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【試乗記】アバルト500e EVになったアバルト・チンクエチェントeの小癪さがたまらない

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【試乗記】アバルト500e EVになったアバルト・チンクエチェントeの小癪さがたまらない

アバルト初の電気自動車「Abarth500e」に試乗してきた。2023年10月28日より販売が開始された新鮮なモデルで、発売を記念したローンチエディションの「Abarth 500e Scorpionissima」(スコーピオニッシマ)が200台限定で発売されている。

アバルト 500e Turismo カブリオレ(ボディカラーはアシッドグリーン)ご存知の様にアバルトは1950年代、60年代にモータースポーツで大活躍をし、世界中にファンを産み出している。そして現在、販売台数世界No.1は日本市場という状況なのだ。それだけアバルトファンが国内に多く、注目しているブランドというのが分かる。

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そのアバルトも電動化の波は受けており、次世代のアバルトを象徴するモデルに位置付けられているのが「Abarth500e」というわけだ。

フィアット500eをベースにアバルトがチューニングするという手法は同様で、トレッドの拡大やデザインの細部変更、そしてパワートレインのチューニング、サスペンションのチューニングが施されているモデルになる。

特徴的で愛らしい表情のあるフロントフェイスは、多くの人を惹きつけ脳内の凝りをほぐし笑顔にしてくれる超絶技巧なデザインと言える。そのデザインの最大の特徴は車体の随所にブランドアイデンティティである「サソリ」のデザインを採用している点だ。ボディサイドには稲妻の放電をイメージさせるスコーピオン・エンブレムを配置したり、シートやステアリングなどなど細かくスコーピオンが描かれているのだ。ちなみにスコーピオンをアイコンにした理由は、創業者のカルロ・アバルトの誕生星座という説がある。

さてパワートレインは114kW/235Nmのモーターを搭載し総電力量42kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載している。0-100km/h加速は7秒でアバルト695とほぼ同タイムだ。また20-40km/h、40-60km/h中間加速ではアバルト695より1秒速いというパフォーマンスを持っている。また前後重量配分も57:43になり、トレッドを60mm拡大することでコーナリングパフォーマンスや直進の座りの良さなどをチューニングしている。

WLTCモードの航続距離は294km(ハッチバックは303km)ユニークな装備としてイタリアを代表するエキゾーストサウンド「レコードモンツァ」を忠実に再現したサウンドジェンレーターを装備していることだ。停車中に設定を変更すると無音のアバルト500eが突如、エキサイティングなサウンドを発し始めるのだ。これは室内でのスピーカー音ではなく、車外で聞こえるようにしているあたりがイタリアンセンスの波状攻撃といった印象を受ける。

走り出すと、そのエキゾーストサウンドはアクセル開度に連動して、まるでエンジン車を運転しているような錯覚を狙った装備なのだが、ICEではアクセルペダルからサウンドが響き渡る感覚なのに対して、どうしても遠隔でサウンドが出ているという感触は否めない。

アルカンターラが採用されたヘッドレスト一体型のスポーツシートシートはバケットタイプでしっかりと体がホールドされ、EVならではのレスポンスの良さを体感しながら快適に走行できる。装着するタイヤは18インチサイズを履き、サスペンションはアバルト・ブランドにふさわしいスポーティな走りが楽しめるのだ。とりわけステア応答とタイヤの接地感が密接にリンクしている感触はEVの中でも突出しているのではないだろうか。EVになるとステアフィールがやや希薄に感じるものだが、そうした気配は感じられなかったのだ。

アバルト500eには通常のハッチバックタイプとカブリオレの2タイプがある。言うまでもなくカブリオレと言ってもピラーやルーフサイドのフレームは残るタイプで、サンルーフの面積が広がったとでも言い直せるタイプのカブリオレだ。

ローンチエディションは世界で1949台が販売され、うち200台が日本に割り当てられる。200台のうち50台がカブリオレで150台がハッチバックだ。ちなみに1949台という台数はアバルトブランド創業年にちなんでいる。

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