はじめに
電動のボルボという話になったとき、最初に思い浮かぶのはボルボ車ではなく、ポールスター2だ。結局のところ、そのふたつのブランドはきわめて密接な関係にあるのだ。そもそもポールスター2は、もともとボルボとして世に送り出される予定だった。それが、EV専業ブランドとしてポールスターを立ち上げたことで、PHEVクーペのポールスター1に続くモデルへと変更されたのだ。
ポールスター2のルックスはかなりボルボチックで、フィールもやはりそうだが、将来的にはもっとはっきり違うアイデンティティを打ち出すことが計画されている。そのいっぽうで、ボルボ自体が電動化を強めく進めていて、これまでマイルドとプラグイン、2タイプのハイブリッドのラインナップを拡充させてきている。しかし、EVのビッグウェーブはまだ来ていない。
このスウェーデンのブランドは、XC40リチャージでEV市場に足を踏み入れた。そして、ボルボが史上初のEV専用設計モデルと呼ぶ、今回のC40を投入した。
たしかに、C40にはEV仕様しかない。それは事実だ。しかし、専用設計というのはおおげさなところもある。というのも、突き詰めればこのクルマは、XC40のクーペ風バージョンであり、その要素はXC40のマイナーチェンジ版にも盛り込まれるのだから。
今後の電動ボルボは、もっと攻めたものになるだろう。ピュアEVとハイブリッドモデルのデザインは差別化が図られ、アルファベットと数字を組み合わせた車名は廃して、より各車の独自性を打ち出したネーミングがされる見込みだ。つまりC40は、その過渡期にあるクルマであり、しかし意義深いモデルでもある。
意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆
XC40のクーペ版だと言ったが、車名のCもクーペを示唆する記号だ。しかし、ボルボは公式にクーペと呼んでおらず、クロスオーバーという表現を好んで使っている。
いずれにせよ、C40と、同じ電動パワートレインを積む仕様のXC40との最大の違いが、スロープしたルーフラインにあることはまちがいない。角ばったXC40ではなく、1300ポンド(約20万円)ほど高いC40を選ぶ動機も、結局はスタイリングにあるはずだ。
そこは個人の好き好きだが、大半のテスターとカメラマンは、クーペ風SUVの中でも塊感のあるほうに数えられるという意見で一致を見た。大径ホイールと高いリアデッキは、この手のクルマに欠けがちな、四股を踏んだような力強さを感じさせる。テールスポイラーと、Dピラーにまで伸びる区分けされたテールライトもなかなか見栄えがいい。
ただしひと皮剥くと、中身はXC40と変わりない。つまり、C40のベースとなるのは、ポールスター2ともシェアしているCMAプラットフォームだ。開発段階から大型バッテリーと2モーターの搭載を想定しているCMAはしかし、XC40がそうであるように、内燃エンジンの搭載にも対応する。
そのため、テスラ・モデルYなどに比べると、ボディサイズを最大限まで効率的に使っているとはいえない。それでも、総電力量78kWh/実用量75kWhのバッテリーを積載でき、ほどほどながらフロントトランクを設けるのに十分な容量を確保している。
2モーター仕様のリチャージ・ツインは、204psのモーターを前後それぞれに搭載し、合計408psを発生。それより安価な前輪駆動のリチャージは、グロス69kWh/ネット67kWhのバッテリーと231psのモーターを積み、433kmの航続距離を謳う。これは、リチャージ・ツインより8km短い。
75kWhバッテリーで441kmという航続距離は、エネルギー効率の新たなスタンダードを打ち立てた、と言えるほどのことではない。4.5km/kWhという公称値は、ヒュンダイ・アイオニック5の5.3km/kWhや、テスラ・モデルYの6.0km/kWhに及ばない。
この残念な結果は、バッテリーのマネージメントが競合他車ほど先進的ではないことによるものだ。加えて、メカニズムを共用するポールスター2の5.1km/kWhにも水を開けられているが、これはC40のボディが原因だといえる。実測重量は2172kgと、このクラスでは最重量級なのだ。しかも、Cd値は、EV専用設計のクロスオーバーはほとんどが0.3を切るのに対し、0.32にとどまっている。
内装 ★★★★★★☆☆☆☆
C40のキャビンは、XC40で見慣れた眺めとそれほど変わらない。2018年にXC40をテストした際、われわれはスタイリッシュで、4万ポンド(約620万円)程度のクルマとしては高級感があると評価した。
しかし、C40は最上級仕様が6万ポンド(約930万円)近い。そうなると、違う見解を持ってしまう。
どこを見てもしっかり取り付けられていて、スイッチ類はしっとりした手触りが心地いい。ドアハンドルの機械的な音にも、満足感を覚える。しかしながら、2018年時点でさえ、安っぽいプラスティックが目につく部分はあった。それは目立たない低い部分だけでなく、明らかに視界に入ったり、手が触れることの多い操作部にも見つけられた。
ウッドパネルくらいはほしいところだが、加飾パネルはすべてプラスティック素材だ。等高線のようなパターンを施したシースルーパネルは、夜になるとバックライトに照らされて独創的な眺めとなるが、昼間見る限りは所詮プレーンなプラスティックにすぎない。
最近のEVの多くがそうであるように、インテリアにレザーは使われない。オプションのウール混紡シートは、個性的で魅力を感じる。だが、テスト車に装備されていたのはマイクロスウェードのシートで、高級感はあまり感じられなかった。
おまけに素材の通気性が悪く、長時間座っていると汗ばんで蒸れる。それはステアリングホイールの合成皮革も同じだ。その手触りは、ナッパレザーよりラバーのスポンジを思わせる。
室内スペースは予想通り、XC40と同等だ。まずまずだが、コンパクトSUVとして並外れて広いわけではない。後席は、大人が座っても十分なレッグスペースとヘッドルームがあるものの、長時間座っていて快適とはいえない。着座位置が低く、背が高いひとにはもも裏のサポートが足りないからだ。
おまけに、EV専用設計のライバル、テスラ・モデルYやキアEV6の後席は、サルーン並みの広さがある。それに比べてしまうと、C40のリアシートは色褪せてしまう。
C40の荷室容量は、XC40のEVモデルより6L、ガソリンモデルと比べても39L小さいのみだ。ところが、413LというサイズはキアEV6やBMW iX3より小さい。
スロープしたルーフは、荷室容量にはそれほど大きな影響を与えてはいないが、後方視界はかなり制限している。高いリアデッキは、車間を詰めた後続車を視認しづらくする。離れたクルマについては、ルーフスポイラーが同じく邪魔をする。
走り ★★★★★★★★★☆
電動化はボルボに、思いがけないほどのハイパフォーマンスをもたらした。もしプラグインハイブリッドの中型SUVで最速モデルがほしいなら、454psのXC60 T8がおそらくそれにあたるだろう。
C40は、2モーター仕様で408ps。これはBMW iX3やメルセデス・ベンツEQA 350、アウディQ4 E−トロン50をも凌ぐ。
テスラ・モデルYロングレンジのほうが、パワーだけをみればやや上だ。しかし、0−97km/h加速は、ボルボのほうが0.3秒速い。その差が埋まるのは129km/h到達時点で、そこから先はテスラのほうが速い。そしてC40の最高速度は、ほかのボルボ車と同じく180km/hだ。
4.4秒という0-97km/h加速タイムは、スポーティではないクロスオーバーSUVとしては驚異的だ。大多数のユーザーは、231psの前輪駆動版で十分事足りるはずだ。しかし、目立たないファミリーカー的なボルボが、強力なパフォーマンスを発揮するというのはじつに楽しいではないか。
さらにそのパワーは、どんな場合にも、じれったさもエンジンの唸りも、シフトチェンジやホイールスピンもなしに引き出せる。C40の発進には、ただ右足を踏み込むだけでいい。
前後の電気モーターはどちらもパワフルだ。ハードなスタートダッシュをすると、鼻先が浮いて荷重が抜ける前輪がほんのわずかにスリップする気配があるものの、2モーターのEVは多くがそうであるように、グリップして前へと進んでいく。
スピードが制限されるオフロードモードを除けば、走行モードの選択肢は用意されていない。そのため、C40は常に速さを感じさせるが、スロットルペダルのトラベルが大きいので、ゆったり一定速で走るのも、市街地を流すのも楽にできる。
ドライバーに選択肢が用意されるのは、減速のときだ。最新EVの多くは、エネルギー回生に調整範囲が設けられている。まったく作動しない状態からアダプティブなワンペダル運転可能状態まで、といった具合に。しかし、C40に用意されるのはふたつのみ。まったく回生しないモードと、回生を最大に効かせてワンペダル運転ができるモードだ。
もしもスロットルを抜いたときに少しだけ減速するのが好みだとしたら、フラストレーションを感じるだろう。ふたつのモードの切り替えも、期待したほど簡単ではない。選択肢を見つけるには、ディスプレイを2回タップしてから1回スワイプする必要がある。
ありがたいことに、ワンペダル運転機能とブレーキペダルの協調はうまく調整されている。ワンペダルモードでは、とてもスムースにストップする。ブレーキペダルのフィールは明らかに人工的だが、少なくとも一貫して硬く、楽に調整できる。絶対的なブレーキ性能は、ほかの電動SUVと同程度だ。
使い勝手 ★★★★★★★☆☆☆
インフォテインメント
パッと見では、C40のインフォテインメントシステムに、XC40が装備する旧型のセンサスシステムとの違いをみつけることはできない。画面の4列メニューも、使われているフォントも同じだ。
しかしながら、中身は完全に新開発された、Googleベースのシステムだ。ボルボはすでにほかのモデルで採用していて、今後はすべてのモデルで既存のインターフェイスと置き換えられることになっている。となれば、従来品より出来がよくなければ許されないところだ。
ディスプレイの反応は素早く、一度ホーム画面の設定方法がわかれば、好みに合わせて構成を変更でき、画面をきわめて有効に使える。ナビゲーションはGoogleマップを使用していて、交通情報もしっかりしている。しかし、音声案内はベストとはいえない。
最大の問題は、Apple CarPlayとAndroid Autoが組み込まれていないことだ。Spotifyは内蔵だが、ほかのメディアプレイヤーはBluetooth経由なので、それらはスマートフォン経由でしか操作できない。しかも、なかにはセッティングのメニューが非常に使いにくいものもある。
燈火類
アルティメットグレードには、マトリックスLEDヘッドライトが標準装備。パワフルで、対向車の防眩機能はすばやく照射範囲を調整する。
ステアリングとペダル
押し並べてふつうのドライビングポジションだ。
操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆
ボルボは、C40を決してクーペとは呼ばないように、スポーティやダイナミックという言葉もまったく使わない。これは斬新なことだ。電動SUVは驚異的なパフォーマンスの持ち主であっても、スポーツカーになろうとする必要はない、ということだ。
そうはいうものの、C40の走りにはじつに満足感を覚えるところがある。スプリングは比較的ソフトだが、ボディの挙動はうまくコントロールされている。かなり重いクルマだが、そのウェイトが路面の最大級のバンプでもフラットに伸してしまうような感覚だ。
従順なサスペンションは多少のロールを生むが、過剰ではない。テスト車が履くピレリPゼロは、ドライコンディションで比較的高いグリップをもたらすが、これはグッドチョイスだといえる。というのも、ステアリングホイール越しに、グリップ限界を察知することができないからだ。
近年のボルボは全体的に、一定して安心感を覚える手応えがステアリングにあるものの、一切のインフォメーションをフィードバックしてくれない。ステアリングフィールを締める選択肢はあっても、操舵が重くなるだけで、感覚は人工的なままで、プラスの要素はあまりない。
ウェットコンディションでは、C40はやや苦戦する。フロントはひたすら進もうとしがちだが、状況の悪い路面で飛ばすと、保守的なスタビリティコントロールが思いがけず効いて、それからリアが歩調を速める。
パフォーマンスカーであれば、この手のムラっ気を見せられるとやる気を削がれる。だが、C40の限界は高いので、もしもそういう事態にたびたび遭遇するとしたら、おそらくそれはドライバーが2.2tの電動SUVの走らせ方を理解していないのが原因だ。
ある程度の自制心を持って運転すれば、C40はB級道路を自信を持って走らせることができるクルマだ。そこにエキサイティングさはないが、穏やかな満足感を得ることができる。
快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆
最新の高価なボルボに望むものをひとつ挙げるとするならば、快適なシートだ。C40のそれは、まさしくその期待に応えてくれる。ところが、そのほかの部分では、ベースが比較的手頃な価格の小型SUVであることの悪影響を露呈してしまう。
とくに顕著なのが遮音性だ。ロードノイズと、そこまでではないが風切り音が、ライバルたちよりかなり大きく聞こえてくる。競合モデルでこれを上回るのはテスラ・モデルYのみだが、その差はたったの1dBAだ。主観的には、ボルボのほうが高級感がある印象だが、一般的に洗練された走りを期待されるブランドとしては物足りない。
C40の乗り心地には、ほぼ目立つところがない。比較的しなやかなサスペンションは、大きなバンプを超える際にゆったりしているがよくコントロールされたプライマリーライドをもたらす。だが、20インチホイールが舗装の穴や道路のジョイントで衝撃を生み、それがきついと車体が振動する。
おそらくそれは、このクルマに望むようなプレミアムな体験ではない。しかし、モデルYほどガタガタするわけではない。コーナーでの安定感や20インチホイールのファッション性を考えると、結論としてはバランスがいい。
購入と維持 ★★★★★★☆☆☆☆
ボルボは電動車をすべてオンライン販売すると発表済みだが、C40では新興メーカーのような売り方を導入する。といっても、それほど重大な変更ではない。ディーラーを訪ねれば試乗できるのは、これまでどおりだ。違うのは、契約のサインと支払いがオンラインになることだけだ。
もうひとつの違いは、一般的なローンが使えないことだ。しかし、それもマーケティングの観点から決めたことなのは明らかだ。このクルマの価格帯は、これまでのボルボより割高だ。そこで、サブスクリプションサービスのケア・バイ・ボルボを設定した。
デポジットはなく、月々の定額払いで、金額は年間走行距離と契約内容によって変わる。契約は3年固定か、3ヶ月ごとにキャンセルか乗り換えも選べる変動制が設定されている。後者は当然ながら割高になり、仕様や装備などによって違うものの、だいたい月あたり130ポンド(約2万円)高い。これには、整備やタイヤも含む消耗品、税金も込みで、保険料を加えることもできる。
デポジットなしで全部コミコミとなると、一見するに割高に思える支払額となるが、実際には悪くないプランだ。テスト車の場合、年間1.9万kmの3年契約だと月額は799ポンド(約12.4万円)で、BMW iX3で15%のデポジットを払ってローン契約した場合とそれほど変わらない。また、デポジットを抑えたリースであれば、キアEV6より支払額は低い。
あまりうれしくないのは、エネルギー効率の面だ。1週間ほど走らせて、平均電費は4.2km/kWhだった。テスラ・モデルYが5.0km/kWh、キアEV6が5.3km/kWhだったのに対し、だいぶ見劣りする。航続距離は公称441kmだが、実用電費から計算すると312kmにしかならない。もっと暖かい気候の中で、穏やかな使い方をすれば、その距離はまちがいなく数十kmは延びるだろうが、それでもクラストップには届かない。
充電は最大150kWに対応している。このくらいのサイズのバッテリーを積むEVならば、それくらいの充電能力が期待されるところだ。10~80%チャージの所要時間は37分だ。
スペック
レイアウト
ベースとなったXC40同様、ボルボとジーリーが共用するコンパクト・モジュラー・アーキテクチャー(CMA)がベース。エントリーレベルの1モーターと、パワフルな仕様の2モーターが設定される。
実測重量は、カタログ値より40kg重い2172kg。前後重量配分は51:49だった。
パワーユニット
駆動方式:フロント・リア横置き四輪駆動
形式・前・後:永久磁石同期電動機
駆動用バッテリー:水冷式リチウムイオンバッテリー、78kWh(グロス値)/75kWh(ネット値)
最高出力:408ps/4350~13900rpm
最大トルク:67.3kg-m/0~4350rpm
許容回転数:-rpm
馬力荷重比:192ps/t
トルク荷重比:31.5kg-m/t
ボディ/シャシー
全長:4440mm
ホイールベース:2702mm
オーバーハング(前):870mm
オーバーハング(後):868mm
全幅(ミラー含む):2040mm
全幅(両ドア開き):3620mm
全高:1647mm
全高:(テールゲート開き):2129mm
足元長さ(前):最大1125mm
足元長さ(後):最大880mm
座面~天井(前):最大1050mm
座面~天井(後):最大895mm
積載容量:413~1205L
構造:スティールモノコック
車両重量:2132kg(公称値)/2172kg(実測値)
抗力係数:0.32
ホイール前/後:8.0Jx20/9.0Jx20
タイヤ前/後:235/45 R20/255/40 R20
ピレリPゼロ・エレクトVol
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)
変速機
形式:1速リダクションギア(前/後)
ギア比
最終減速比:-
リダクション比:-
1000rpm時車速:-km/h
電力消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:4.2km/kWh
ツーリング:4.3km/kWh
動力性能計測時:2.3km/kWh
メーカー公表値:消費率
混合:4.5km/kWh
公称航続距離:441km
テスト時平均航続距離:312km
CO2排出量:0g/km
サスペンション
前:マクファーソンストラット/コイルスプリング、スタビライザー
後:マルチリンク/コイルスプリング、スタビライザー
ステアリング
形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.7回転
最小回転直径:11.4m
ブレーキ
前:345mm通気冷却式ディスク
後:340mmディスク
制御装置:ABS
ハンドブレーキ:自動(スイッチなし)
静粛性
アイドリング:-dBA
全開走行時(145km/h):73dBA
48km/h走行時:56dBA
80km/h走行時:62dBA
113km/h走行時:69dBA
安全装備
ABS/ESC/LKA/AEB/死角警告/運転席ニーエアバッグ/カーテンエアバッグ/速度制限認識
Euro N CAP:未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
交通弱者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%
発進加速
テスト条件:乾燥路面/気温11℃
0-30マイル/時(48km/h)2.0秒
0-40(64):2.7秒
0-50(80):3.5秒
0-60(97):4.4秒
0-70(113):5.6秒
0-80(129):7.1秒
0-90(145):8.9秒
0-100(161):11.0秒
0-110(177):13.7秒
0-402m発進加速:13.1秒(到達速度:173.0km/h)
0-1000m発進加速:24.9秒(到達速度:183.9km/h)
ライバルの発進加速ライバルの発進加速
テスラ・モデルYロングレンジAWD(2022年)
テスト条件:乾燥路面/気温11℃
0-30マイル/時(48km/h)2.2秒
0-40(64):3.0秒
0-50(80):3.8秒
0-60(97):4.7秒
0-70(113):5.9秒
0-80(129):7.1秒
0-90(145):8.6秒
0-100(161):10.5秒
0-110(177):12.8秒
0-402m発進加速:13.1秒(到達速度:179.3km/h)
0-1000m発進加速:23.7秒(到達速度:202.3km/h)
キックダウン加速
20-40mph(32-64km/h):1.4秒
30-50(48-80):1.5秒
40-60(64-97):1.7秒
50-70(80-113):2.1秒
60-80(97-129):2.7秒
70-90(113-145):3.3秒
80-100(129-161):3.9秒
90-110(145-177):4.9秒
制動距離
テスト条件:乾燥路面/気温11℃
30-0マイル/時(48km/h):8.4m
50-0マイル/時(64km/h):23.5m
70-0マイル/時(80km/h):48.5m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.59秒
ライバルの制動距離テスラ・モデルYロングレンジAWD(2022年)
テスト条件:乾燥路面/気温11℃
30-0マイル/時(48km/h):8.5m
50-0マイル/時(64km/h):23.2m
70-0マイル/時(80km/h):46.5m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.61秒
結論 ★★★★★★★☆☆☆
つい先日にロードテストを行ったテスラ・モデルYを、われわれは「プレミアムSUVとしてよりも、EVとしての出来のほうがずっと優れているクルマ」と結論づけた。ボルボC40は正反対のことが言えるクルマだ。しかし、それを非常にうまくやっているというわけではない。
テスラが技術面で際立っているぶん、コンサバティブなユーザーには毛嫌いされやすいのに対し、C40はEVであっても、ボルボを長年乗り継いできたユーザーが、はじめから違和感なくなじめるクルマだ。
快適なシート、ソリッドな製造クオリティ、そして心地いいが目立たない運動性など、どこをとってもこのブランドに期待するものがある。おまけに408psのリチャージ・ツインは、驚くほど速い。
とはいうものの、それではC40にみられる電動SUVとしての欠点を埋め合わせることはできない。航続距離やエネルギー効率、室内のスペースはこのクラスのアベレージに届かず、質感はボルボ基準を満たしていない。目新しいサブスクリプションプランに魅力を感じるユーザーもいるだろうが、競合車との支払額の比較がしづらいのも事実だ。
C40は出来がよく、好ましいクルマではある。しかし、ボルボのブレークスルーとなるEVは、もっとプレミアム感があって、大容量バッテリーをよりうまく使えるものであるべきだ。
担当テスターのアドバイス
イリヤ・バプラート頭金なしでシンプルな定額月払いにしたケア・バイ・ボルボの狙いは、わかりやすさだ。独特ではあるが、一般的なローンやリースと比較すると、ユーザーをより混乱させてしまうことになるかもしれない。
リチャード・レーンアルティメットグレードに装備されるハーマンカードンのステレオは、ひとりで乗っているときにサウンドをドライバーへフォーカスさせる機能が備わる。音質は大きく変わるが、大きすぎるロードノイズはいかんともしがたい。
オプション追加のアドバイス
比較的コンパクトなSUVに408psのパワーを組み合わせているので、たしかに楽しめる。とはいえ、231psの前輪駆動モデルでも、出費に見合わないとは感じないだろう。コストパフォーマンスは、中級グレードのプラスが一番。それ以外の選択肢は、あまり多くない。付け加えるなら、人工スウェードのマイクロテックだけは避けたほうがいい。
改善してほしいポイント
・エネルギー効率は向上させてもらいたい。
・インテリアのマテリアルと遮音性は高めてほしい。
・インフォテインメントシステムを、Apple CarPlayとAndroid Autoに対応させてほしい。
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みんなのコメント
テスラなんかよりずっと存在感あって好きなんだが
ボルボとしてもEV性能を上げる事に加え、トップクラスの安全性の高さと自然環境に対する攻撃性の低さを兼ね備えたベストなSUVをいきなり完成させるのは厳しいでしょう。
まずはポールスターが牽引し、ボルボはどれがベストか試行錯誤が続くでしょうね。