WolrdRX世界ラリークロス選手権は3月6日、2019年シーズンのシーズンエントリーリストを発表した。11カ国から集まった16名のドライバーが8メーカーのマシンで戦う。
ラリー競技とサーキットレースの魅力が凝縮されたラリークロスは、ターマック(舗装路)とダートが入り交じるトラックを舞台に争われるカテゴリー。激しい接触や迫力あるジャンプも見どころで、ヨーロッパでは根強い人気を誇る。
世界ラリークロス:エクストローム率いるEKS、2019年は26歳の若手にアウディS1を託す
そんなラリークロスの世界選手権であるWorldRXだが、2019年はワークスサポートを行ってきたフォルクスワーゲンやアウディ、プジョーが相次いで活動を終了し姿を消したほか、2021年には電動クラスの投入も控え、過渡期を迎えている。
この影響はドライバーラインアップにも現れており、2017~18年チャンピオンのヨハン・クリストファーソンをはじめ、チャンピオン経験者のマティアス・エクストローム、ペター・ソルベルグは年間エントリーをしていないほか、昨年までシリーズを戦ったセバスチャン・ローブの名前もない。
ただ、このうちエクストロームについては自身が率いるEKSスポーツとして参戦するほか、スポット参戦の可能性も残している。また、チャンピオン経験ドライバーの不在で、どのドライバーが勝利を掴んでもおかしくはなく、見ごたえあるシーズンを予感させる。
16名が名を連ねたラインアップには、ラリークロスで数多くの勝利を挙げてきたティミー・ハンセン、ケビン・ハンセンの兄弟やDTMドイツ・ツーリングカー選手権王者のティモ・シャイダー、マーカス・グロンホルムの息子、ニクラスなど強豪が名を連ねている。
マシンでは、3名がドライブするアウディS1が最多エントリー。ルノーブランドではクリオRS、メガーヌRSがそれぞれ2台ずつ参戦する。そのほか、ヒュンダイi20、プジョー208、フォード・フィエスタが各2台、セアト・イビザ、シュコダ・ファビア、ミニ・クーパーが各1台ずつエントリーしている。
シリーズをプロモートするIMGのポール・ベラミーは「これまでWorldRXで活躍してきた強豪と、新たに世界王者を目指す若手がミックスされたエントリーリストになった。これこそ世界ラリークロス選手権のあるべき形だ」とコメントしている。
「チームにとっても、ドライバーにとっても、このエントリーリストは魅力的に映るだろう。モータースポーツ界のなかでも理想的な環境のなかで、プライベーターでも世界チャンピオン獲得に挑むことができるんだ」
「昨年は1大会あたり40万ものファンがSNSを通じたライブストリーミングを楽しんでおり、シリーズとしてのメディア露出も順調に増えている」
「WolrdRXのレースはもっとも長いレースでも5分前後でフィニッシュし、レースはアクション満載で見応えがある。時間に追われている昨今、特に若い世代にとって、世界ラリークロスは最高のプラットフォームだと考えているよ」
2019年シーズンのWolrdRXは4月5~6日、アブダビのヤス・マリーナ・サーキットで開幕する。
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