「認めない!」 ヴェルファイアは継続
トヨタが発表した新型「アルファード」と「ヴェルファイア」。
【画像】ミニバンなのにスタイリッシュ! 新型「アルファード」「ヴェルファイア」【細部まで見る】 全96枚
日本の上級ミニバン市場のリーダーのような存在だが、フルモデルチェンジ車はどのような魅力を追求したのだろう。
同社のデザイン領域を率いるサイモン・ハンフリーズ執行役員(チーフブランディングオフィサー)が、発表会の場で5つのこだわりを挙げてくれた。
1つ目は、“2人(アルヴェル)は、誰に愛されているかを知っている”ことだという。
「アルファードが自信をつけすぎたことで、実は、ヴェルファイアは廃止される運命になっていたのです」
「しかし、このことが社内で広まると、ヴェルファイアを支持する声が殺到! 開発チーム、経営陣、販売店、そして一部のVIPアドバイザーまでもが“絶対に認めない”と強い感情をあらわにしたのです」
「力強さと自信から、アルファードはその典型です。一方ヴェルファイアには“ちょい悪のヤバイやつ”という唯一無二の魅力があるのです」
「強い個性と存在意義を持って、2人は今後もライバルとして激しく闘い続けるでしょう」
ミニバン・アレルギーを克服するデザイン
2つ目は、“箱型ではないワンボックス”というスタイリング。
「体のデカさに相応しい“美しい筋肉”を身に着けました」と語るハンフリーズ氏。
「もう、箱型なんて言わせません。技術革新が、デザイン上の制約を解放。ダイナミックに心を揺さぶるスタイルをつくり出したのです」
開発者に話を聞くと、ドラマチックなボディサイドの造形は、抑揚の深さが従来型の3倍もあるそうだ。車室の広さは維持し、1850mmの全幅も変えることなく、技術陣が知恵を出し合ってこのフォルムを実現したという。
3つ目は、“ワンタッチで世界を変えられる”こと。
「極上のドアの開閉フィーリングで、ストレスなく別世界へ入れます」
「ボタンひとつでくつろぎたい、癒されたい、集中したいなど気分に合わせてシート位置や照明、空調を最適化。あなた好みの世界へと瞬時に変えてくれるのです」と続けた。
プラグインハイブリッドも登場へ
4つ目は、“やりすぎたコクピット”。
「決して、後席のオーナーだけを満たすのではありません」
「2台ともに、14インチのセンターディスプレイ、12.3インチのメーター、ヘッドアップディスプレイを装備。それらを柔らかな革で包み込んだ空間は、まるでハイブランドの工芸品といっても過言ではありません」
最後は、“人のために、地球のために”。
「究極のユーザーエクスペリエンスを、目には見えないところまで。たとえば走行時、人が不快に感じる振動は、なんと現行車の3分の1! ラグジュアリーセダンと遜色のないレベルです」
「また、人間へのおもてなしだけでは“いいクルマ”とは呼べません。環境へのおもてなしも忘れない。今後PHEVも登場予定なのです」
PHEVの登場もアナウンスされた新型アルファードとヴェルファイア。
店頭でどのような評価を得るか、マーケットの動向を追いかけていきたい。
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