積算5167km 並大抵のものではない電費
最近は、BMW iXの電費効率の良さに感心している。1kWhあたり何km走行できるのかが、内燃エンジンモデルでいう燃費に相当するのだが、現在の水準では6.0kmを超えればかなり優秀といえるだろう。
【画像】BMWの最新フラッグシップBEV SUV iX iX3とi4 最新のiX1とi7も 全109枚
iXの場合は5.6km/kWh。車重が2510kgある大柄なSUVで、秀でた動力性能を生む駆動用モーターを搭載することを考えると、BMWの成果は並大抵のものではない。
積算5874km 従来のような個性を獲得できるか
バッテリーEV(BEV)で不安視されることの1つが、従来のクルマのような個性を獲得できるかどうかだと思う。駆動用モーターやバッテリーが複数メーカーで共有されるだけでなく、内燃エンジンとは異なり、独自のチューニングを加えることも難しい。
ボディのデザインを変えただけでは、クルマとして面白みのある独自の個性を創出したとはいえない。既に各メーカーがBEVを販売している状況にあるが、均質化は否定できない状況だと思う。
しかし、BMW iXはそれに合致しない。BEVのドライビング体験は氷のように冷淡だとする人もいるが、それとも一線を画している。
1段上のレベルで完成された洗練性
これまでに、iXで長距離のドライブ旅行も体験した。フランスまでの数100kmの移動もこなしたが、近年では最も快適で疲れ知らずに移動できるクルマだと実感することになった。後日、その内容もご紹介したいと思う。
明らかに弱点だと感じるポイントはない。シート・クッションの具合やドライビングポジションは完璧だし、滑らかで静かな加速や走り、優れた乗り心地、大きな荷室に至るまで唸らされる水準にある。
加速時には、作曲家のハンス・ジマー氏によるサウンドが車内に響く。前回のレポートでもご紹介したが、数週間が経過した今でも飽きることなく楽しめている。駐車場や赤信号から発進する度に、力強い速度上昇とともに聞こえてくる。
また、BEVは洗練性が強みといえるが、iXは更に1段上のレベルで完成されている。ランドローバー・レンジローバーも静かで上質ながら、50年間に及ぶ開発経験によって、そう仕上げられるべきモデルだともいえる。
一方のiXは、BMW初のBEVのSUVになる。それでいてこの完成度の高さなのだから、これから一層素晴らしいモデルが生まれてくるに違いない。大きな期待を抱かせる。
小さなホンダeに並ぶ電費効率の良さ
駆動用モーターとバッテリーの印象は、メーカー間で殆ど変わらないという考えも払拭している。i3を起源とするこれまでの開発を経て、動力性能やエネルギー効率がしっかり追求されている。
iXには、BMWでは5世代目となる駆動用モーターが2基搭載されている。総合での最高出力は523psと力強い一方で、電費効率にも優れている。
筆者はコンパクトハッチバックのBEV、ホンダeを長期テストで運転していた。その電費効率は、温かい好条件の日で6km/kWhに近づき、寒くなると4.5km/kWhへ悪化した。この数字を、近年の指標の1つとして比べることにしている。
SUVのiXは車重が倍以上あり、最高出力は4倍近くあるものの、ホンダeの数字に並んでいる。動力性能だけでなく、エネルギー効率も極めて高いことを証明するものだと思う。
BEVの開発競争は、現在も加速するように繰り広げられている。そのなかでiXは、最前線に位置するといっても過言ではない。
テストデータ
気に入っているトコロ
カラーコーディネート:筆者はバーガンディとゴールドの組み合わせを気に入っている。フロントグリルには賛否あるとしても、他の配色よりスマートに見えると思う。
気に入らないトコロ
警告音:狭い位置へバックで駐車する際などは特に、センサーやカメラによる警告が多すぎる。余計に気を使ってしまう。
テスト車について
モデル名:BMW iX xドライブ50 Mスポーツ(英国仕様)
新車価格:9万9965ポンド(約1659万円)
テスト車の価格:11万6965ポンド(約1941万円)
テストの記録
航続距離:608km
電費:5.7km/kWh
故障:なし
出費:なし
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
運営ブチギレ!? 一般車が「検問突破」何があった? 国際イベントでありえない"蛮行"発生! ラリージャパン3日目の出来事とは
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
「タイヤの摩耗が早い」「買い取り価格は期待できない」EVにまつわる巷のウワサ6つの真実
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
4年位前、見知らぬモデルSのオーナーと話をしていて、コレ…こんなに大きい車なのに1000ccの車と自動車税同じなんですよね!?って話しかけたら「そういうの僕よくわからないから…」っと言われました。そりゃそうですよね…このクラスを乗る人って経済性じゃないですからね。