブリオレ スペック
車両価格:1089万円
全長×全幅×全高:4775×1850×1395mm
ホイールベース:2850mm
車両重量:1880kg
エンジン形式:2997cc直6DOHCターボ
最高出力:387ps/5800rpm
最大トルク:51.0kg-m/1800-5000rpm
駆動方式:4WD
トランスミッション:8速AT
燃費(WLTC):10.9km/L
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みんなのコメント
4カブりオも幌は黒一色なの?
折角、軽~い感じで乗りたいから、少し前の6カブりオみたいに幌色選択できるように戻してほしい
幌の汚れが・・・という人は今まで通り幌は黒かえばいいんだからさ