トーヨータイヤは2024年9月10日、国内市場初の小型EVトラック専用スタッドレスタイヤ「NANOENERGY(ナノエナジー) M951 EV」を9月から発売すると発表した。発売サイズは1サイズで、価格はオープンプライスとなっている。
日本国内のCO2排出量のうち、運輸部門が全体の約2割を占め、物流業界では脱炭素化に向けた取り組みが本格化している。商用車メーカー各社もEVトラックのラインアップを強化しており、短距離輸送を主体とした小型車両のEV化が進んでいる。また、大手の荷主や運送会社に対し、輸送手段における「非化石エネルギー」への転換が義務づけられたことから、EVトラックは今後さらに需要の増加が見込まれる状況だ。
BMW M3を一部改良 MxDriveを組み合わせたコンペティション仕様
EVは航続距離が重視され、タイヤにはこれに貢献する低電費性能が求められる。特にEVは、バッテリー搭載による車両重量の増大、大トルクによる大きな駆動力による加速性能の向上、回生ブレーキの使用などEV特有の特徴を持つため、タイヤに対する負荷が高くなる。このような車両の特性や市場ニーズを考慮し、トーヨータイヤは小型EVトラック専用のスタッドレスタイヤを開発したのだ。
新商品の「NANOENERGY M951 EV」は、EV専用非対称パターンを採用し、氷雪上性能と耐摩耗性能を高次元で両立。ブロックを大型化することで剛性を高め、また高密度に配置されたサイプによりアイス性能も確保している。さらに、耐摩耗NCPコンパウンドを用い、低電費性能と耐摩耗性能の向上を追求。また、ビードワイヤーには環境に配慮した再生素材を採用している。
NANOENERGY M951 EVのトレッドパターンは、リブ(縦溝)パターンによって耐摩耗性能の向上を図りつつ、大型ブロックパターンに高密度ウェーブ3Dサイプを配置して高トルクに対応するトラクション性能と氷雪上性能を両立。
コンパウンドは、独自の材料設計基盤技術「Nano Balance Technology(ナノバランステクノロジー)」を活用。さらに、コンパウンドのエネルギーロスを低減できる独自のプロセス技術「Nano Composite Polymer(ナノ・コンポジット・ポリマー)」を用いて、最適なコンパウンドを設計。
現行商品(汎用スタッドレスタイヤM919)比で、転がり抵抗を15%低減し、耐摩耗性能を38%向上させている。発売するタイヤサイズは、215/70R17.5 荷重指数:123/121J(最高速度100km/h)の1サイズ。
トーヨータイヤは、6月に発売した「NANOENERGY M151 EV」と今回の商品により、今後活用拡大が見込まれる小型EVトラックの社会的な貢献を足回りから支えるとしている。
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トーヨータイヤ 公式サイト
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