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GMが次世代に向けたEVと自動運転への投資を350億ドルに拡大

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GMが次世代に向けたEVと自動運転への投資を350億ドルに拡大

GMが次世代に向けて投資を350億ドルに拡大、バッテリーおよび燃料電池技術のグローバルリーダーへ

ゼネラルモーターズ(GM)は、2020年から2025年までの電気自動車(EV)と電動自立走行車(AV)への投資を、新型コロナウイルスの感染拡大前に発表した計画から75%増となる350億ドルに増資すると発表した。

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今回の新たな表明は、GMが北米におけるEV市場をけん引し、「アルティウム(Ultium)」バッテリープラットフォームおよびHYDROTEC水素燃料電池によって、バッテリーおよび燃料電池技術のグローバルリーダーとなり、さらに自動運転部門の子会社であるクルーズを通じて、自動運転技術を大規模かつ安全に商業化する最初の企業になることを目指すための事業変革戦略を加速させるもの。

GMの会長兼CEOメアリー・バーラ氏は、次のように述べている。

「我々は、より持続可能な未来に向けた変革のあらゆる面で確実にリードするために、包括的で高度に統合された計画に積極的に投資しています。GMは、2025年までにEVのグローバルの年間販売台数を100万台以上にするという目標を掲げています。私たちのプロダクトポートフォリオに対する需要と併せて、米国での電動化の機運が高まっていることから、より迅速に生産規模を拡大するための投資を強化していきます」

GMはおよそ4年前、「無事故、ゼロエミッション、混雑ゼロ」というビジョンを初めて発表した。このようなビジョンを掲げた要因として、「ハマーEV(GMC HUMMER EV)」、「ハマーEV SUV」、「キャデラック リリック」および「シボレー シルバラード」の電動ピックアップトラックに対する社会の反響の大きさや、GMとディーラーによるEVカスタマー・エクスペリエンスへの投資、公共と民間によるEV充電インフラへの投資、といったグローバルな政策環境が挙げられる。

「EVと自動運転技術が、すべての人々にとってよりクリーンで安全な世界の実現には欠かせないという確信が、GMの従業員、お客様、ディーラー、サプライヤー、組合、投資家に加え政策担当者の間でも、ますます強くなっています」とバーラ氏は、続けて語った。

今回の発表は、EVとAVへの移行を促進するために、資本、エンジニアリング、およびその他の開発費用に2020年から2025年にかけて200億ドルを投資するという2020年3月のGMの表明に基づいて、改めて行われたもの。2020年11月には、同期間の投資予定額を270億ドルへと増額している。

これらの投資を可能にしているのは、直近3四半期の調整後EBITを含むGMの事業基盤が好調であること。半導体不足の影響が業界全体に及んでいるにもかかわらず、第2四半期は予想を上回る業績を達成すると見込んでいる。

GMは現在、継続的で堅調な需要、GMファイナンシャルの予想を上回る業績、第3四半期から半導体の調達を前倒ししたことによる短期生産の改善によって、2021年上半期の調整後EBITは85億~95億ドルになると見込んでおり、下半期は、引き続きさまざまな案件が錯綜し、流動的になると予想される。GMの2021年の財務実績と下半期の見通しについての最新情報は、8月4日の第2四半期決算の発表時に提供する予定。

GMのCFOポール・ジェイコブソン氏は、6月16日、午後1時20分(東部夏時間)から開催するバーチャルのドイツ銀行投資家会議にも出席。またGMは、10月6~7日にデトロイト地域で「Investor Day」を主催することも正式に表明している。

GMの追加投資と新たな協業は広範囲に及び、GMの競争力をさらに高めることを目的としている。概要は下記の通り。

米国内の「アルティウム」バッテリーセル生産を加速:GMは、テネシー州とオハイオ州に建設中のUltium Cells LLC工場を補完するために、バッテリーセル製造工場を2020年代半ばまでに米国内に2カ所新設する計画を前倒しで進めている。新工場についての詳細は、場所を含め、後日発表する。

米国製「アルティウム」バッテリーとHYDROTEC燃料電池の商品化:GMは、ホンダと協業で生産する、「アルティウム」技術を用いたEV2車種(Hondaブランド向けSUVとAcuraブランド向け)に加え、世界初の100%バッテリー駆動機関車を開発したワブテックへ「アルティウム」バッテリーとHYDROTEC燃料電池を供給する基本合意書を締結したと6月15日に発表した。

さらに、2024年に発売予定の水素駆動大型トラックを開発しているナビスターと、航空機用の水素駆動補助動力装置を開発しているリープヘル・エアロスペースにもHYDROTEC水素燃料電池システムを供給する。また、GMとロッキード・マーティンは、電気駆動と自律走行技術におけるGMの専門知識を活用して、月面で宇宙飛行士を輸送する次世代の月面車の開発で提携している。

現在、GMは、より高い出力密度と低コストを実現する第3世代のHYDROTEC水素燃料電池システムを2020年代半ばまでに市場投入する計画を正式に表明している。GMは、その燃料電池をミシガン州のブラウンズタウン・チャーター・タウンシップにおいてホンダとの合弁事業で製造している。

リテール販売顧客とフリート事業顧客へのEV投入の拡大と加速:2020年11月、GMは、2025年までに世界市場に30車種の新型EVを投入し、そのうち3分の2を北米で販売すると発表した。今回の追加投資により、GMは北米計画に新型電動商用ピックアップトラックおよびその他の製品を追加する。「アルティウム」プラットフォームによって可能になる創造的なデザインや柔軟性が活用され、加えて、米国国内でのEV SUVの組立能力も増強する。詳細については、後日発表。

自動運転技術を大規模かつ安全に展開:GMの自動運転部門の子会社であるクルーズは、運転手の居ないAV旅客サービスを一般向けに提供する許可をカリフォルニア州当局から取得した最初の企業になった。さらにクルーズは、ドバイ市でのAVライドシェアサービスの独占プロバイダーにも選ばれ、日本ではAVテストプログラムの開発をホンダと共同で開始している。加えて、GMファイナンシャルは、「クルーズ オリジン(Cruise Origin)」のフリート事業の規模拡大のために、複数年にわたる50億ドルの融資枠をクルーズに提供する。GMとホンダ、クルーズのパートナーシップを通じて開発された「クルーズ オリジン」は、GMの“ファクトリー・ゼロ”(Factory ZERO)デトロイト・ハムトラミック組立センターで2023年初頭に生産が開始される予定。

関連情報:https://www.gmjapan.co.jp/

構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)

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みんなのコメント

1件
  • 記事中にやたら「ホンダ」の文字が…
    その内ホンダは開発拠点をアメリカに移すんじゃないか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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